【もう、戻らない?】
注意?
・グロテスクな表現あり。
・キャラが定まらない。
・展開めちゃ遅い
・主初心者。
それでもおkな方はどぞ!
【もう、戻らない?】
「あぁ…そうだな!久しぶりに会いに行くか…!」
そう言って俺は紫ちゃんの家に行く準備をしていた。
妻も準備が終わった頃…
…プルルルルルル…
電話がかかって来た。
俺は電話に表示された名前を見る。「紫ちゃん」
俺は一瞬電話に出る事をためらった。
だが、この状況で電話に出ないのは不自然に感じた。
俺はソッと電話を持ち上げ耳に当てる…
…ガチャッ…
「もしもし?」
「もしもし、紫です。あの奥さんいますか??」
「え?ああ…いるよ…今ちょうど君の屋敷に向かうところなんだ。」
「あ!そうなんですか…!では用件はその時に…!お待ちしてます…!」
「あぁ…うん、また後で…」
そう言って電話は切れる。
紫ちゃんが妻に一体何の用事があるのか気になったが、とにかく行ってみない事にはわからないと思った。
玄関げんかんに向かうと、妻が靴を履はいて待っていた。
「ごめん、お待たせ。」
「電話?誰から?」
「あぁ…紫ちゃんだよ。今から行くって伝えておいたから。」
「……へぇ…そうなの…またあの子が……」
「……?」
「早く行きましょう…?」
「あ、あぁ…そうだな!早く行こう…!」
車に乗り紫ちゃんの屋敷に向かう俺たち。俺が運転している間、助手席で妻が何かをブツブツ言っているのが聞こえる。
「…け……ゆ……」
「え…?」
一瞬だけ聞き取れた妻の言葉に俺は必死ひっしに空耳だと自分に言い聞かせる。俺はとっさに車で音楽をかける。
二人の思い出の曲だ。これで少しは落ち着いてくれるといいと思ったが逆効果だったらしい。妻の目から涙が溢れ出した。
「え?!ごめん!…音楽嫌だったのか?!」
片手でハンカチをポケットから取り出し妻に渡す。
「……」
妻はハンカチを受け取らないまま窓に寄っ掛かり涙を流しながら固まった。
俺はハンカチを嫁の膝ひざの上に置いた。気が付いたときに顔を拭いてもらえればいいと思っていた。
◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇
それから数分が経ち紫ちゃんの屋敷につく。玄関げんかんの小さな階段の段差のところで紫ちゃんが座って待っていた。俺は妻の顔の涙をハンカチで軽く拭く。
「行こうか?」
「ええ…」
とても弱々しく反応する妻。
俺は先に降りて助手席側のドアを開ける。俺は手を差し出し、その手につかまり立ち上がる細い体。
俺の腕を持ちながらフラフラと歩く妻と一緒に紫ちゃんの所まで近く。
「お久しぶりです!」
笑顔で歓迎してくれる紫ちゃんに少しホッとした。
こんな変わり果はてた妻を見ても軽蔑しないで歓迎してくれた事がとても嬉しかった。
それとは反対で妻は嬉しくなかったようだ。
ギリギリと歯ぎしりをする音が妻から聞こえてきた。
そしてそのまま屋敷にいつも通り案内される。いつもの部屋にいつもの光景、いつもの空気、何も変わっていない部屋に俺は少し安心した。
部屋にある緑色のロングカーテンが、風で揺らされる。
俺と妻は隣合わせでソファーに座り、紫ちゃんは向かい側へ座った。
少しだけ気まずそうにしながら口を開ける紫ちゃん。
「あ…あの…お久しぶりです…ね……その……何故ずっと連絡して下さらなかったのでしょう…か…?」
紫ちゃんが目をそらしながら、
慎重に言葉を選びながら訪ねてくる。
「あぁ…ちょっと色々あってな……」
「…そう……ですか……」
そんなぎこちない会話が続いた瞬間、妻がスッと立ち上がる。
「…?どうかしまs…!?」
「……」
紫ちゃんがどうしたのか聞こうとした瞬間妻は紫ちゃんの首を両手でガシッと掴み、紫ちゃんを持ち上げる。
「…ぁ…っ…う、ぁ…!?」
「おい!やめろ!今すぐ離せ!」
俺は一瞬妻が何をやっているのか理解できなかった。紫ちゃんが首を絞められ涙目でこちらを見ている。
その時とっさに体が動いた。俺は必死に妻の手を紫ちゃんの首から離そうとした。だが、妻の手はがっしり紫ちゃんを掴んでいる。
俺は仕方なく妻を突き飛ばした。妻と紫ちゃんが同時に転びやっと妻が紫ちゃんから手を離す。
紫ちゃんが少し突き放され机にぶつかる、その衝撃で机の上の本や花瓶かびんなどが落ちる。
「っ…ガハッ…ゴホッ、ゴホッ…!」
「…」
掴まれた首をさすりながら咳せきをする紫ちゃん、止められてもなお、紫ちゃんの事をジッと見つめて機会を伺っているような妻。
俺はすぐさま紫のところに向かい大丈夫か尋ねる。
それを見た妻がゆっくり立ち上がり言う
「やっぱり、あなたは…そいつのせいで…全部.....!」
妻が激怒する。
全て紫が悪い。
今までの事が台無しになった事も。
今まで好きだった夫が変わってしまった事も。
私の感情が歪んだのも。全部、紫が悪い。だから消せばいい。紫なんていなくなればいい。そうすれば…
「そうすれば、また二人で一緒に協力していけるよね…?」
……
妻がハンターナイフを取り出しジワジワと紫ちゃんに近く。
そして紫ちゃんの目の前に立った瞬間…
「ああぁああああああ!!!!」
嫁が叫びながらナイフを紫ちゃんに振り下ろした。
「…」
確かに刺した感覚。ナイフを持った手に血が流れてくる。
聞こえてきたのは・・・・
「…グハッ…ゴホッ…!」
咳をして口から血を吐きだす声。
その声は私の聞きなれた、愛しい人・・・彼の声だ。
私はとっさに自分が刺した体を見た。そこには彼が自分の持ったナイフで首と心臓の真ん中あたりを刺されている光景があった。
「そんな…私…紫を…なんで貴方が……」
ジワジワと溢れ出る涙。自分は何をやっているのか、そう訴えて来る脳内。考え始めると手が震えてきた。
「ごめんなさい……ッヒクッ…ごめんなさい…っ…」
号泣しながら私は謝る、そんな私を見て彼はソッと自分の手を私の頭の上に乗せた。
「…ぇ……?」
大きくて優しい手。彼の手は私の頭を撫でる。猫を撫でるように優しく、とても優しく。
「っ…だい…じょうぶ…ごめんな…」
「…?!なんで…なんで貴方が謝るのよ!…全部…私が悪いのに…!!!」
私は彼の胸に顔を埋め、私が悪いのにと号泣しながら謝り続ける。彼はそんな私の頭を撫でながら大丈夫だと言い続けてくれた。
「…っゴホッ…だ…ぃ…じょうぶ……愛し…てる…よ…」
その言葉を最後に彼はソッと息を引き取った。優しく私の頭を撫でていた手が頭から落ちる。
「ねぇ、ねえ…?起きて…?お願い…私を一人にしないでよ…ねえってば!!嫌だよ……離れるの嫌だよ……うぁあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」
一人になってしまった。今までずっと、ずっとそばにいてくれた彼がいなくなってしまった。もう二度と会えない。
もう二度と帰らない。私があの人を殺したのに。あの人は私の事を愛してくれた。
救急車やパトカーの音がする。紫が呼んでいたようだ。ドタバタと足音が聞こた。紫が警察と医者を部屋まで案内してきた。私は逮捕された。当たり前だ人を殺めたのだから。
パトカーに乗せられる私、紫ちゃんが無言でこっちを見ている。
私は最後に紫ちゃんに笑顔を送る。だけど紫ちゃんから帰ってきた返事は、どこかで見た顔、前の私の顔だ。光がない、感情が全くない絶望した顔。
私はどうすることも出来ずパトカーに乗り、連れてかれる。
私は何をするべきだったのだろうか。
今更後悔した所でもう遅いのだから。
ーーーー2年後ーーーー
久しぶりに紫ちゃんが刑務所にいる私に会いに来たらしい。あの時見た紫ちゃんの顔は絶対にわすれられない。
ガチャッ…
面会室で待っていた時、私の向かい側の扉が開く、紫ちゃんが部屋に入って来た、もう一人銀髪の少年と一緒に。
「久しぶりね。」
「はい、お久しぶりですわ。約2年ほどでしょうか…?」
「そうね…」
はやりどこか気まずく私は目をそらし少年の方を見る。
「ところで、そこの少年は?」
「あぁ、私の新しい従者ですわ。」
「始めまして、神風かみかぜ 翠みどり と申します。」
そう言い翠が軽くお辞儀をする。
「今日は、どうしたの?まさか挨拶だけ、しに来たわけじゃないでしょう…?」
「流石ですね。ええ…今日は少しお話がありまして…実は……」
◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇
私の脳内に電流が走る。
絶対にありえない。あってはならない事を紫が私に伝えて来た。もう、戻れない…はずなのに…
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