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「これより、アカデミー卒業式並びに騎士任命式を始めます。一同起立」
講堂に響く声に合わせて、俺達が立ち上がる。
今この講堂にいるのは、厳しい訓練と試験を乗り越えてきた強者たちばかりだ。それは俺達操縦士学科の生徒だけでは無い。
体に油をまみれさせながら、必死に機体の修復を学んだ整備士学科の生徒たち。特殊言語を一から覚え、数千以上に及ぶ配列やパターンを暗記し、アルミュナーレの全ての動きを把握した頭脳だけならば俺達の遥か上を行く天才集団機動演算機学科の生徒たち。もちろん、俺達をサポートしてくれる、サポートメイド学科の合格者たちも一緒だ。
そしてこの場いる全員が、灰色のアカデミーの制服ではなく、アルミュナーレ隊に支給される純白の制服を着ていた。
しかし、ここに――レイラの姿は無い。
「国旗掲揚」
壇上の端から、ゆっくりと双頭の獅子の国旗を掲げた生徒が現れ、丁寧な手つきで三脚へと立てかける。
一礼して檀上から降りると、着席の指示が出された。
ゆっくりと進む式の中で、俺は先月に行われた最終試験のことを思い出す。
筆記、魔法、剣技、実技。どの科目に置いても、俺達四人はほぼ横並びの成績を取得した。
筆記と剣技はレイラが一位。魔法と実技では俺が一位。バティスやレオンも俺達とほぼ点差は無かった。
だから、俺達はてっきり四人ともが正操縦士になれると思っていた。そのはずだったのに……
「今期の正操縦士補充枠は三名だ」
試験結果の発表後、ガズル教官からその言葉を聞いたとき、俺達の間に緊張が走った。
それはこの中から誰か一人が脱落すると言うことだ。
三年間、共に学び研磨し合ってきた仲間だからこそ、誰か一人を蹴落とすというのがどれほど残酷なことか。それは教官も分かっているのだろう。
教官の顔も、初めて見るほど苦々しい物だった。
「今から名前を呼ぶものが、今期の正操縦士合格者だ。まずエルド」
「はい!」
最初に名前を呼ばれた時、素直に嬉しかった。だが、場の空気が素直に喜ぶことを許さなかった。
冷たい空気の中、俺の返事だけが響く。
「次にレオン」
「はい」
成績だけならば俺と並んでいたレイラが呼ばれなかったことに、全員が少し驚いていた。
「そして最後に、バティス」
「は、はい!」
三人目の名前が出た瞬間、二人の表情は真逆の物となっていた。
気合いをみなぎらせ、その瞳を輝かせるバティス。そして、呆然とただその場に立ち尽くすレイラ。
バティスも、レイラの様子に気づくと喜んでいたのがまるで間違いだったかのように、静かになる。
重い空気がその場を支配していた。
「以上三名が今年の正操縦士昇格メンバーだ。お前たちには後程色々と説明することがあるから、この教室に残るように。他の物は解散とする」
無慈悲に、冷徹に告げられた解散の言葉に、レイラの肩が震えた。
「レイラ……」
「…………」
「お、おい」
俺たち三人は、レイラになんと声を掛けていいか分からなかった。
そんな俺達に、レイラは顔を伏せたまま小さくおめでとうと告げ、教室を出て行ってしまう。誰もその背中を追いかけることはできなかった。
そして同時に、それがアカデミーでレイラの姿を見た最後の日となったのだ。
翌日、いつもの時間に姿を見せないレイラを心配した寮長が、レイラの部屋を確認すると、部屋はもぬけの殻となっていたらしい。
あいつは今どこで何をしているのだろうか……
そんなことを考えているうちに、式は順調に進んでいく。各学科の代表教官から祝辞をもらい、総司令部総司令であるモーリス・ルヴォフ司令から、ここがゴールなのでは無く、これからが本当の戦いだと釘を刺された。
「それではこれより任命式に移ります。操縦士学科主席卒業生、エルド壇上へ」
「はい!」
名前を呼ばれ、席から立ち上がると、練習した通りのきびきびとした動きで壇上へと上がっていく。
そこにはモーリス総司令が待機しており、ここで俺達三人はどこ部隊へと配属になるか発表される。
しかし、ただそれだけでは無い。主席卒業の生徒に限り、配属先を自分で選ぶことができるのだ。
まあ、さすがに突然この場で希望を出して、はい分かりましたと言う訳ではないけどな。一か月前には合格が決まっているのだから、そこからどこに行きたいかなどの希望が聞かれ、配属先との調整が行われるのだ。
俺が希望したのは当然――
「ではエルド君、主席卒業の褒美として君には着任する部隊を希望する権利を得られる。行使するかね?」
「はい! 自分は第三十一アルミュナーレ隊への配属を希望します!」
第三十一アルミュナーレ隊。ボドワン隊長率いるアルミュナーレ隊であり、俺の希望を聞いて、アカデミーへと推薦してくれた隊長の部隊だ。
行くならここしかないでしょ。
「良いだろう。では正操縦士エルドを、第三十一アルミュナーレ隊へと配属することを総司令として承認する」
その場で俺の配属指令書に判子が押され、配属が確定した。
そして、操縦士学科の代表としてバティスとレオンの配属先が書かれた指令書を受け取り、檀上を降りる。
俺が檀上を降りると、レオンとバティスは我慢しながらもそわそわと俺の持っている指令書を覗き見ていた。
二人はまだどこに配属になるか知らされていないのだ。希望できる俺だけが、あらかじめ配属先を知ることができる。
だから、二人がそわそわするのも理解できるが、もう少し待とうな。これから別の学科のもあるから。
式は順調に進行し、整備士学科、機動演算機学科の生徒がそれぞれ希望を上げ、希望通りの部隊へと配属が決定した。そして代表として書類を受け取り、それぞれの列へと戻っていく。
そして最後に、サポートメイド学科の首席生徒が呼ばれる。
サポートメイドは皆美人ぞろいだし、どんな子が主席になったのか少し楽しみだ。
「サポートメイド学科主席卒業。アンジュ壇上へ」
「はい!」
「は?」
思わず声が漏れ、慌てて口を塞ぐ。
こっそりと周りを確認するが、俺が声を零したのは誰も気づいていないようだ。
そして俺は確認の意味も込めて、檀上に登っていく少女の姿を確認した。
ゆるくウェーブのかかった、金色に輝く髪。どこまでも吸い込まれそうな碧眼の瞳。
三年会わなくても、一目で分かる。間違いなくアンジュだ。
同じ村に生まれ、十五年間同じ時を過ごした幼馴染のアンジュである。
俺の頭の中は混乱しっぱなしだ。いや、だっておかしいでしょ! なんでアンジュがここにいて、しかもサポートメイド学科に当然のように在籍していて、しかも主席卒業なんてことやってる訳!? 村は? 学費は? アンジュがいなけりゃ村長の家まで跡継ぎ無くなって村が崩壊するし、授業料は成績優秀者なら免除されるけど、入学費は推薦じゃなけりゃ免除されないはずだ。そんな金、村長とは言え辺境の村にある訳ない。
俺が一人頭の中で混乱する中、式は当然のように進む。
「アンジュ君、君には主席卒業の褒美として配属される部隊を希望することができる。この権利を行使するか?」
「はい! 自分は第三十一アルミュナーレ隊へと配属を希望します!」
アンジュはそれが当然と言わんばかりに、堂々と宣言した。そして、この要望は当然承認される。
つまり、俺はアンジュと同じ部隊に配属されることになったということだ。
隣で羨ましそうに俺の脇腹を小突いてくるバティスが鬱陶しい。今が式中でなければ、蹴り飛ばしているのに……
バティスをあえて無視する様にアンジュを睨みつけていると、壇上から降りてくる際に目があった。そしてパチンとウィンクされる。
瞬間、鼓動が速くなり頬が熱くなるのを感じた。
少女から女性へと成長したアンジュにあんなことされて、ドキッとしないはずないじゃないか! と、とにかくだ。アンジュ、後でしっかり事情を説明してもらうからな! 祝賀会の時に覚えてろよ!
その後、式はつつがなく終了し、俺達は祝賀会の準備が整うまでの間教室に戻って来ていた。
当然そこでの話題はアンジュのことである。
「あんな子と一緒の部隊なんて羨ましいねぇ、このう」
「いい加減ウザいわ!」
俺は回し蹴りを放つが、それはバティスの腕によってしっかりとガードされる。チッ……
「しかし、無関係と言う訳でもないのだろう? エルドの反応を見るに、知り合いのような気がしたが」
「なんだ、気付いてたのか」
「まあな」
レオンは落ち着いた様子で式の時の様子を語ってくれた。それによれば、俺はアンジュが檀上に登った辺りから挙動がおかしくなり、その後はそわそわしっぱなしだったのだと。しっかり押さえていたつもりだったのだが、どうやら周囲にはバレバレだったようだ。
ちなみに、周囲は可愛いこと一緒の部隊に慣れて舞い上がっているだけだと思われているらしい。それはそれでなんだか無性に腹が立つ。
「幼馴染だ。前話したろ、村で告白されたこと」
「おう、ってもしかしてあの子なのか!? あんな可愛い子に告白されておいて振ったというのか!」
「バティスはいい加減テンション押さえろ! さっきからマジでうぜぇ」
「だって超美少女だったじゃん! 姫様とか言われても全然違和感ないんですけど!」
美女を見慣れているはずのバティスですら美少女と認めるか。俺の思い過ごしでは無かったようだな。もしかしたら、ただの身内びいきだったかもしれないと、三年間で少し自信を無くしかけていたところだったのだ。ちょうどよかった。
「いいな~羨ましいな~」
「お前だって、部隊配属なんだから、サポートメイドは付くだろ」
「分かってねぇなぁ。幼馴染ってのが良いんじゃん。俺の幼馴染なんてこいつだぞ? 毎朝起こしに来るのが男って超辛いぞ!」
そう言って指差す先にいるのは、本に目を落としているレオンだ。
レオンはメガネをクッと上げて、バティスを睨みつける。
「それはこちらのセリフだ。何で僕が毎朝貴様を起こしに行かなければならなかったんだ! 自分で起きれば全て済む話だろ!」
「夜の運動会やってんのに、朝起きられる訳ねぇじゃん」
「その現場に踏み込む俺の立場にもなれ、この馬鹿が」
口げんかするも、なんだかんだで相性抜群だよな、こいつら。
そんなこんなでワイワイガヤガヤと話しているうちに、操縦士学科の後輩が祝賀会の準備が出来たと知らせに来てくれた。
俺達の前で緊張している姿が何とも初々しい。俺達の時もこうだったななんて思い出しながら、祝賀会の会場である食堂へ向かう。
今日の食堂は、いつもずらっと並んでいるテーブルと椅子が全て退けられ、代わりに料理をふんだんに盛った丸テーブルが置かれている。
いわゆる立食形式と言う奴だ。
「エルド様よ」
「バティス様だわ」
「レオン様もいらっしゃったわ」
俺達が食堂に入った途端、そこにいた生徒、いや元生徒たちの視線が集中する。まあ、操縦士に選ばれた三人なんだから、人気なのは当然だ。俺もここ三年間で数えきれないほどの告白は受けて来たし、さすがに自分がモテないなんて言うつもりはない。まあ、だいたいの女子たちは操縦士って地位がかっこよく見えてるだけだろうけどな。F1レーサーに憧れるようなもんだ。
女性たちの黄色い歓声が飛び、バティスがにこやかに手を振ってそれに答える。俺は適当に笑顔を向けておいた。さすがにレオンほど仏頂面は、微笑で全てを誤魔化してきた元日本人としては実行不可能だ。
けど、いつもと様子が違うな。なんだかお互いにけん制し合っているような。
そう感じていると、バティスが小さく耳打ちしてきた。
「ほれ、この後ダンスパーティーがあるだろ」
「ああ」
祝賀会は貴族のパーティーに近い様相がある。そのため、この後食堂の一部にぽっかりと作られたダンスフロアでダンスすることになるのだ。
俺も操縦士になる上の礼儀作法としてダンスもできるようになっている。けど、あんまり好きじゃないんだよな。衆人環視の中で踊るのは、なんか見世物になってるみたいで嫌いだ。
「誘いたいけど、最初に動くと潰されかねないからな」
「なるほど」
最初に動いた者は、全員から敵と認定され一瞬で蹴落とされる訳か。けど、誰かが動かなければ、他の皆の動けない訳で……このままずっとけん制し合ってくれれば楽なんだけどな。
そんなことを考えた瞬間、視界の隅にこちらに向かって掛けてくる影を見つけた。
「エルド君!」
それは真っ直ぐに俺の名を呼びながら駆け寄ってくる。周りの女性たちがハッとして動くが、全力でダッシュしてくるその女性には到底追いつけない。
その女性、金髪をなびかせながら走るアンジュは、俺目掛けて両腕を伸ばしダイビングした。
俺はとっさに手を伸ばすと、その腕を掴み体を引き寄せ、背負い投げの要領で後方へと投げ飛ばす。
「えぇぇええええ!」
アンジュは後方へと宙を舞いながら驚きの声を上げた。
抱きしめるとでも思ったか! こちとらお前の変なサプライズに頭が混乱しまくってんだ!
「でも負けない!」
しかし何を思ったのか、アンジュは空中で態勢を立て直すと、フレアブースターを使って再び俺目掛けて飛び込んできた。
まさか魔法まで使って来るとは思っていなかった俺は虚を突かれ、そのままアンジュに抱き着かれてしまう。
「あんまり遅いから、会いに来たよ!」
「いやいやいやいや、おかしいでしょ! そう言う問題じゃないでしょ!」
「気にしない気にしない! それよりこの後のダンス一緒に踊ろうね」
「お、おう」
アンジュの笑顔に思わず許可してしまった。
それを聞いたバティス、レオン、そして周囲の女性たちが一斉に動き出した。
「エルド、テメェ!」
「おい、何簡単に許可を出している!」
俺達の周りに集まり出す大量の女性陣。その波に埋もれまいと、二人は即座に魔法を発動させ、輪の中から抜け出した。
しかし相手は、騎士より強いと言われるサポートメイド。簡単に逃げ切れるはずも無く、即座に回り込まれ退路を塞がれる。
会場は、パニック状態へと陥り、収拾のつかない状態へと移行した。飢えた狼のように俺達に群がる女性陣に、壁際にいた男性陣が恐れおののいているのは錯覚では無いのだろう。
「エルド! 一旦会場を出るぞ。このままでは怪我人が出る」
「お、おう。ってアンジュ離せ」
「やだ」
「やだじゃねぇよ! ああ、もう!」
「きゃっ、わぁ! エルド君のお姫様抱っこ!」
レオンの指示で動こうとしたが、アンジュがしがみついたまま離さない。
説得している余裕も無いので、俺は仕方なく笑顔のアンジュを抱きあげ、魔法を使って会場から飛び出すのだった。
強風吹き荒れるアカデミー校舎の屋上。俺たちはそこに身を潜めていた。
食堂を飛び出した後、襲い来る女性型モンスターの攻撃を躱しながら、校内を疾走し何とか女性たちを撒くことに成功したのだ。その後安全場所ということで、立ち入り禁止であるこの屋上に避難してきたのだ。
俺はそこで抱き上げていたアンジュを降ろし説明を求める。
「んで、なんでアンジュがアカデミーにいるわけ? 入学費とかどうしたんだよ」
「あれ? エルド君、気付いてないの?」
そう言ってアンジュは首を傾げた。もしかして、至極簡単な事だったりするのか?
「何を?」
「推薦入学の条件はなんだ」
「アルミュナーレ隊の隊長または隊員三名以上の推薦」
「じゃあエルド君は誰の推薦で入ったの?」
「ボドワン隊長だけど……あ」
「気付いた?」
つまりそう言うことか?
俺は頭の中に、リッツさんのニヤニヤとしか顔が浮かび上がる。もしかして、アンジュの入学は最初から計画されてたのか!?
「リッツさんと他二人から推薦もらったのか?」
「うん、リッツさんに、ブノワさんに、カリーネさん」
「カリーネさんまで……」
ブノワさんは、雰囲気的にリッツさんに逆らえなさそうだし、計画に乗っても仕方がないと思うけど、まさかカリーネさんまで関わっていたなんて。
そしてこれまでのいきさつを聞けば、こうだ。
俺が村を出ると言ったあの日、森の近くで泣いていたアンジュをリッツさんが偶然見つけたらしい。
そこで事情を聞き、今回の計画を立案したんだとか。
このままでは好きでもない男と結婚して、子供を産まされるかもしれない。同じ女として、その辛さを理解できるカリーネさんも快く協力し、後期入学でアカデミーに入学したんだとか。
その後は、主席を取れば自分の希望する部隊に配属されることを知って、必死に勉強し、その才能をフルに発揮して見事主席を獲得。なぜか俺が主席になることを微塵も疑わなかったアンジュは、俺が第三十一アルミュナーレ隊を希望にするだろうと予想して、同じ隊への配属を希望したそうだ。
それをまさか、俺に完全に気付かれずに完遂するとは……
「愛のなせる業だねェ。そう言えば、エルドもアミュレット、ずっと大切にしてたよな。確か大切な幼馴染からもらったんだっけ?」
話を聞いていたバティスがニヤニヤと笑みを浮かべながら余計な事を言う。それを聞いた途端、アンジュの笑顔が一層輝いた気がした。
「あのアミュレット大事にしててくれたんだ!」
「こいつ、いつも肌身離さず持ち歩いてんの」
「ほんと! 嬉しい!」
バティスの余計な口出しで、アンジュが再び俺に抱き着いて来た。
抱き着かれるのは嬉しいが、成長したアンジュに抱き着かれると、色々と当たって気恥ずかしいな。かなり風が強いはずなのに、ふんわり香ってくる甘い匂いも胸をドキドキさせる。
「色恋沙汰も良いが、そろそろ戻るぞ。パニックもいい加減収まって来ただろう。操縦士学科の俺達が祝賀会に出ないのは問題だ」
校舎の下の様子を見ていたレオンが、口を挟む。どうやら、女性陣達も俺達が視界から外れて大分落ち着いて来たらしい。また視界に入れたらどうなるか分からないが、さすがに教官陣が揃い始めたら嫌でも大人しくなるだろう。
「あいよ。面白いもん見させてもらったわ」
「分かった。アンジュもいい加減落ち着け。ほれ、深呼吸」
俺の指示に合わせて、アンジュが大きく深呼吸する。二月末の屋上の空気はさぞ冷たかろう。
「落ち着いたか?」
「うん、大丈夫。久しぶりにエルド君に会えたから、盛り上がっちゃった。ごめんね」
「ほどほどにしてくれよ」
「早くしろ。置いて行くぞ」
そう言って魔法を発動させ、屋上から飛び降りていくレオンとバティス。
俺たちは、その後を追って会場へと戻るのだった。
俺達の学生生活が終わる。それは、大きな流れへと続く小さな雫の一滴だったのかもしれない。




