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入学から早くも一年が経った。
俺は順調に歴史を勉強し、毎日ルネさんと剣の訓練をして地道に技術を磨いた。
そのおかげもあって、俺はとうとう年度末の試験で二位を取得することに成功したのだ!
そして今日は二年目の第一回授業。その名も実機演習!
そう、実機演習! 実機での演習! 実際にアルミュナーレに乗れるということだ!
俺は授業開始の一時間前にもかかわらず、グラウンドへと到着しその時を今か今かと首を長くして待っている。
そこに、ガズル教官がやってきた。
「なんだ、エルド早いじゃないか。一時間間違えたか?」
「いえ、楽しみで待ちきれず早く来ました」
「ククッ、そうか気合いが満ち溢れているな」
「ええ、一年間も待ちましたからね! もう体がウズウズしていますよ」
「そうか、なら良い物をみせてやろう。外壁を見ておけ」
「外壁ですか?」
教官に言われるまま、俺は草原の向こう側にある外壁に注目する。
そして気付いた。外壁の一部がゆっくりと開いて行っているのだ。
「壁が……動いてる」
「もう見えて来るぞ」
「あれは!」
左右に開いた外壁。そしてその先にいたのは、二機のアルミュナーレだ。
全身を真っ白に塗装されたその機体は、剣などを一切装備しておらず、素のままの体を晒している。
そして、ゆっくりと歩きだし、グラウンドの中に入って来た。
ってことは!
「あれが練習機ですか!」
「そうだ、アカデミーにある二機だけの専用練習機。さすがに戦争が本格的になれば、あいつらも実戦用の装備持って前線に行くことになるだろうけどな。今は小競り合いが続いている程度だ。おかげで、陛下がこっちに回してくれたんだ」
「スゲー! スゲー!!」
草原を進むアルミュナーレは、徐々にその大きさを増し、俺達の下へと真っ直ぐに向かってきた。
約一年ぶりに見るアルミュナーレは、太陽の光を受け眩しいほどに輝いている。実戦に使われていた機体が、歴戦の傷を持った味わいある汚れだとすれば、これはシルクだ。染みの一つも無い、見惚れそうなシルクの衣である。
「今日はこの機体をお前たちに実際に動かしてもらう。確かエルドは以前実際に操縦したことがあるんだったな?」
教官は、俺の事情に関して総司令から色々と聞いているらしい。まあ、試験が終わった後に推薦で強引に席をねじ込んだのだから、説明がされていて当然か。
しかし、そうなるとビックリしただろうな。なんせ、推薦で入って来た生徒が、まともに剣も握れなかったんだから。
「起動と短時間の戦闘、それに車庫入れも経験しています」
「それだけできれば問題ないだろう。おそらく今日の操作はちと物足りんものになるかもしれんな」
「問題ありません! アルミュナーレに乗れるだけで俺は幸せになれます! 足元行って見ていてもいいですか?」
「あ、ああ」
「では、失礼して」
俺達のすぐ近くまで来て停止した二機のアルミュナーレ。そして操縦席から教官たちが降りてくる。
それとすれ違うように俺はアルミュナーレの足もとまで行き、その肌に直接触れた。
草原を歩いて来て少し汚れた足の装甲は、とても懐かしい気持ちにさせる。
そう言えば、俺が渡した機体は今頃どこにいるのだろうか。さすがに一年もあれば整備も終わって配備されていると思うけど。
全身を舐めるように眺めていると、いつの間にか三十分以上経っていた。
次第に生徒たちが集まり始め、その中にレイラの姿を見つける。
「レイラ、おはようさん」
「ええ、おはよう。ずいぶん早くから来てたみたいね」
「やっと実機演習だからな。昨日から眠れなかった」
「それでミスしたら笑いものね、期待しているわ」
「馬鹿言え、今さら機械の操縦でミスするかよ」
心に刻み込まれた、俺の操縦技術は一日眠らなかったぐらいでミスするほど生ぬるくはねぇよ。
さらに十分前にもなれば、グラウンドには操縦士学科の生徒が全員集まった。
その数十四名。
三日間の春休みを経て、かなり減ったものだ。
確かに、半年を過ぎたあたりからちらほらと退学したり別の学科に移動する生徒が現れていたが、やはり年期の変わり目というのは大きく人が動いたな。
五十人以上いた生徒が半分以下だ。ほとんどは退学していったが、十人程度は整備学科や斥候学科に途中編入していった。ブノワさんのようにアルミュナーレに関わることを諦められない人たちなのだろう。
「では時間になったので、実機演習を始めるぞ! 俺の周りに集まれ!」
ガズル教官が俺達を召集し、今日の授業に関して説明を始める。
「今日はこの二機を使って実際にアルミュナーレを動かしてもらおう。停止状態から始動、起動の工程を済ませ、徒歩で草原部分を一周するだけだ。だいたい一人三十分もかからないだろう。それと、今回は初乗りってことで、教官も一緒に搭乗する。基本的には後ろから見ているだけだが、不味いと思ったらサポートに入るから安心しろ」
ふむ、俺は初めて始動させたときも起動させたときも動かした時も、全て一人でやってしまったが、本来はサポートが入るものなのか。けど、そこまで難しいものじゃないし、本当に念の為なのだろう。
「では名前を呼ばれた者から前に出ろ。マルス、フォート」
名前を呼ばれた二人がガッツポーズを作りながら集団から一歩前に進み出る。俺を含めた他の生徒たちは、羨ましそうな視線を二人に向けた。
その視線を受けながら、二人は教官と共に魔法を使いアルミュナーレに乗り込んでいく。
「よし、ハッチは開けたままにしておけ。では始動させてみろ」
ガズル教官の指示通りに、アルミュナーレが始動した。低い駆動音が腹の底を震わせる。懐かしい響きだ。あれが起動すればもっと荒々しくなるんだよな。
「次に起動だ。焦らずゆっくりやれ」
ジェネレーターの駆動音が増し、地面を微かに震わせる。そして、アルミュナーレの目が輝いた。
ほう、起動させると目が光るオプションが付いているのか。いつも中から見ていたから全然気づかなかった。
しかし、目が光るのは良い演出だな。起動したってのが一目で分かる。
「起動完了したら、集音とマイクの魔法を発動させておけ。その二つは常に発動させていても、ほとんど濃縮魔力液を消費しないからな」
「了解」
「了解です」
二機のアルミュナーレから声が聞こえ、マイクの魔法が発動されていることを示す。
「この声も聞こえているか? 聞こえていたら返事をしろ」
教官が先ほどの大声では無く、教室で話す程度の声で二人に話しかける。
「聞こえています」
「問題ありません」
二人はすぐに返事を返してきた。両者とも、しっかり集音の魔法も発動させている。
それに満足したのか、教官はうんうんと頷き、次の指示に移った。
「では歩行訓練を始めるぞ。やり方は教えた通りだ。急ぐ必要はないから、ゆっくり動かせ。まずはマルスからだ」
「了解。マルス機、動かします」
緊張した面持ちで全員が見守る中、マルスの乗った機体がゆっくりと足を持ち上げる。
そして、ズシンと重い音を立てて、一歩を踏み出した。
続いて逆の足を、また逆をと一歩ずつ草原を進んでいく。その足取りは、俺が村からアルミュナーレに乗って来たときの速度よりも遥かに遅い。
しかし、マルスには感動的な事だったようだ。
「やった! 動かしています!」
うん、わかるぞ。初めて人型ロボットを動かす時の感動は、一生ものだ。俺も、起動させただけですら涙が出たからな。
「よくやった。一旦そこで停まれ。次はフォートだ」
「了解。フォート機動きます」
待機していたもう一人も同じように動かしていく。こちらもやはり感動で声が上ずっていた。
やっぱり皆アルミュナーレが好きなんだな。
「では歩行訓練開始だ。二人とも、それぞれの教官の指示に従って草原を一周してこい」
「「了解」」
ゆっくりと進む二機は、草原をぐるっと一周する様に進んでいく。
最初こそ、歩いた方が速いような速さだったが、次第にその速度が上がり、折り返しを迎えるころには、行軍と同じぐらいの速度が出るようになっていた。
そして三十分ほどして、二機が俺達の下に戻ってくる。
「よし、ジェネレーターを落として降りて来い。教官たちはそのままでお願いします」
機体のジェネレーターが止まり、辺りに静けさが戻ってくる。そして降りてきた二人は、目に見えて興奮していた。
緊張から出たのか、汗をぬぐいつつ、楽しそうに動かした感想をお互いに話していた。
「時間は余りないからな。ドンドン行くぞ」
教官が新たに二人を呼び、同じように訓練を進めていった。
ほぼ全ての組みが終わり、残りは俺とレイラの二人だけとなった。
毎回名前を呼ばれるのを今か今かと待ち続けて約四時間。本当に長かった……
「では最後にエルドとレイラ。機体に乗り込め」
「了解!」
「はい」
一気に操縦席まで登り、飛びこむように座席に座る。その勢いに、待機していた教官が驚いていたが、今の俺にそんなことを気にしている余裕はない。
シートベルトを装着し、手早くペダルやレバーの駆動に問題が無い事を確認。いつでも準備万端の状態にして教官からの指示を待つ。
「ま、まだダメなんですか」
「もう少し待て。彼女が乗り込んでからだ」
「乗り込むのになんでそんなに掛かってんですか! レイラ! さっさと乗れよ!」
「煩いわね、言われなくても乗るわよ。教官、よろしくお願いします」
レイラがようやく操縦席に乗り込んだようだ。
「教官!」
「分かった分かった、じゃあ始動させろ」
「はい、エルド機始動します」
始動ボタンを押し込み、懐かしい振動が俺の尻を通して伝わってくる。モニターが点灯し外の風景を映し出した。
レバーを握れば、あのギリギリの戦いを思い出す、ペダルを軽く踏み込み、ジェネレーターの出力を上昇させ、起動時に備えた。
レイラは、俺から少し遅れて機体を始動させる。
「よし、起動させろ!」
「待ってました!」
ジェネレーターを吹かし、第二次安定領域へ。
「起動します」
起動ボタンを押し込み、アルミュナーレが起動した。
ああ、この駆動音。レバーの重さと言い、画面に表示される各種計器と言い、何もかもが懐かしい。
俺の隣で、レイラの機体も起動状態へと移行する。何度見ても目が光って顔が僅かに上がるシーンが素晴らしいな。
「では歩行訓練に入る。まずはレイラ」
「は、はい!」
レイラの奴、珍しく緊張しているな。まあ、剣技も魔法もあらかじめ猛特訓してたけど、操縦ばかりは頭に叩き込むことしかできなかったからな。緊張するのも当たり前か。
こればっかりは俺に一日の長があるな。操縦成績一位は俺が貰う。
レイラ機がゆっくりと足を上げ一歩目を踏み出す。ズシン、ズシンとゆっくりしたペースで進む機体は、まるで石のゴーレムのようだ。
二十メートルほど進んだところで、レイラ機に乗っている教官が新たな指示を出すのが聞こえた。
「では速度を上げて見ろ」
「了解」
教官の指示に従い、レイラがペダルを踏み込んだのだろう。機体は少しだけ腰を落とし、強い一歩を踏み出そうとした。
その瞬間、レイラ機のマイクが、パキンと何かが壊れる音を拾った。直後――
「きゃぁぁぁあああ!!!」
まるでその一歩が軽い助走であったかのように、レイラ機は腰を低く落とすと全速力で走り出す。
「…………は?」
全力で草原を疾走し始めたアルミュナーレは、レイラの悲鳴を残しつつ、森林区へと進んでいく。
「教官は!?」
「ダメだ、振り落とされてる!」
ハッチを開けたままにしていたせいで、急発進の力に対抗できず、同乗していた教官は振り落とされていた。
魔法で上手く着地したので、怪我こそ無いが、今あのアルミュナーレは、レイラが一人で操縦していることになる。あの様子を見るに、明らかにコントロール出来ていない。
「俺が行きます」
「お、おい!」
「捕まっていてください!」
教官に注意を促し、ハッチの開閉レバーを操作してハッチを閉じる。これで教官が振り落とされる心配はないはずだ。後はその辺に捕まっていてもらおう。
「俺が変わるから」
「ベルト外してる時間が惜しい。このままじゃレイラが森に突っ込む」
草原だからこそ真っ直ぐ走れているが、森に入れば木を避けたり、時には踏み潰したりしながら進まなければならない。それは、ただ歩かせるだけの操縦とは大違いだ。
このまま突っ込めば、間違いなくアルミュナーレは転倒するだろう。それも、周囲を激しく巻き込み、受け身も取れないレイラは全身をかなり強くベルトに打ち付けることになるはずだ。
下手すりゃ圧迫で骨が折れるぞ。
全速力でアルミュナーレを操縦し、レイラを追いながらマイクで声を掛ける。
「レイラ! 落ち着け! ペダルから足を離すんだ!」
「離してるわよ! 足を離しても止まらないの! ペダルが倒れたままなのよ!」
「マジかよ!」
ペダルが倒れたままと言うことは、機械的な故障だろう。しかし、そんなことが起こり得るのか? 戦場で激しい動きやぶつかり合いをしたのならまだしも、ただ数時間草原を歩き回っただけだぞ。それだけで故障するなんて普通はあり得ない。
ありえないことが起こったってことは、人為的な何かがあったってことだ。
「教官、もしかして」
「実際に確認してみないと分からないが、おそらく細工をされている。さっきまであの機体に乗っていたのは――」
「ファラスの奴か!」
レイラが乗り込む直前まで乗っていたのは、ファラス。最初の試験で俺達を煽って来た下級貴族だ。意外としぶとく食らいついて来ていたが、成績上位の俺達からは少し放され、第二集団のトップという成績だったはずだ。
しかし、いくら俺達に恨みがあるとはいえ、こんな犯人が分かりやすい事するか? いや、確固たる証拠が無い以上、事故だと言い張ればこちらからは何も言えないのか。
「毎年少なからず、格上の相手を蹴落とすために小細工をやる奴はいるが、ここまで卑劣なのは初めてだ」
「下手したら死にますからね!」
俺は細かい圧の調整や、踏み込みで速度を上げレイラの機体に追いついた。
「レイラ! 聞こえてるな!」
「なに!?」
「今からそいつを強引に止める。レバーをしっかり握って衝撃に備えておけ」
「ちょっ、何するつもりよ!」
レイラの焦った声が返ってくる。
「エルド、どうするつもりだ」
「転ばせて止めます。受け止めれば衝撃は少ないはずだ」
「無茶だ! 君は今日初めて動かしているんだろう! それに、ジェネレーターを強制終了させれば、機体は停止する!」
「馬鹿言わないでください! この速度で受け身もとらずに倒れたら、それこそ死ぬぞ!」
今のレイラの状況で、適確に機体を操作し受け身を取るなんてことができるとは思えない。止めるならば、何か勢いを殺す方法を取らなければ危ない。
「しかし君は!」
「うっせぇ! だぁってねぇと舌噛むぞ!」
森は目の前まで迫っている。今口論している余裕はない。
レイラ機の左側を並走しながら、俺は少しだけ前に出ると、右足をレイラ機の前へと伸ばす。ただ走っているだけのレイラ機は、こちらの足に引っかかり前のめりにバランスを崩した。このまま倒れれば、ジェネレーターの強制終了や森の中で倒れるのと同じだが、こちらには腕があるのだ。
レイラ機の腰にこちらの腕を回し、受け止める。反動が強く受け止めきることはできないが、死なない様に衝撃を逃がすことぐらいはできるはずだ。
俺の機体が浮き上がるのを感じながら、空中でバランスを取りレイラ機を巻き込むようにして地面へと激突した。
「きゃぁぁああ」
ズズズズと荒々しく草原を削りながら、俺の機体はレイラ機の下敷きとなりつつ速度を落としていく。
倒れたことで、戻らなくなっていたペダルが浮き上がったのか、レイラ機の足が止まる。
今ならば、ジェネレーターを落とせるはずだ。
「教官、大丈夫ですか?」
「な、なんとかな……レイラ君は」
「レイラ、大丈夫か? レイラ?」
俺の問いかけに返答は無い。
「意識は無いみたいですね。ちょっと見てきます」
「私も行こう。フットペダルが破損しているのなら、修理しなければならない」
「了解」
プシュッとハッチを開け、機体を飛び移る。
操縦席に入ってレイラの頬を軽く叩いてみるが、意識が戻る様子は無い。
外傷はないようだし、脳震盪か?
「レイラ君は大丈夫か?」
「外傷はありません。今外に出します」
レイラがもたれ掛っているシートベルトを外し、倒れてきた彼女の体を受け止める。
「ちょっと失礼しますよっと」
そのままレイラを抱き上げ、操縦席から出て肩へと移動する。
外で待機していた教官が代わるように中へと入り、フットペダルを確認し始めた。
俺はレイラを抱きかかえたまま、教官に尋ねた。
「どうですか?」
「細工かどうかは分からないが、フッドペダルのスプリングが破損しているな」
「なるほど」
踏んだペダルを押し戻すためのスプリングが割れていれば、当然ペダルは倒れたままになる。それを利用して、機体を暴走させたってことか。
教官は、細工かどうか分からないなんて言うが、十中八九ファラスの仕業だろう。普通の歩行には耐えられてたみたいだし、スプリングに深めの傷をつけて、ダッシュ時に壊れるようにしたのか。
せこい手使いやがって。
思わず俺の手に力が篭り、気絶していたレイラの眉が動いた。
「おっと、お目覚めか」
「ここは……」
「機体の外だ」
レイラは首を動かし、周囲を見る。そして、すぐ近くにある俺の顔に視線が固定された。なにせ、お姫様抱っこだからな! そらもう至近距離ですわ。
レイラの顔が徐々に赤く染まっていく。日頃クール系でさばさばした性格なだけに、この初心な反応はなかなか面白い。
「痛むところは無いか?」
「だ、大丈夫よ。下ろしてもらってもいい?」
その要求を俺はあえて拒否してみる。運動服のスパッツ越しの太ももがなかなかいい感触なんだ。
「ついさっきまで気絶してたんだ。しばらくはそのままでいろよ」
「え、いや、でも……重いだろうし…………」
「ンなことないぞ? むしろ軽いぐらいだ」
「いいから下ろしてよ!」
恥ずかしさが限界に来たのか、レイラが俺の腕の中で暴れ出す。
「あ、こら! 暴れんな! ここアルミュナーレの肩なんだぞ!」
落ちたら怪我じゃすまされねぇ高さなんだからな!
仕方なく暴れるレイラを降ろしていると、操縦席から呆れた表情の教官が出てくる。
「お前たち、痴話げんかはそれぐらいにして、ガズル教官にこのことを説明してきてくれ。ついでに修理用のパーツも頼む」
「痴話げんかじゃありません!」
「了解。あの機体使いますね」
俺は顔を真っ赤にして否定しているレイラを連れて、ガズル教官の下に戻るべく機体に乗り込むのだった。
ストック切れてます……