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魔導機人アルミュナーレ  作者: 凜乃 初
間章 享楽狂気そして裏切り
125/144

2

 精製施設を後にしたレイラは、エルシャルドと別れレイラ機のジェネレーターが保管されている格納庫へとやって来た。

 そこには、レイラ機のジェネレーターのほかに、フォルツェとリゼットの機体もハンガーに停められている。

 二機は既に傭兵の整備士たちが調整を始めており、装甲の取り外しを行っていた。

 剥き出しになり始めたフレームに所々歪みが見て取れ、機体自体がかなり疲労していたのが分かる。

 レイラはその二機の近くに、目当ての二人を見つけた。


「フォルツェ、リゼット」


 機体を眺めていた二人に声を掛けると、リゼットがレイラの方に視線を向ける。


「レイラかい。挨拶は終わったようだねぇ?」

「ええ、とりあえず問題なくってところかしら」

「なら良かった。ここじゃ、マスターに嫌われた瞬間死体になるからねぇ」

「ほんと物騒なところね。普通に買い物なんてできるの?」


 キャットウォークを降りてきた二人に、呆れたような視線を向けるレイラ。

 傭兵の流儀にも大分慣れてきたが、やはりちょっとした出来事がそのまま命のやり取りに発展する展開の早さには未だに慣れなかった。


「ハハハ、問題ないよ。物騒なところだけど、その分金の価値は外より高いからねぇ。だいたいのことは金で解決できるさ」

「ほんと傭兵って……」

「変なしがらみなくて楽だろ? ま、そうでもしないと生きていけない連中ばっかりってことなだけどね。こいつみたいにさ」


 リゼットは、隣を歩いて来たフォルツェの頭に手を乗せてぐりぐりと撫でまわす。


「リゼット、殺すよ?」

「な? こんなのばっかりだと、信用よりも金なのさ」

「凄く理解できたわ」


 撫でられていた手を掴んで齧り付こうとするフォルツェから、素早く手を引いて笑うリゼット。そんな光景に、レイラはため息を吐く。

 リゼットの傭兵団と一緒に行動し始めた当初は、別の傭兵団を吸収したということもあり部下どうしがぎくしゃくしていたのだが、直近の戦争を越えてからは、同じ死線を越えた中だからなのか比較的その溝も埋まっていた。

 リゼット自身も他人との距離を縮めやすい性格もあって、こうやって時々フォルツェをからかっては攻撃されかけているのである。


「とりあえず良さそうな店を紹介してちょうだい。機体を直すにも、少し考えたいし」

「あいよ。とりあえず基本フレームやら操縦席周りやらは決めてるんだろ? 素体はなるべく早めに組んでおいた方がいいし、いい店教えてあげるよ」

「ええ、よろしく」


 からかったお詫びにと干し肉をフォルツェに渡すリゼットは、レイラを先導して格納庫を後にするのだった。


 やって来たのは、町のやや外れにある倉庫。中には大量のガラクタとも呼べる鉄くずが積み上げられており、どう見ても基礎フレームを購入できる店だとは思えない店構えだ。

 しかしリゼットは気にした様子もなく倉庫の中へと入っていく。

 フォルツェとレイラもそれに続くと、ガラクタの中から声が聞こえた。


「いらっしゃい。享楽が来るのは珍しいな。なんじゃ、派手に壊したか?」


 やや反響する声に、リゼットは笑みを浮かべる。


「あたしがそんな簡単に基礎まで壊すと思うのかい? 今回は新規客だよ。さっさと出てこないと、他の店行っちまうよ」

「おぉ! そりゃいいもん連れてきた!」


 ガシャンと音がして、ガラクタ山にあった鉄板が一枚崩れ落ちる。そこから出てきたのは、細身にボロボロのつなぎを着込んだ初老の男性。

 体中を油まみれにさせており、ゴーグルを外すとそこだけが本来の肌の色を残して、くっきりと跡が残っている。

 男はガラクタ山から跳ねるように飛び降りると、リゼットの下へと駆け寄って来た。


「ほんで、誰が客なんじゃ」

「この子だよ」


 リゼットがレイラを指さし、レイラは小さく一礼する。一瞬握手をしようと手を上げかけるが、男の手が油まみれになっていることに気づき、素早くひっこめた。


「レイラよ。よろしく」

「ワシはマザラじゃ。基礎フレームやらなんやらいろいろ扱っておるよ。欲しいもんは大抵そろえちゃるし、カスタムもしちゃる。なんでも言ってみるとええ。ほんで、何が欲しいんじゃ」

「基礎フレームはフェイタルの物を。操縦席周りもそれに合わせてほしいわ。多少他のが混じってもいいけど、コントロール系はフェイタルに合わせてほしいの。出来るかしら?」


 基礎をフェイタルの機体で学んだだけあり、レイラの操縦はフェイタルの操縦席をベースにしたものになっている。特に、マニュアルコントロールはフェイタルの機体の配置を徹底的に体に叩き込んだため、今更別のものに変えると反応が遅れる可能性があるのだ。

 それを防ぐためにも、操縦席周りの変更は絶対にできない。


「フェイタルか。最近在庫が少ないが、まあ一機分なら問題ないじゃろ。どこの格納庫じゃ?」

「エーデルん所だよ。あたしらの機体も一緒に置いてある」

「久しぶりに享楽の所の機体を見るのもいいかもしれんのう。それに、そっちの坊主戦闘狂じゃろ?」

「へぇ、僕を知ってるんだ?」


 ボーっと干し肉を齧りながらガラクタの山を見ていたフォルツェは、不意に話を振られマザラに視線を向ける。


「面白い機体はある程度噂をチェックしとるからのう。坊主もなんかほしいもんがあったら言ってみるとええ」


 マザラの問いに、フォルツェは少し考えたのちに首を横に振った。


「今のところはいいかな。とりあえず改造案纏めないといけないし。適当な改造じゃ、剣翼には勝てないしね」

「ほうか、ほんじゃ嬢ちゃん用のパーツ集めたらエーデルん所にもってっちゃる。請求はどこにすりゃええんじゃ?」

「エルシャルド傭兵団に全て付けておくれ。あたしらん所も今はエルシャルドと一緒に動いてんだ」

「聞いちょるよ。アルミュナーレ三機保有するヤバい傭兵団じゃってな。かかっ! 面白いことになっとるじゃないか」

「目的がフェイタルの一騎士を殺す為ってのがまた凄いところだけどね。それだけ相手はヤバいってことだよ」

「フェイタルの隻腕……今は剣翼じゃったか。帝国もかなり手を焼いておるようじゃのう。多額の懸賞金が掛かっとるわい」

「復讐も果たして金ももらう。それが傭兵のやり方さ」

「ほうか。まあ、死なんように頑張るんじゃな」


 マザラはそれだけ言い残し、再びガラクタの山の中へと消えて行ってしまった。

 それを見送った三人は、倉庫を出る。


「強烈な人ね。あれで大丈夫なの?」

「癖は強いけど、その分いい腕持ってるからね。あたしはいつもマザラんところに世話になってるよ」

「へぇ、なら素体はとりあえず大丈夫そうね。じゃあ今の内に他の部分のことも考えておかないと」

「僕も少し考えたいし、もう宿に戻りたいんだけど」


 レイラに町の案内をするという当初の目的を完全に放棄したフォルツェの物言いにリゼットはレイラへと視線を向ける。

 レイラは小さく苦笑して一つ頷く。


「じゃあ戻ろうか。どうせ改良するにしても整備連中との話し合いは必要だしねぇ」

「そうね」


 機体の改造改良それは到底一人の意見でどうにかなるようなものではない。

 操縦士の意見はあくまで操縦する時の意見であり、整備からすれば全く別の意見が出ることもある。

 そもそも、望んだ改造も整備面で問題があれば却下されることも多い。その辺りは、整備士たちとの折り合いが必要だ。

 それを無視すれば、当然仲は悪くなるし、いざというと時に機体が言うことを聞かなくなる。そんな状態で出撃などすれば、いくら命があっても足りないだろう。

 三人は、自身の機体の改良案をまとめるため、エルシャルド傭兵団の待つ宿へと戻るのだった。


 それから約一カ月の日々は、レイラにとって怒涛とも呼べる勢いで過ぎていった。

 連日の会議と、自身の機体の調整のために格納庫へ通う毎日。

 パーツ集めのために町の中を歩き回り、必要とあらば文字通り大金で頬を殴ることもあった。

 そのおかげもあり、レイラの機体は順調にその姿を現していく。

 素体はレイラの要望通りにフェイタルの機体が使われ、各部にはレイラの要望をできるだけ反映させた装備が設置されている。

 全体的に細身の機体は、防御や魔法よりも躱して切り込むというレイラのスタンスをそのまま反映させたものになった。


「いい感じね」


 操縦席の中で、レイラは機体のモニターをチェックしながらつぶやく。

 フェイタルの機体とさほど変わらない操縦席は、全体的にレイラの体格に合わせて縮小化され、今まで以上に使いやすくなっている。

 足元の踏ん張りも効きやすく、急激な動きにもレイラ自身が振り回されないようになっていた。

 レイラがかなり重くなった機体左腕の感覚をレバーで確かめていると、格納庫の入り口から一台の馬車が入ってくる。


「レイラ! 装備貰って来たぞ!」


 御者をしていた男が荷台から飛び降りつつレイラへと声を掛けてきた。


「それが?」

「おう、刀鍛冶にわざわざ打たせた逸品だ。他の剣とは比べ物にならねぇ耐久性と切れ味があるぜ」


 普通のアルミュナーレ用の剣は、両刃片刃問わず金型に流し込むだけの簡単なものだ。だが、レイラのために作られたこの片刃の剣は、鍛冶師がアブノミューレに乗り込み、わざわざ作った専用の工房で丁寧に叩いて鍛えられた代物である。


「ありがとう。さっそく装備お願いできる?」


 ハンガーに固定されている状態のレイラの機体は、取りに行くことが出来ない。そのため、男に持ってくるように頼み、レイラは左腕を元の位置へと戻した。


「あいよ。ついでに鞘も持って来てあるから、そのまま納刀して装備させるぞ」

「よろしく」


 持ってきた剣がクレーンによって持ち上げられ鞘へと納刀される。

 そしてその鞘が、機体の左腰へと接続された。


「ロック完了。離していいわ」


 モニターに接続とロックが完了した旨が表示され、レイラの指示でクレーンが外される。

 鞘はしっかりと機体の腰に装備され、ビクともしない。


「少し動きたいんだけど、いいかしら?」

「分かった。ハンガーロック外すぞ! お前ら注意しろ!」


 ガシュンと音がすると同時に、機体の脚に負荷がかかり体重を支える。

 ロックから解除されたレイラ機は、数歩前に出るとつけられたばかりの鞘へと手を伸ばす。

 左手で鞘を支え、右手で柄を握る。

 そしてゆっくりと引き抜くと、どこにも引っかかりを覚えることなく鋭利な刃が解き放たれた。


「いいわね」


 その動きに満足の声を上げるレイラ。整備士たちも「おおっ」とその刃の美しさに見惚れていた。

 そこに声がかかる。


「へぇ、それがレイラの武器かい」

「ええ」


 声を掛けてきたのは、同じように機体内で調整を行っていたリゼットだ。

 モニターで見たその刃に、思わず声を掛けたくなったのだ。


「あたしも色々な剣を持ってきたけど、そりゃ凄いね」

「一品ものだもの。他のと比べられたら困るわ。これ一本が私の武器。私の命の刃よ」

「あたしとは考え方が正反対だね」


 リゼットの機体の主武装は、大量に装備された斧だ。それを投げ、振るい、打ち付けることで相手を叩きのめす姿は、レイラの機体とは正反対である。


「あたしの刃は仲間の数だけある。多ければ多いほど、あたしは強くなるからね」

「それで強くなれるのなら、それがいいと思うわよ。自分を追い詰めるなんて、馬鹿のやることだもの」

「それを分かってて、あんたはやるんだね」

「ええ」

「そんだけ覚悟が決まってんなら、あたしからはなにも言わないよ」

「ありがとう」


 剣を鞘へとしまい、レイラは機体をハンガーへと戻す。

 そこにフォルツェを連れたエルシャルドがやって来た。


「二人ともここにいたか。ちょうどいい」

「なんだい、団長様がわざわざ来るなんて」

「帝国からの指示が来た」


 エルシャルドの言葉を聞いた途端、格納庫内にいた全団員に緊張が走る。

 帝国にはもともとここに戻るために一時戦列を離れることは伝えていた。そこにあえて指示が来ると言うことは、それなりの要求があると言うことだ。


「どんな指示なの?」

「帝国に隣接する小国を落とせとの命令だ。部隊は俺たちだけ。猶予期間は三カ月。補給に関してのみ、隣接する町の基地から受けられる」

「ハハハ! 何の冗談だいそりゃ。あたしらに死ねってか?」


 リゼットが笑うのも当然だ。いくらアルミュナーレを三機有しており、敵国にアルミュナーレがいないとはいえ、一傭兵団で一国を落とせというのだから。

 小国とは言え、ベルジオのように特殊な兵器で破壊を狙う国もあれば、すでにアブノミューレを手に入れ量産に入っている国もある。

 開発競争激しい今日に、その指示はあまりにも無謀なものだ。


「帝国は本気のようだ。どうやら、つい最近ベルジオ侵攻を請け負っていた八将騎士の一人がやられたらしい」

「それが何だってんだい」

「その直後、ベルジオは正式にオーバードに対して非難声明を出し、フェイタル王国と軍事同盟を結ぶことを宣言している。これに同調して、反帝国派の国がフェイタルに同調する動きがみられる。それをけん制するために、脅迫と戦力の切り崩しを兼ねて一国を落とせとのことだ。帝国の軍部は八将騎士が軒並み撃たれて混乱状態に陥っているようだな」


 帝国最強を示す八将騎士。そのうち四人が数カ月の間に立て続けに討たれたのだ。軍部には動揺とフェイタルに対する恐怖で士気がハッキリと見て取れるほどに落ちていた。それに合わせるかのようにベルジオや他の小国家から発せられた非難声明。確実にオーバードの包囲網ができつつある状態で、次の戦いの準備をしなければならない帝国が頼ったのがエルシャルド傭兵団と言うことだった。


「フェイタルの王都に強襲をかけ、王を殺し無事に生き延びた俺たちならば、小国を一つ落とすことなどたやすいだろうと言ってきた。さて、お前ら――この挑発どうする?」


 ニヤリと笑みを浮かべるエルシャルド。

 それに、最初に答えたのはレイラだった。


「新型機の試運転にはちょうどいいわね。武器もさっき届いたところだし、試し切りしてみたかったのよ」

「レイラ、マジで言ってんのかい。死に急ぎ過ぎだよ」

「そんなつもりもないわ。それに、フォルツェ――あなたもやる気なんでしょ?」

「無差別に殺していいって言われちゃったしね。機体のテストもあるから、もちろん参加するよ。リゼットは別に来なくていいよ。僕とレイラだけで十分だし」

「フォルツェ……ああ分かったよ! あたしも参加させてもらう! けど、あんたらみたいに突っ込む気は無いからね! 新型機のテストなんだ、安全マージン確保しつつ、部隊で動かせてもらうよ」

「では決定だ。準備ができ次第、エルシャルド傭兵団はコーラ王国へと侵攻する! 各員準備を始めろ!」

『了解!』


         ◇


 立ち上る黒煙と、崩れ落ちる建物。

 炎にまみれた町の中で、三機のアルミュナーレが悠然と佇んでいた。


「囲んだぞ!」

「これ以上好きにさせるな!」

「数でかかれ! アブノミューレでも数で押しつぶせるはずだ!」


 三機を囲むようにして剣を構える無数のアブノミューレ。

 どれもまだオーバードやフェイタルのように洗練された機体ではなく、所々フレームが見えていたり、足が鳥のように細かったりとおかしい機体だ。

 だが、それでも十分な実力を有し、国の守りとして配備された機体たちは、一筋縄ではいかないはずの騎士たちだった。

 そのはずだったのに――


「相手にならないわね」

「早く王宮潰そうよ。王族に逃げられるよ?」

「ならあたしが行くよ。あんたらは好きなだけ暴れな」

「逃がさんと言ったはずだ!」


 囲まれているのにもかかわらず、余裕で会話を続ける三機の操縦者に、しびれを切らした数機が一斉に襲い掛かる。

 しかし、その数機の剣が振り上げられた直後、動きを止めその場へと崩れ落ちる。

 後に残るのは、わずかな風圧と剣を振り終えた態勢のレイラの機体。

 アブノミューレたちの操縦席は、一刀のもとに切り捨てられていた。

 そして――


「それじゃ、行くよ!?」


 寒気をそそる声音と共に、フォルツェの機体が動く。

 白煙を吹き出し一息に加速した機体は、アブノミューレたちの中へと突っ込み、その四肢で蹂躙を開始した。

 敵機の攻撃は驚くほど柔らかい動きでまるで獣のように躱し、刃のような爪で敵機の操縦席を確実に貫いていく。

 そしてできた穴へと、リゼットとレイラが踏み込みこじ開ける。


「何なんだこいつらは!」

「傭兵だよ! 最強のね!」


 リゼットの機体が握る二振りの斧が一機の両腕を切り取り、棒立ちになった機体を周りを巻き込むように蹴り飛ばす。

 その裏で、レイラの刃が二機を破壊し、左腕が振り下ろされた剣を受け止めた。


「なっ、受け止めら……」


 その言葉は最後まで紡がれることなく、レイラ機の蹴りによって胴体を切断される。


「出力安定。ハーフマニュアルコントロールもやりやすいわ。フルマニュアルだと、まだ少し隙ができそうね。慣らしてからにしようかしら」

「そうしておきな。せっかくの機体、こんなところで壊すのはもったいないからねぇ!」


 投げつけられた斧が、レイラ機の真横を通り過ぎ、大砲を構えていた一機を襲った。


「リゼットは斧の数ちゃんと注意しなさいよ。今までとは数が違うんでしょ?」

「それもそうだね。じゃああたしはサクッと落としてくるよ!」

「はいはい、そこ邪魔よ」


 放たれた魔法が、リゼットの進路を塞ごうとした一機を屠り、その間にリゼットが囲いを抜けて王城へと走っていく。

 それを追いかけようとしたアブノミューレたちは、フォルツェとレイラによって瞬く間にスクラップにされていった。

 そして戦闘の開始から二時間。

 王城から火の手が上がり、崩れ落ちる姿がコーラ王国の最後を告げるのだった。


次回予告

大きな戦いの気配に、フェイタルオーバード両国は緊張を募らせる。

部隊配置のために移動を続ける両国の軍。そんな中でエルドは久しぶりに戻った王都の自宅で友人たちとの会話を楽しんでいた。

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