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格納庫を後にした俺がやって来たのは、司令施設のロビーである。
ロビーと言っても、数個の椅子とテーブルがあり、後は小さな受付に一人女性が座っているだけの簡単なものだ。
さて、アンジュはまだいるかな?
とりあえず受付にでも聞いてみるか。アンジュなら目立つだろうし。
「すみません。ちょっといいですか?」
「はい、どのようなご用件でしょう?」
受付の女性は、見事な笑顔を俺に向けてくる。だが知っているぞ、その笑顔が作り物だということを! 俺が背中向けた途端、一瞬で真顔に戻ることを!
「少し前に、サポートメイドの子が来ませんでしたか? 金髪で碧眼の子なんですけど」
「ああ、亡命者の引き取りに来た方ですね。それでしたら、まだ中にいますよ」
「なら少し待たせてもらいます」
「はい」
受付から離れ、空いている席へと座る。
とりあえず今後考えるべきことは、エイスの処遇だよな。
あいつ自身は、アンジュと一緒にいたいみたいだけど、サポートメイドとして動き回っているアンジュに付くということは、常に俺たちと一緒に行動するってことだ。
となれば、どうしても姫様に近づけることになるし――さすがにそれはマズいだろ。亡命者で協力的とはいえ、絶対とは言い切れいない元敵国の暗殺者だ。
「どうしたもんかなぁ」
「悩み事ですか? お茶をどうぞ」
気の利くことに、さっきの受付嬢がお茶を持ってきてくれた。
「ありがとうございます。ええ、亡命者の子を引き取っても、どう使ってやるかが。立場的にあまり元敵国の子を自由には出来ないもので」
「それは難しいですね」
「まあ、ゆっくり考えます」
「頑張ってください」
受付嬢が戻っていく後ろ姿を見ながら、俺はお茶を口に付ける。
ふむ、なかなか良い風味だ。
お茶を飲みながら、まったり考えていると、俄かに上の階が騒がしくなる。
「だから! 私はエルド君のものなの! だから諦めて!」
「大丈夫。三人でも問題ないから」
「そうじゃなくて! 私は二人っきりがいいの!」
そんなことを言い合いながら、階段から降りてきたのはアンジュとエイスの二人だ。その後ろにも護衛だろうか兵士たちの姿があるが、なんかすごい気まずそうだ。まあ、あんな会話ずっと続けられていれば、気まずくもなるか。
俺は席から立ち上がり、声を掛ける。
「アンジュ」
「エルド君!」
アンジュは俺の姿を見つけると、目を輝かせて俺に飛び掛かってくる。そしてそのままヒシっと腰に抱き付いて来た。
さらにその後ろからエイスが追いかけてきて、アンジュの腰に抱き付く。
なんだこれ……
「お前ら、少しは回りにも気にしろよ。兵士の人たち、凄い居心地悪そうだぞ」
俺が憐れみの視線を兵士の人たちに向ければ、兵士たちは苦笑している。
「とりあえずここからは俺が警備しますので、大丈夫ですよ」
「助かります。ではよろしくお願いします」
「了解」
兵士たちはホッとした様子で階段を昇っていく。
「んじゃ今後の話もあるから、とりあえず移動するぞ。俺の部屋でいいか?」
「うん」
「どこへでもついてく」
二人の同意を得て、俺たちはロビーを後にする。
いい加減二人とも、腰から離れない?
私室へとやって来た俺たちは、テーブルを囲んで座る。
アンジュが用意してくれたお茶とお菓子を摘みながら、今後についての相談です。
「んじゃ、まず今の俺たちの立場を明確にするぞ。俺は第一近衛アルミュナーレ大隊第三王女警備隊の隊長だ。んで、アンジュはそのサポートメイドな」
「うん」
「エイスに関しては、姫様が亡命者として登録してくれたから、基地での扱いは亡命者になる。ただ、俺を暗殺しに来たことも事実なので、事情を知ってる一部の連中からはきっちりと監視を受けてもらう。主に俺の部隊だな。これもいいか?」
俺の問いに、エイスは問題ないと答えた。
「んで、一番重要なことだけど、エイスの仕事だ」
「お姉さまのサポート」
「それができれば苦労はしない。言ったろ、俺たちは姫様の近衛だ。けどエイスは元帝国民だ。さすがに姫様には近づけられない。というか、基本的に重要機密の近くには近づけられない」
だから、アルミュナーレの近くにもなるべく近づけられないのだ。おかげで、アンジュのサポートをしてもらおうとしても、ほとんどの場所に近づけなくなってしまう。
そうなると、結局エイスの願いは叶えられないことになる。
「むぅ……」
エイスは、ほとんど近づけないと聞いて不満そうだ。
けど、こればっかりはどうしようもない。数年間どこかで手伝いしながら信頼を得られれば、多少は制限も解除されるだろうが、亡命した直後ではさすがに姫様の命令でも無理だろうしな。
「でだ、アンジュ」
「なに?」
「エイスにもできそうなことって何がある?」
実際に刃を合わせたことのあるアンジュならば、何かいい案が出るかもしれないと、尋ねてみる。アンジュは腕を組み悩みながら首を傾けた。
「うーん、実力はあるんだけどね。サポートとしての能力はまだ見てないからなぁ」
「戦闘、治療、家事手伝い、お嫁さん、一通りできるようには仕込まれている。本番はまだ無いけど、知識だけなら夜もばっちり」
「とりあえずはしばらく料理と洗濯の手伝いかな。隊の人たちには私が出すけど、格納庫までだとさすがに量が多くて大変だし」
今は手の空いているサポートメイドや食堂の料理人に手伝ってもらっているらしいが、彼らにも自分の仕事がある。
なので、そこら辺の手伝いをしてくれる人材がいると助かるということだ。
料理を任せるというのは少しだけ不安が残るが、アンジュが常に目を光らせているのならば大丈夫だろう。
「分かった、ならエイスにはそこら辺のサポートを任せる」
「任せて」
「とりあえずはこんなもんか? っと、そうだエイスの部屋だけど」
「ここで大丈夫」
「俺たちが大丈夫じゃないから。ちゃんと部屋を用意してあるから、そっちで寝なさい」
ここは俺たち専用の部屋だっつの。
「ぐぬぅ、仕方ない。言うことは聞く」
「そうしてくれ。んじゃ部屋に案内するから」
「お願い」
俺たちは立ち上がり、エイスを部屋へと案内する。と言っても、俺たちが監視役をになっているので、部屋は俺たちの部屋のすぐ隣だ。
大きさ的には、二人部屋である俺たちの部屋よりも一回り小さく、コンパクトに収まっている印象を受ける。
「ここな」
「ふむ」
エイスは案内された部屋へと入ると、まず窓際へ。しかし外を見る様子は無く、窓枠や鍵をじっと見ている。
「どうした?」
「いい鍵を使っている。これは空けるのに苦労するタイプ」
「あ、それ分かる! 基地の鍵ってどれも開け難いんだよねぇ」
「それに天井も一枚板で出来てる。襲撃や暗殺もやり難い。部屋の壁には砂利が入っているし、防犯がずいぶんとしっかりしている」
「ふふふ、そうでしょ、そうでしょ」
なぜかアンジュが自慢げに頷いているが、お前らそもそもなんでそんな物騒な発想で部屋の観察してるんだ? 俺は窓からの風景とか、ベッドの寝心地とかしか考えたことなかったぞ。もしかして、もう少し色々調べたほうがいいのか?
「あ、エルド君は気にしなくていいからね! この辺りは私たちのお仕事だから」
「そ、そうか」
アンジュが気にしなくていいと言うなら、気にしないでおこう。その方が、精神衛生的に良さそうだ。
「んじゃ、俺たちは戻るけど、何か用事があれば気楽に来てくれ」
「分かった。夜中にお邪魔する」
「それは来なくていい」
なんでそこまで夜に積極的かね!
「今日の夜ご飯の仕込みから、手伝ってもらうからよろしくね」
「任せて」
ドンと胸を叩くエイスに見送られ、俺たちは自分の部屋へと戻る。
ベッドに腰かけ、ふぅと息を吐く。エイスは確かに無害かもしれないが、なんだか結構疲れる。
しかも、やけにベッドに忍び込むことに積極的だし。普通、捕虜の扱い的にはこっちが忍び込む側じゃないのか? まあ、そんなことすれば、アンジュに殺されるだろうし、する気もないけど。
「そう言えばアンジュ」
「なに?」
「初日になんでエイスにベッドに忍び込まれたんだ? テントの外からでも気づけたんなら、それぐらい簡単に分かったんだろ?」
「それがちょっと難しくてね。敵意とか害意とか殺意とかが少しでもあれば、すぐに気づけるんだけど、忍び込まれた時はエイスにそれが無かったんだもん。欲望とかだと、人って常に持ってるから、気づきにくいんだよね」
「そんな違いもあるのか。けど、夜這いも何度か撃退してるよな?」
そんなことを言っていた記憶がある。
「あの子たちは、欲望剥き出しだったからね。さすがに木陰に潜んでにんまりしながら妄想垂れ流してる子ぐらいなら分かるよ」
何それ怖い。
しかし、相手の持っている意識次第で、気づける距離が変わるんだな。
と言うか、話を聞く限り、アンジュもなかなか人間離れしてきている。
「エルド君は、この後どうする? 私はそろそろ夜ご飯の仕込みに行くけど」
「俺は書類整理だな。戦闘続きでまとまった時間が取れなかったから、色々と溜まってるんだ」
燃料や武装の申請書類はもちろん、今の機体の使用登録やエイスの監視役としての報告書。他にも、隊の運用経費に目を通さないといけないし、今回の移動に使った馬車とかの経費も計算しないといけない。
アルミュナーレの操縦ばかりやっていればいいわけではないのが、隊長職の辛いところである。
「そっか。じゃあご飯はこっちに持ってくる?」
「頼む」
「みんなに届けてからになるから、少し遅くなるかも」
「構わないさ。代わりに出来立てを頼む」
軍だと意外と出来立ての料理を食べられる機会が少なかったりするからな。大抵はバイキング形式で作り置きされているものの中から適当に選んで食べてるし。
俺の為に作ってくれた料理ってだけで十分だ。
「任せて! じゃあ行ってくるね!」
「おう、行ってらっしゃい」
俺はアンジュを見送り、机の上にドサッと書類の山を置くのだった。
◇
アンジュがエイスを伴ってやって来たのは基地の食堂。その厨房だ。
基地の全員の食糧を賄っているだけあって、その規模はかなり広く、数十人が余裕で同時に作業ができる広さが確保されている。
今も、そのうちの半分はフルに使われており、出来た料理が次々とバイキング用のテーブルに運ばれている。
「さて、今日の夜は何にしようかな」
「いつもはどんなものを作っている?」
「格納庫の人たちには、手でつかんで食べられるものか、麺系でいっきに啜れる物かな。時間かけたくないって人も多いし」
飯に時間をかけるぐらいなら、整備に時間をかける。そんなことを素で言ってしまう連中の集まりが、アルミュナーレ整備員には多い。
なので、凝った料理を出すよりも、サンドイッチやハンバーガーなどすぐに食べられる物の方が歓迎されるのだ。
その中で、整備員の人たちの栄養も考えて、バランスの良い料理を作らなくてはならないので、意外と難しい。
「昨日はサンドイッチだったし、今日は麺類かな? けど、いい加減バリエーションがなぁ」
数週間も続けば、料理のバリエーションがどうしても乏しくなってきてしまう。
何かないものかとアンジュが悩んでいると、厨房内を見回していたエイスがアンジュの服の裾を引いた。
「ん?」
「味付けで困ったのなら、私が帝国風のを作ればいい」
「うーん、それも考えたんだけど、材料がねぇ」
クロイツルならば、帝国の物資が残っていたのでそれを使えたのだが、ここは比較的被害も少なく帝国側の物資もない。そのため、帝国の味付けを作るのは難しいのだ。
しかしエイスは首を横に振る。
「大丈夫。帝国風。本物じゃないから、代用品はいくらでもある」
エイスは調味料の棚を見ながらそう答えた。
「ならそうしてみようか。帝国風ってちょっと気になるし。どんな料理にするの?」
「持ちやすいものがいいなら、巻き物にする。小麦粉を焼いて皮状にして肉や野菜を巻く」
「なるほど、トリーティア風ってことだね」
その料理は、アンジュも知識としては知っていた。ただ、パンにはさむだけよりは多少時間がかかりそうだったので、敬遠していたのだ。
今回はエイスがいるので、下ごしらえの時間もあるだろうと、エイスの意見に乗ることにする。
「香辛料は任せていい? 私は生地を作ってみたい」
「分かった。好きに使っても大丈夫?」
「うん、許可は貰ってるから」
基本的にサポートメイドは食堂の材料を自由に使うことができる。格納庫の隊員やついでに整備員の分も作ってくれるので、料理人としてもありがたいからだ。それに、いちいちこれを使っていいかなど聞かれても、料理人一人一人が全てを把握しているわけではないので、答えようがないのだ。
なので、全て自由に使っていいけど、無駄遣いはするなよ?
と、いう感じに許可されているのだ。
「分かった」
エイスが調味料だなから必要な香辛料を選んでいく間に、アンジュは知識の中から生地の作り方を引っ張り出し、材料を用意する。
と言っても、小麦粉に塩に水とこれだけだ。後はひたすらこねるだけ。
「よし!」
服の袖をまくり、気合を入れて合わせた材料を混ぜ始める。
そこに調味料を選んだエイスが戻って来た。
「これだけあれば十分。後は野菜と肉」
「野菜は基本生だよね? 肉はどうするの?」
場合によっては、ブロックのまま焼いてスライスしたり、ひき肉を炒めるなど色々なバリエーションがあったはずだと問えば、エイスは豚のブロックを持ってきた。
「あれは色々面倒。時間もあまりないし、ブロックを切り分けて焼くだけにする。あくまで帝国風」
「なるほど」
手を抜けるところは抜きつつ、あくまで帝国風をイメージした下ごしらえを進めていく。
アンジュのこねる小麦粉が、だいぶ塊になったころには、エイス側の下ごしらえは一通り終わっていた。
「お姉さま、手伝う」
「ありがとう。これ結構力使うんだね」
「こね方も重要。上から押しつぶすように」
ピョンピョンと小さく跳ねながら、エイスは自身の体重を掛けて固まりを押しつぶしては重ねてを繰り返す。
「ほうほう」
アンジュはそれを観察しながら、他の材料にも目を向けた。
野菜は細く切りそろえられ、肉は少し厚めで歯ごたえを感じるようにできている。そして、調味料を合わせたソースに漬けられていた。よく見れば、肉にはフォークで刺した後があり、その穴からしみこみやすくしているようだ。
料理の腕も完璧に近い。とても暗殺者の仕事とは思えない出来だ。
「なんでこんなに上手いの? 前の仕事にはいらない技術じゃない?」
周りに料理人もいるので、ぼかしながら尋ねる。
「必要。メイドの仕事をすることもあったから。料理や裁縫は出来ないと雇ってもらえない」
時間をかけて対象に近づく場合、その手のスキルが無いとまず館で働くことも出来ない。むしろ優秀ならばそれだけ館の主に近づきやすくなるということだ。
「なるほど」
「完成。これを薄くのばして焼く。ついでに肉も焼く」
「うん、私もやるよ」
二人で綿棒を使い、千切った生地を薄く丸くのばしていく。そして、フライパンを熱して一枚ずつしっかりと火を通し、別の皿へと移していく。
薄いだけあって、すぐに火が通り、全ての作業が完了した。
「後は巻くだけだね」
「館だと、目の前で完成させるパフォーマンスもあったけど、どうする?」
「あの人たちには余計かな。完成させてからもっていこう」
「分かった」
一時間ほどですべての作業が終了し、百本近い数の巻き物が完成した。
「意外と量ができたね」
「少ないよりいい」
「そうだね。じゃあ持って行こうか」
大量に盛られた巻き物の皿を持ち、格納庫へと向かう。
「夜ご飯だよ!」
入口から声を掛ければ、オウっとリッツ達から返事が返ってくる。そしてすぐに整備員たちが集まり始めた。
「今日はトリーティア、帝国風の料理だよ!」
アンジュの説明に、整備員たちは興味深げに巻き物を手に取りかぶりつく。そして無我夢中で齧り始めた。
その手ごたえに、アンジュはエイスの方を振り返りながら、グッと親指を立てる。
エイスは少し安心したように小さく息を吐き出し、笑みを浮かべた。
◇
「それで、これの下味がその帝国風ってやつか?」
俺はアンジュから料理の時の話を聞きつつ、焼肉を頬張る。
少しピリッとした味付けで、濃い味は食欲をそそる。米が欲しくなるが、普通のパンでも十分美味い。トリーティア風もちょっと気になったが、生地を使い切ってしまったらしいので仕方ない。今度俺も格納庫で食べてみよう。
「いい味でしょ? これ王国の調味料だけでも作れたんだ。エイスちゃんは深みが足りないって言ってたけど、本物を知らなければ関係ないもんね」
「だな」
「これなら他の仕事も本当にちゃんとできそうだし、溶け込むのも早いと思うよ。意外と早く一緒に行動できるようになるかも」
「それは助かるな。近いうちに一度基地から離れることにもなるし」
「そうなの?」
「ああ、列車の進行度を姫様が直接確かめたいみたいだ。だから一度フォックレーキに向かうことになる。つっても日帰りかせいぜい一日野宿ぐらいだろうけど」
ある程度はこちら側まで伸びてきているようなので、作業を見るだけならここから半日程度進んだ場所で見ることができるらしい。
「それぐらいなら私は留守番かな」
「頼む、エイスの監視も付けないといけないからな」
「任せて。エイスちゃん素直だし、意外と仲良くできそう」
「あの熱烈アピールさえなければな」
必死に俺たちの部屋に来たがるエイスを思い出し苦笑していると、扉の外から「のうっ!?」っと可愛らしい悲鳴が聞こえてきた。
「なんだ?」
「あ、引っかかった」
「なにに!?」
アンジュが席を立つと、部屋のドアを開ける。そこには目を押さえながら廊下を転がるエイスの姿がある。
「この部屋、防犯はしっかりしてるから、忍び込むとか盗み聞ぎとかするなら鍵穴に近づくしかないんだよね。だからそこに、ちょっかいを出したら香辛料(ちょい辛)を溶かした水を吹き出すようにしておいたの。見事に引っかかったね」
「ぐすん、お姉さま酷い」
片目を真っ赤にして、涙を流しながら見上げるエイスに、アンジュは笑顔を返す。
「覗き、ダメ絶対」
「覗きじゃない。ただお姉さまの温もりが欲しくなっただけ」
「侵入は重罪!」
「ぐぬ、今日は諦める」
「明日も諦めてね」
トボトボと部屋へ戻っていくエイスの後ろ姿には、飼い主に遊んでもらえなかった犬のような、垂れ下がった尻尾と耳が見えた気がした。
このやり取り、もしかして毎日続けるのか?
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