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渦渦過多
生徒会室。
結局あの後不良よろしく授業をブッチした僕は放課後まで屋上にいた。
心のダメージはなかなか回復することなく。静かに時間を過ごした。僕も桃花も口を開かず時間のままに、気がつけばもう5時である。なんてこった。
そろそろ帰ろうか。ここにいても意味はないし、家に帰れば亜矢さんもいる。現役教師に相談すればいくらか気も晴れるだろう。
「桃花。もう帰ろう」
名前を呼ばれた彼女をこちらを向いた。
橙色に染まる空と漆黒の乙女・・・なんてセンスのない表現だ。
けれども、ネーミングは置いておいても彼女と夕焼けの絵面はとても神秘的だ。いや、幽鬼的と言った方が正しいか。
無表情な彼女だからこそ絵になるのだろう。
「・・・もういいのか?」
「うん。悩んでいてもしょうがないよ。とりあえず犯人を見つけ出さなきゃね。