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勇気を出して

(株)勇者。

それは漫画やゲーム、映画などに勇者を派遣する会社である。

この物語の主人公はそんな会社で入社6年目の中堅社員「トロ」である。

「なぁトロよ。勇者ってのはなんだと思う?」

トロに話しかけてきたのは一つ先輩の「あああああ」である。

「なんですか?あああああさん。藪から棒に。そりゃあ勇者って言うのは、かっこ良くて、剣も魔法も全てオールマイティーに使えて最終的に魔王を倒す物語の主人公のことじゃないんですか?」

「そう思うだろ?だけどな最近の主人公は勇者じゃないんだぞ?頭のツンツンしたソルジャーや、気功を使って地球を壊せるくらいの威力の技を使える格闘家やら、挙げ句の果てには近年急成長を見せているのが㈱海賊だ。」

「あぁ。あの体が伸びる変な海賊が主人公になってるやつですね。俺は許せませんよ!!数年前まで海賊なんて勇者が海をわたるときに船を貸してくれるだけのモブキャラだったじゃないですか!!しかも主人公だけじゃなくライバルも敵も全部海賊にして荒稼ぎだ!!」

「そうだな。お前が言いたいことも良く分かる。だが文句をいっているだけじゃ進まないんだ。俺たちも前に進まないとな。」

「そうですね。だから今日は勇気を出してここに来たんですよね。入ったら二度と抜け出せないかもしれない人生の迷宮に!!」

そう言って二人は決心すると一歩を踏み出しその建物へと入って行った。

ハローワークへと。

このご時世仕事がないと、勇者でも華麗な転身を夢見てハローワークに通い仕事を探すのが主流である。



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