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9「武闘祭Ⅳ」


 「クルシュさま〜さっきの演説、かっこよかったですよ。」


 私の親友であり、騎士の茶髪の可愛い女の子、……いや、男の子が私を褒めてくれた。


 「そんなことはないですよフェリス。あれぐらいできなければ王になどなれません。 ……それで公道の岩群は何かわかりましたか?」

 

 「フェリちゃんとヴィル爺で今朝見に行きましたよ。そしたらあの岩や土の塊はにゃんとマナでできた物ってことがわかりました。それぐらいしかフェリちゃんには分からないので、後はヴィル爺に調べてもらいましたにゃ。」


 「そうか……あれが人為的な物だったとは驚嘆に値するな。それでヴィルヘルム、貴君は何かわかったか。」


 「私はフェリス様のように魔法には詳しくありませんので一兵士としての見解ならば、あの惨状は何者かの二人が争った跡地ということが伺えますな。」


 「してその根拠は?私にはあれは何かしらの災害かと思ったのだが。」


 「根拠というほどではないですが、フェリス様からの情報より一人は土属性の攻撃魔法を使ったのだとはすぐに分かりました。そして、もう一人は凄まじい剣力を持つ武人ではないかと。」


 「武人?」


 「はい。おそらく散らばっていた岩は元々1つの大岩であり、それを細かく切断した人物がいます。」


 フェリスが口を挟み付け加えようとする。


 「フェリちゃんがマナの種類を調べたら、一種類しかなかったから魔法の発動者は一人で確定だと思います。岩が全部元は一つだったってのは初耳ですが。」


 「そのとおりです。ーそれと申し訳ながら今、もう一度考えると切断方法は風魔法かもしれません。剣での切断にしては物体が大きすぎますし、切断面が異様にきれいでありました。」


 情報を整理するとあれは二人の戦いの後であり、双方ともに実力者ということだ。


 「それでその行為は誰がしたかわかっているのか。」


 実を言うと私は薄々誰がしたかわかっている。


 「クルシュ様がおわかりになっている通りでございます。」


 バレていたか。さすがは剣鬼だ。


 「私の見解ではおそらく今大会の武闘祭の出場者であるアリゼ・ロスフェリアとイトシ・カケミチの仕業だと思っている。」


 土魔法の方は言わずもがな、風魔法も二人で当てはまる。


 「ここにつれてきて話を聞きましょうか?クルシュ様。」


 「いや良いヴィルヘルム。今大会の優勝者はもうすでに決まっているようなものだ。話はその後聞けば良い。」


 「わかりました。ではそのように。」


 後は大会運営に専念しよう。


 「フェリス、あなたは引続き怪我人の手当を。ヴィルヘルムは二人の最終試験の用意を頼む。元々二人の優勝者の力を試すものであったがすでに強者であることはわかっている。だが、だからこそ改めて図る必要がある。気を引き締めて望んでくれ。」


 「「は!」」


 私の騎士と執事はそう同意を示したのであった。


  *       *        *


 


 「まさかこんなに早く終わるとは思わなんだ。」


 試合は一刻と立たずに終わった。もちろん決勝はアリゼ・ロスフェリアとイトシ・カケミチの一騎打ちであったのだがカケミチ側が始まった途端何もせず突っ立ったままでアリゼの魔法を真正面からくらい、重症とはいかなくとも大怪我をしながら場外にふっとばされた。しかもカケミチはフェリスの治療を断るとおかしなことが続いた。

 まぁ勝ち方は納得できないが他の参加者もアリゼには勝てないと思っていたからか特に勝負に口出しする者もいなかった。

 仕方がないし締めるとしよう。


 「この武闘祭、勝者はアリゼ・ロスフェリア!」



 武闘祭もそろそろ終わりに近づいている。

レグルスさんがアニメの中でついに死んでしまいました。悲しいようで嬉しいような複雑な気持ちです。

これからも僕の小説の中で生き続ける(魂は死んでる)ようにレグルスさんを書き続けたいと思います。

レグルスさんに黙祷

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