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第四話:「俺の決心、少し変えます!」

 俺の魔法へのあこがれがぶちのめされた次の日、

 俺は両親とちょっとした森の中の広場にピクニックに来ていた。

 

 「いつも思うけど、本当にこの場所は自然豊かでいいわよね」


 「そうだな、ここに来るといつも動物たちがお出迎えしてくれる」


 アレイナとクリフがそんな話をしていた。

 俺はここに始めて来たが、アレイナたちは常連らしい。

 両親も言っていたが、ここは本当に自然豊かだな。


 周りには明るい緑色の葉をつけた木々と、

 姿は見えないがきれいな野鳥の声がする。

 そして周りには野うさぎの親子が食事をしている。


 まるで理想郷ユートピアだ。

 

 これからは俺の憩いの場として活躍しそうだ。


 「今からご飯の準備をするから、あなたも手伝って?」


 「わかったよ。最初は食材の解凍でいいかな?」


 「デフロスト」


 アレイナが持ってきていた凍ったハムの氷がきれいな光となって消えていった。

 え?

 ちょっと待った。

 いまのって・・・・・・


 魔法じゃない?


 え、そうだよね?

 違うかな?

 クリフに聞いてみよう。


 「だぁ!だぁ!」


 「どうしたんだい、ワンダー? あ、もしかしてこの光のことかな?」


 そうです!それは何ですか?


 「だぁ!」


 「えっと、これはね、魔法って言うんだ。で、いまお父さんが使ったのが解凍魔法だよ」


 へぇー。

 これがこの世界の魔法か。

 すげぇ!

 やっべぇ、めっっっっっっちゃ魔法使いたい。


 「ワンダーも、魔法使えるようになるまであと半年だね」


 昨日の絶望を呼び起こさないでもらいたい。

 最低だな。

 というかやっぱりあと半年なんだな。

 くそぅ!

 

 ていうか、魔法名って言わないといけないのかな?

 そんなこと魔導書に書いてなかったけど。 

 まぁ、いっか!

 

 ---


 いやー、お弁当おいしかったなー。

 久しぶりにこんなおいしい弁当食べたわ。

 前世の高校では購買のパンばっかり食べてたから、弁当なんか数年ぶりだった。


 今回の弁当はアレイナが作ってくれたらしく、ハムのサンドイッチと

 何かわからないゼリーのようなもの、そしておいしい果実ジュースだった。

 特にメインディッシュのサンドイッチはめちゃくちゃおいしかった。

 ていうか、この世界にもサンドイッチなんてあるんだな。

 ただ、他のゼリーとジュースは知らない味だった。

 この世界には固有の食べ物だろう。


 ---

 

 森の広場から家までの帰り道は景色を堪能した。


 行きは寝てしまったからな。

 広場も動物がたくさんいたが、森の中の道はもっとすごかった。


 あたりにはきれいな赤色の実をつけた木がたくさん立っていて、

 広場にいた野うさぎに加え、リスや鹿もいた。


 とは言っても、この世界の動物たちは前世の世界の動物と少し違った。

 野うさぎは、背中に小さな青い羽がついていて、

 リスはどれもオッドアイだった。


 ただ、一番すごかったのは鹿だ。


 鹿は、日本の鹿より遥かにデカく、牙がすごい。

 ただ、俺が知ってる鹿の姿をまだ保っていたので鹿だとは判別できた。

 ほかの動物もこんな風に微妙に違ってくるのか?

 だとしたら、今後はもっと色々な動物と触れ合ってみたいものだ。


 前世では、ゲームやラノベのために基本外出はしていなかったが、

 自然と触れ合うのも悪くないかもな。

 だが、この体ではまだ好き勝手に外出は当然できない。

 これは、クリフたちに頼むか、4~5歳になるまで待つしかないな。

 この世界、待つこと多すぎ!

 発狂するぜ!


 ---

 

 森から出て、特に興味を引くものがなくなっていたころ、

 俺はあることについて考えていた。

 それは・・・・・・


 俺の決心についてだ。


 

 1年半前、俺は最強魔法使いになると心の中で宣言した。

 そのことについては、なにも揺らいでいない。

 ただ、最近は魔法を習得するのには時間がかかり、

 すぐには魔法使いにはなれないとわかった。

 そして、魔法だけではなく、

 豊かな自然などの自分にとって新しいものにも興味を持ち始めた。

 そこで、俺はこう考えた。


 「最強魔法使いになるの事に対して、そんなに焦らなくてもよいのでは?」


 、と。

 好きなことを続けるのは、短距離走ではなく、長距離走だというだろ?

 それと似た感じで、最短距離で魔法使いにならなくてもいいのかもと思った。

 最短距離を走ることで魔法への熱意がなくなったら、

 せっかく異世界に転生したのに、ものすごくもったいない。

 そう思わないか?

 だから、俺は前の決心の内容を少し変更させようと思う。

 俺の新しい決心は・・・・・・


 「普通に日常生活を送りながら、ゆるーく最強魔法使いを目指す」


 、だ。

 そう、さっきも言ったが最強魔法使いを諦めるわけではない。

 ただ、魔法だけに目を置かず、身の周りのことともきちんと触れ合って、

 コツコツと最強魔法使いに近づくための鍛錬を重ねていくということだ。

 

 と言っても、赤ちゃんボディだからまだ何とも触れ合えないんだけどね!

 ハッハー↑!

 

こんにちは、もしくはこんばんは。

はるてぃーです。

今回は前話と比べて少し長くしてみました。

どうでしたか?


あと、もしかしたら今週中にまた投稿できるかもしれないので、もしかしたらですが楽しみにしていてください。


もしこの話が「面白い」や、「続きを読みたい」と思っていただけたら、ブックマークと高評価、知り合いにこの話を広めてもらえると嬉しいです。


それでは、また!

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