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偶然が多すぎる!! ワタシに憑いてるナナメ上の神様は、ワタシを困らせたいらしい。ぶっ飛ばすぞ!!

作者: ソウ マチ

ビックリした!!!!


ワタシが書いたことになっている「姫さまですよねっ!?」という本があります。ワタシが書いたっちゃ書いたんですけど、ワタシは記録係みたいなものでキャラもお話も「空から降ってきた」としか言いようのない感じです。ワタシが考えたお話じゃない。目の前でドタバタ動くキャラたちを必死で追いかけて記録した感じです。


このお話に「穴太夫あなだゆう」という忍者が出てきます。彼はお話の中で石垣をぶっ壊しています。最初は「穴大夫」という名前でした。「太」じゃなくて「大」の字だった。ところがお話を書いてるときに無口な彼が「名前……ちがう」と言い出しまして、私は困りました。このお話はフィクションなのに、作者の私が考えた名前がちがうという意味がわからない。


ソウ:ちがうって……。どうちがうのさ?

穴大:…………。

ソウ:読み方がちがうの?

穴大:……(無言で首をヨコに振る)

ソウ:字がちがう?

穴大:……(無言で首をタテに振る)

ソウ:どんな字よ?

穴大:……(黙りこむ)

ソウ:ちゃんと言えやあぁぁぁ!!


彼は脇役ですし、セリフはほとんどありません。彼の名前がちがうとしても、お話に影響はない。私は無視したいのですけれど、彼は名前がちがうと言って動かなくなってしまった。仕方ないので一所懸命に考えた結果「太」という文字が頭の中に浮かんだ。


ソウ:もしかして穴大夫じゃなくて、穴「太」夫?

 

彼が深くうなずいたので正解らしい。オーケーわかった。穴太夫で修正するよ。そして本が出た後に知りました。その昔「穴太衆あのうしゅう」という石垣を作るプロ集団が実在したことを。この穴太衆が活躍した年代は、私が書いたお話の年代と重なっています。つまり穴太衆の忍者がいてもおかしくなかった! 穴太夫、アンタ実在してたんかいっ!? しかもお話の中で石垣ぶっ壊してるし!


そういう不思議な偶然があったのですけれど、それを凌駕するお話が……!!


昨日ワタシはAmazonのレビューを見ていました。Amazonで拙書をお買い上げになった方がレビューを書いてくださることがあるので、ときどきチェックしています。本を買ってくださっただけでもありがたいのに、わざわざレビューまで寄せてくださる。ありがたいことです(涙)。


ずっと新しいレビューはなかったのですけれど、一件書かれてる! なんだ!?


ドキドキしながら読んでみると……、


(以下引用)


小学館ジュニア文庫、つまり子供向けのお話ではあるが、

大人でもコメディとしてそれなりに読めると思う。

平成年間にNHKで放送されていたアニメ『忍たま乱太郎』を

ご存じの方は多いだろう。作風や物語の雰囲気はそれに近い。(注:私は『忍たま乱太郎』を視聴したことはありません。だってビンボーだから家にテレビが無い)


「豊臣秀吉には実は双子の娘がいて……」という、

なかなか面白い設定から話が始まる。


なお学問的な話をすると――

「秀吉に実の娘がいた」という話が、あるにはある。

秀吉ゆかりの国宝で有名な竹生島の「宝厳寺」に

『竹生島奉加帳』という文書があり、そこに「南殿」

という秀吉の側室に関する記載がある。彼女は秀吉との間に

一女をもうけたが、その娘は夭逝し、名前も不詳である。

作者がこれに着想を得たかどうかは分からないが、

まるきり荒唐無稽でもないというのはトリビアである。


挿絵も可愛らしく、子供のする表情をよく描いている。

大人が読むとすれば、例えばどうにも憂鬱なときや、

眠れずに過ごしている夜などに良いと思う。


ヒロインふたりの愛らしさに癒されたり、

読後の清涼感で気分が少し晴れたりするかも知れない。


(引用終わり)


えええええっっっ!? 姫さま実在したんかいっっっ!? 知らんかった!! そんなお話、1ミリだって知りません!! ぜんぜん知らんのに史実と合致してる!? どういうことっ!?


ボーゼンとしましたけれど、納得している自分もいます。そもそもこのお話、私が考えたお話じゃない。お風呂に入っていた時に、急に空から降ってきたお話です。お湯につかっていると頭の中でいろいろな場面がブワワワワ!と浮かんできた。そして書いている時も、勝手に手が動くことが何度もあった。これは私が書いたお話じゃなくて「書かされた」お話なんだ。


いったい誰に書かされたのか?


たぶん、ワタシに憑いてる「ナナメ上の神様」に(涙)。


思えば不思議な偶然が多すぎた! 二巻で考えた極悪キャラと完全に一致する読者の方から感想文をいただいて「申し訳ありません! 二巻であなた様にそっくりなキャラが出てきますけれど、偶然の一致なんです! ウソじゃないです! あなた様のことを書いたんじゃないんです!! 二巻を読んで怒らないでください!!」そう言って平身低頭で謝罪したり、イラストに私の彼氏さんが登場(しかも悪役!)したり……!!


神様、お願いです! お話と関係ないところでワタシをピンチに陥れるのはやめてください!! ってかマジやめろ!! 人間関係が悪くなるから!! 完全一致の読者様なんて、どうした偶然かご町内やぞ! いくら何でも近すぎるやろうっ!! 相手が怒って名誉棄損で訴えたら、ワタシ裁判で負けるかもしれんくらい酷似してたからな!! あまりに合致しすぎて訴えられたらヤバイから、アレコレ修正するのが大変やったんやぞ! 主題とぜんぜん関係ないのに3週間くらいかかって七転八倒したんやぞ!!


いろいろ思い出して動揺しながらレビューを読み終えてボーゼンとします。まさか主人公の姫さまが実在したとは……! 知らなかった!! それにしてもこのレビュー、いったい誰が書いてくださったんだろう? 名前を読んで髪の毛が逆立ちました。「HIRO」さんと書いてあります。これ、元夫がいつも使ってる名前です! まさか元夫が書いたのっ!? レビューを何度も読み返して元夫じゃないと確信しました。彼はこんなに歴史に詳しくないし、こんなに長文の文章を書くことはできない。絶対に元夫じゃない。またまた偶然の一致……(涙)。神様、ホントにそういう偶然、マジでいらんから……(涙)。


この場を借りて元夫じゃない「HIRO」さんにお礼を申し上げます。驚天動地のトリビアをありがとうございました!! 伏してお礼を申し上げます!! ありがとうございます!!


そういえば、他にも奇妙な偶然があった……!!


あれは拙書を伊賀市に寄贈するため、伊賀市庁舎を訪問した時のことでした。伊賀市の歴史について教えてほしいとお願いしたところ、市長様と次長様と課長様がレクチャーしてくださったのです。議会中で分刻みのスケジュールの中、2時間以上も!! 議会中とは知らずお邪魔して申し訳ありませんでした!


そして、その中のお一人がですね……、


先ほど出てきた元夫に瓜二つだったのですよ!! どこから見ても元夫!! アンタ、ここで何してんだっ!?

もちろんよく見れば別人です(当たり前だ)。でも外見といい雰囲気といい元夫に酷似している!! 伊賀市の歴史を滔々(とうとう)と話す彼を見ていると……、


ソウ:(ほんとにこの方、元夫にソックリだな……。めっちゃ似てるよな……。まるで元夫みたい……。へえぇ、伊賀と甲賀の忍者って、河原で飲み会とかしてたんだ……。のどかだな! ハハハ! たまに将棋とかもしてたの!? へぇ! それにしてもアナタ、そんなに歴史に詳しかったっけ? アナタ、話すのが上手になったわねぇ! そんなに上手いこと話せるんだ! 知らなかったわ!! そんなに話せるなら、もっと話し合いをすれば離婚せずに済んだかもねぇ……!)


あまりに似ていて元夫の話を聞いているような気分になってしまって話の内容よりも、上手に話す元夫(じっさいは別人)の話しぶりに感動してしまって、内容がまったく頭に入ってこないという……!!


神様、いらんコトせんといてください!! 混乱して困りますから!!


そして二巻でも、ありえない偶然は続きました! 一巻で双子が「バナナの皮で人が転ぶか?」というつまらない問題でケンカをするのですけれど、まさかそれが二巻の伏線だったとは知りませんでした! さらに一巻で「かすていら」を食べていたのに、そんな深い理由があったとは!! 書いてるワタシが一番ビックリです! だって二巻が出るかわからない頃から伏線が張ってあって、二巻でバンバン伏線回収されるのですよ!! いったい誰が張った伏線なんだ!?(← たぶんナナメ上の神様が張った。私じゃない)


それから! 二巻でキャラたちの再会シーンがあるのですけれど、二人がそんな関係だったなんて知りませんでしたから!! 書いてて「えええぇっっっ!? あなたたち、そんな関係やったんっっっ!?」って、のけぞりましたから!! 一応作者ですから前もって教えてください!! なんでビックリせなあかんねんっっっ!?


お話自体は元夫じゃないHIROさんがレビューしてくださったように、子どもも大人も読める愉快なお話です☆ でもそのお話ができるまでに、ワケわからん偶然に踊らされてクタクタの私がいます!! 打ち合わせで上京して会って5分でプロポーズされたり、「濃厚な打ち合わせだったなぁ……」と言ってたらコロナの濃厚接触者になって隔離されたり!! 意味がわからん!! なんでそんな苦労せなあかんのや!!


困ったあれやこれやはエッセイにたくさん書いているので、良かったらご高覧ください☆

そして今月23日に二巻が発売されたら、本のウラ話もバンバン書きます!! ウラ話をお楽しみいただくために、良かったら拙書もお買い求めください☆ 一冊と言わず、百冊くらい買ってください♪ そしたらワタシ、お祝いにタイ焼き買って食べます♪ ビンボーだから本物の鯛は買えないので、タイ焼きでお祝いします☆(← 今はタイ焼きさえ買えないくらいビンボーしてますww)


そして! 児童書にしては大人の読者様が異常に多いというナナメ上の結果を叩き出しているワタシの本は、おかげさまで市場の小さな児童書としては破格の売上を叩き出しているそうで、すでに三巻の出版が決定しております! さらに「おもしれぇから、もっとやれぇ~!」という編集部のご判断で、新しいお話の本も同時進行で進める予定でございます!! いつ出るかはわからんし、いつポシャるかもわかりませんけれど、どうぞお楽しみに!!


ん?? 「以前にソウは次は児童書じゃないジャンルを書きたいと言ってたのに、また児童書を書くのは矛盾してるんじゃないか?」ですか? おっしゃる通りでございます。それなのになぜ、児童書を書くのかというとですね…………、




















ビンボーだから!! 作家としての理想論を振りかざすより、健康保険料を払わないといけないから!!

ワタシは作家になりたいのではなくて、筆でご飯を食べてゆきたいのです!! プライドとトイレットペーパーを比べたら、余裕でトイレットペーパーが勝つくらい生活が苦しいから!! プライドでケツは拭けんっっっ!! 


身も蓋もない結末になりましたけれど、このエッセイも本もお読みくださる皆さまに楽しんでいただけるよう精進いたします☆ どうぞ末永くお付き合い願います♪♪


それではどうぞ良い一日を~♪♪

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― 新着の感想 ―
[良い点] 歴史って掘れば色々出てくるもんなんですね アマレビューが元夫さんと同じ名前とか、心臓に悪そう(笑) [一言] 続巻決定、おめでとうございます! 新作の書き下ろしも楽しみです。 2巻も予約し…
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