血塗られた大地に赤い深紅の華は静に咲き誇る
シリアルにシリアスに
私は聖女ジャスティーヌ。
冤罪で私は元婚約者や浮気相手、王族に嵌められて今から処刑されます。
騎士に無理矢理引っ張られ、私が処刑場に辿り着くと……
真っ先に映ったのは、処刑された公爵家の私の家族。
晒された首は、皆憤怒や哀しみに暮れてます。
あぁ、お父様、お母様、お兄様、義姉様、可愛い甥っ子。
辛かったでしょ?悔しかったわね?
大丈夫、私も直ぐに行きますわ。
私の身体は断頭台に固定され、首を着る為に自慢の黒髪は短く斬られてしまう。
……私も今行くわ。こいつらを道ずれにしてね。
次の瞬間、私の首は降りてきた刃に切断されて意識はそこで途絶えた。
同時に、私の膨大な聖魔力が私の恨みで呪詛へと変わり、その場にいる全ての者や、その国に済む全ての者に濃厚な死を与えていく。
ある者は発狂して自殺し、またある者は隣人や家族と殺し合う。
王族も例外は無く、狂った国王が家族や一族を惨殺した。
騎士が国王を止めた足元には、肉塊になった元婚約者である王子の死体があったらしい。
私の死体は雨風に晒されて広場に遺された。
国民全てが死んだ今、弔う者すら居ないからだ。
やがて、私の身体は朽ち果て風に乗り飛んでいく。
私の頭蓋骨だけがその場に残り、その頭蓋骨の下から深紅の華が咲いた。
誰もいない血塗られた大地に私の華は咲き誇る。
シリアスにシリアルな