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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第四章 決戦
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破壊の魔獣 燃える湖2

破壊の魔獣(ジャガーノート)の出現により魔力の風が吹き荒れ、土砂や溶岩、湖の水さえ巻き上げる…


魔王国艦船からの砲撃が破壊の魔獣の身体を焼き、上陸していた王国、諸国の兵たちの士気が上がるが破壊の魔獣(ジャガーノート)のブレス攻撃を()の当たりに恐慌状態に陥る…


それでも使命感で恐慌状態を脱した兵士たちが象に群がる蟻のように立ち向かって行く…








燃える黒煙を吹き出し降下してゆく護衛艦が湖面に衝突する…


爆発音が辺りに響き渡ると地震を彷彿させる衝撃が襲ってくる…



「やってくれおるわ…」



プルメリアが大剣を前に呪文を詠唱する…



「天より降り注ぐひと振りの(つるぎ)よ…不協和音より、ひと鳴りの音色を奏でよ……代償の我が魂の欠片を持って…全ての万物を切り裂く魔王の剣となれ…うっ…幾多なる戦の果てに鍛え上げられし魔剣よ…血を啜りたければ敵を討ち滅ぼせ…魔王剣召喚(サモンデモンズソード)…ぐっ」



プルメリアが口元の血液を拭うと手を振りかざす…




破壊の魔獣(ジャガーノート)の遥か頭上の空間に亀裂が入り巨大且つ禍々しい赤錆色の魔王の剣が姿を表すと、超高度からの破壊の魔獣目掛け落下していく…



ブレスを放出し終わり、竜の翼と虫の羽を羽ばたかせ空中に舞い上がろうした時…


慣性の法則より速度を増した魔王の剣が破壊の魔獣の魔法障壁さえも突き抜け胴体を串刺しに地面に縫い付ける…



「ぐっ、さすがに、禁呪だ…しかしこれは効いたであろう…妾も流石に…」


プルメリアが意識を失うと空中よりゆっくりと落下してゆく…







          ・

         




「聖女殿ここは危険です…魔王国の艦が一隻回収に降りて参ります…御避難をっ!」



「いや、魔女殿が危ないです…我々も、前線に行きますよ…ハルさん護衛を頼みます…」

アルカが微笑むとハルが頷く…



「わかりました私が貴女を守ります…」


吹き荒れる魔力の風の中をハルが駆け出すと、アルカが後を追いかける…


途中、空中からの幾度となく落下物が落ちてくるがハルが剣で薙ぎ払い、足場の悪い目的地まで走り抜く。




「ハルさん有り難うございます…」



アルカが両手を胸の前で合わせると癒しの力を行使する…


「何度も傷付き立ち上がる勇敢なる戦士達に癒しの風を…」



アルカを中心に柔らかな光の風が戦場に吹き抜けると兵士達の傷を癒してゆく…



私は罪人ですね、癒した兵をまた戦場に送り出してしまう…







破壊の魔獣(ジャガーノート)が今迄に無い咆哮を上げると拘束している魔王の剣を振りほどく…

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