表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第四章 決戦
89/117

氷蜥蜴2

山道を走る馬が落ち葉を舞い上げる…


斜め後ろを並走していたオニキスが、ウルマちゃんに、手綱を渡して馬から飛び降りるのが見えた…


「アンナちゃん、オニキスが囮を買ってでたみたいだ、あの能天気…敵の数を分散させれば何とかなるとか思ってるのか?とんだ英雄気取りだ…アンナちゃんボクもいってくるから、あとお願い…」



「うーん、モルちゃん…わたしがいってくる…」


アンナちゃんから手綱を渡されると、馬から飛び降り駆け出していった…


「ユアンナっオニキスを頼むぞっ!」


後方からシアさんの声聞こえた…



前方を見るとプラムちゃんが氷蜥蜴(フロストサラマンダー)3体と交戦しながら馬を走らせている。


ボクの方にもさっきから一体まとわりつくように攻撃してくる…どうしても我々の足をとめたいようだ…


「大丈夫か?」


シアさんか追い付いてきた。


「大丈夫です、どうしますか?それ程、驚異は感じられませんが…」


「おかしいな…低級の精霊とはいえ、ここまで弱くないぞ、よし足を止めて応戦してみるか…」



確かに弱い…氷蜥蜴(フロストサラマンダー)ってもっと雪深いところに出現する精霊って昔、本で読んだぞ…


シアさんが、馬上で突進してきた氷蜥蜴を魔剣で突き刺し指示をだす。


「ウルマ、プラム、オニキスとユアンナの回収を頼む、こいつらは何かしらの影響でおそらく本来の力を出せていない!」


プラムちゃんが、既に3体の氷蜥蜴を消滅させているようだ…


「黒うさ君、あいかわらず無茶するんですから…」


「オニキス考えるようで考えないタイプなんで…」


プラムちゃんとウルマちゃんが、来た道を引き返す。




残りの氷蜥蜴を時間をかけて、シアさんと消滅させていく。



低級の精霊ほど知性がないとゆうが、氷蜥蜴ってそんなもんなのか?




眼に魔力を流す。




……………!?未来視が見えない…



何故だ?考えろ…今まで眼に頼りすぎていた…

考えられる事を考えろ…


場所の影響?氷蜥蜴が弱くなっているのと関係あるのか…


自分に異変…魔剣の力?


疲れているのか…


「モルス、戦闘中に考え事は危険だぞっ…なにか気付いたのか?」


ボクの交戦していた氷蜥蜴をシアさんが後ろから切り伏せ消滅させる、最後の一体だ。






「おーい」


アンナちゃんがウルマちゃんの後ろで手を振っている。




プラムちゃんとウルマちゃんが、二人を回収し追いついたみたいだ…



あんまり考えても仕方ない、今まで1人で考えすぎていたんだ…


ふっ、能天気なやつが羨ましいな…






「皆、先を急ぐぞ、もう少しで暖を取れる山小屋があるはずだ!」



先頭を進むシアさんが皆を呼んでいる…


立ち止まっている、ボクの横を皆が声をかけて追い抜いていく。



「モルちゃんただいま、さきにいくよ―」



「なんとかなったな…」



まったく能天気だな…



手綱を握りしめ肩の力を抜いて馬の腹を踵で叩くと、馬が走り出す…


どんどん視界が早くなり皆にようやく追いついた…



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ