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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第四章 決戦
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空を覆い尽くす暗雲から不安を拭える者のはいるのだろうか…荒ぶる波高い水面の恐怖を人々は知っているのだろうか…


強い雨が緑の髪を濡らし…碧の瞳から落ちる雫が、涙のようであった…


世界の転換期となった、およそ3000年前…


科学と遺伝子の時代…


発展と進化を必要とした時代…


我々の需要が最も高く各国が争うように高性能を要求した…


【富士】や【希望】の演算能力は他国の追随を許さず常に正しい答えを導き出していた…


世界は人間達、自らが生み出しウイルスによって荒廃していき、ウイルスを殺すワクチンでさえも一時の時間稼ぎにしかならなかった…ウイルスの脅威は自然環境すら破壊し、星の緑さえ奪いさり人類の滅亡まで、もはや時間の問題であった…


状況を打開するために、後継機による環境の解析を試みたのだ…


数億数兆からなる解析結果は自然環境の回復改善は不可能であると示した…


【希望】の全生物の遺伝子解析結果から


後継機【(カワセミ)】の出した答えは

環境適応種への進化であった…


ウイルス耐性の高い生物の遺伝子を取り込み、さらに相乗効果の発生する生物遺伝子を掛け合わせる…


(カワセミ)】の出す結果が安全かつ効率的で早すぎたのだ…


人類にとって幸福の青い鳥…


人類が協議する間もなく結果が出てしまう…



人間をつくり直すのなんて、神への冒涜だ…



ならあなたの愛しい人や最愛の子供、子供の未来は潰えてしまうぞ…



人類に選択肢など無かった…











湖中央の孤島…

覆い繁る草木が地中遺跡の存在など完全に忘れ去っているかの用だ…





(カワセミ)が手を地面にかざすと、遺跡の入り口が盛り上がってくる…



あの時人類は進化は出来たが…



乗り越えることが出来なかった…



その次の人類も乗り越えることが出来なった…


三度目の人類で封印が出来た…



人類の進化の到達点…



「今度こそ乗り越えてみせよ…」




暗雲から降る雨が強さを増し、頬をつたう雫が絶え間なく流れ落ちていた…

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