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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第四章 決戦
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始動

白い水鳥たちが、一斉に羽ばたいて行く…


今日も港に船が入ってくる…


大きな帆船や漁師の小型船が停泊しており、港には、活気が溢れている。


「シアさん、どうして隊抜けちゃったんですか…?」


水平線を眺めながらシャミィが聞いてきた…


「なんと無く…かな…」


別に辞めたい理由は無かった…素晴らしい友人が出来それなりの仕事と暮らしを約束された、充実していたはずだ…


宝石色(ジュエルカラー)金属色(メタルカラー)の隊員たちと切磋琢磨してきたと思う、強くなるための努力もしていたし、天賦の才とも持て囃された…っけ…



あっ…



思い出した…



辞めた理由…



水平線を眺めながらシアが答える…


「あっ、思い出したわ…!すっかり忘れていた…きっかけが有ったんだわ、うんうん」




まさか、隊抜けた理由が…男とか?まぁモテナイよりは、モテル方だ思うけど…


「きっかけ?」



「そうそう隊に天才が入って来たんだ!」


男じゃないのか?


「そんな奴いましたっけ?」


「そいつさ宝石色(ジュエルカラー)でも、金属色(メタルカラー)でもなくてさ、普通色(ノーマルカラー)でさ、ガキのクセして、なんてゆうのかな型に嵌まらないとか、自然体と言うか私を含める隊の誰もが、持ってない物を持ってるというか…そいつ見てるとさ、私も違う感性もたないと駄目だなって感じになっちゃったんよ…」



「へぇ~そんな奴いたんですね…もう辞めた人ですかね?」



「いやいや、辞めてないはずだ」



「じゃ、長期任務についてるんですかね?」



「そうかも知れないな…」


お前のそう言うところも天才だよ…


「シャミィどうするんだ?鉱山に付いてきてくれないか?」


「いや、自分の任務はここ迄です…」


シャミィが自分の胸に拳を当て隊の敬礼をする…


「そうか…」


「だって、あの子らと居たら情が沸いてきそうで…シアさん情沸いてるでしょ?」


シャミィめ、はにかんだ笑顔みせやがって…仕方ないか…


「そうかもしれないな…」




         ・





         ・





あたり一面が一気に暗く影がかる…


「なんだっ!」


上空を見上げる…


「飛空挺です、いや飛空艦…!?」


シャミィが答える…


飛空艦の高度が下がってくると、飛空艦から有翼の旗を持った魔人たちが甲板に現れる…


港管理局が飛空艦に対し3番ドックに入るように指示放送してるようだ、甲板に待機していた旗持ち(フラッグマン)達がドックに誘導し停艦させる…


「かなりの練度だな…何処の艦だ…七芒星に剣を掲げた魔女のエンブレム…魔王国の女王か!?私も昔見たことあるが艦体が白でもう一回り小さかったぞ…」


シアが呟く…


「いや、シアさんが、昔みた白い艦は【壱番艦ウィッチオブアルケミア】です…目の前のあの黒い艦は【零番艦クイーンオブウィッチ】魔王国旗艦(フラッグシップ)ですっ…!」



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