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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第三章 冒険の旅に
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北の門の守護者2

吹雪が止み、日の光が雪原を反射させ先ほどとはうって変わっての天候に戻る…

吐く息が白いが、全くといっていい程、息は上がっていない…


目の前の光景だけが異質だ…赤い光の中から全身から水蒸気のような煙が出ているのは、深紅の竜の体温が異常に高い証拠だろう…


何千も生きている古竜(エンシェントドラゴン)は人の訪れる事のない魔境や秘境、はたまた伝説の浮遊大陸を棲みかにしていると聞くが、ましてや人化能力を有している幻獣や古竜、魔獣、聖獣などは極一部の伝説と言われている。


人狼(ワーウルフ)人虎(ワータイガー)などは遺伝子的な変身能力とは異なる…


古竜の人化は現存するサンプルでは遺伝子的に証明が成されないのだ…



ファビウスは神剣を強く握ると軽く様子見の斬擊を飛ばす…


赤い光の収束が収まると中から両手剣を肩に担いだ長身の女性が現れる…

言うなれば竜人…

担いだ両手剣を一振りするとファビウスの斬擊を打ち消す。


「人間よ私の爪の代償…安くないぞ…」


ファビウスが走り込むと上段から振り下ろしを繰り出す。

「そいつは失礼した!」


深紅の竜人が両手剣で受ける止めると、盾による打撃を繰り出す。


「その両手剣はどっから出したんだ?」


深紅の竜人が5mほど飛ばされると、ムクっと起き上がり首を曲げ直す…


「この身体は何年ぶりだあ、久しぶりだな人間と競うのも、ちょっとは進化しているようだなっ!」


一瞬で距離を詰め、両手剣を片手で振り下ろしてくる…


ファビウスが長盾で受け止める、神剣を打ち返す。


「嬉しいぜ、俺も競う奴が居なくて困ってたんだ!」


「威勢のいい人間だ、殺すのが惜しいぞ」



深紅の竜人が更に速度と惰力を上げてくる。


「人間よ何処までついてこれる?」


ファビウスが神剣を合わせるながら答える。


「悪い、多分、俺人間やめてると思うんで…」


ファビウスが速度と惰力を上げ打ち合っていくと深紅の竜人が凍り付いていく…



「ふぅ、これで終わりじゃないよな…」



氷漬けの深紅の竜人の目がギョロリと動くと氷に罅がはいり粉々に割れる…




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