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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第三章 冒険の旅に
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北の門の守護者

一面の銀世界に暗雲が立ち込める…


先ほどまでの名画のような風景がうって変わって崩れ去り、まるで滅びた世界に降りそそぐ死の灰のような吹雪が猛威を振るっている…



真銀(ミスリル)全身鎧(フルプレート)真銀(ミスリル)長盾(タワーシールド)

剣帯に携えられた広刃の長剣(バスタードソード)真銀(ミスリル)の鞘に収まっているが神々しい光を放っている。




「やはり、北の地は寒いです…南に住んでる私にはかなりキツイですね…そろそろ来そうな気配がしていますが…どうですか?ファビウスさん…」



砦から見下ろす雪山は360°何処を見ても同じ景色だ…



「俺にも気配は感じられる…賢者よ東の地はどうであった?」


「ハハッ、それは一万の魔物を女王陛下が一蹴ですよ、私と魔王国の兵士がお手伝いしましたが……………きますっ!」



「話は後だな…」



魔剣士ファビウスが鞘から神剣を抜き放つと空を見据える…


雲の切れ目から深紅の竜が舞い降りてくる…古竜なのか…


深紅の竜の後を数匹の竜が追ってくる…


「遠慮をしている余裕は無さそうだな」


ファビウスが神剣を振るうと、高い金属音が鳴り響き、数匹の竜が落ちて行く…


「派遣されている騎士たちは迎撃準備、大型弩バリスタ展開急げ!賢者よ指揮はまかせるぞ」



「任された!北の(ゲート)は破らせませんよ…」





北の門の守護者(ゲートキーパー) 魔剣士ファビウス、大陸最強は誰かと聞くと大抵の人間はファビウスと答える…


神の武具一式(ゴッズシリーズ)に選ばれし天啓者…総合的な能力は魔王国女王に負けず劣らずだが、神の武具一式(ゴッズシリーズ)の所持が彼の評価を大きく上乗せしている。

実力もさることながら、人柄、容姿どれを取っても一流以上で、時代が時代なら大陸を統べる統一王になってもおかしくない…


竜達の脅威がファビウスに向く、一撃で仲間を打ち落としたファビウスを最も危険性が高いと判断したのだ…


竜達がブレスを一斉にファビウスに吹き出すとファビウスの装備が輝きブレスが反射される。

反射(リフレクション)!」


魔剣士ファビウス…

又の名を鏡の騎士(ミラーナイト)



「俺の剣は地獄の炎ですら凍らせる!」


ファビウスが神剣を振るうと竜が炎ごと凍り崩れさる…


「ははっ、この人も圧倒的ですね…」


深紅の竜が、鉤爪を振るうと長盾(タワーシールド)で受け止める。


受け止めている鉤爪を神剣で一閃すると高い金属音と同時にボトリと爪が落ちる…


深紅の竜が尾の一撃を繰り出してくるが、腰を深く落とし長盾(タワーシールド)で防ぐ…


猛吹雪の中、神話のような深紅の竜と真銀に輝く騎士との戦い、ここに吟遊詩人がいたら間違いなく歌が生まれるであろう…





「神をも恐れぬ古き杖よ、我が魔力に応え破壊の力を!」


賢者が短い詠唱を完成させ杖を振るうと、黒い竜の身体の右胸、右腕が消滅する…


「やはり、持っていかれるが…かなりマシだ、改造した皆がありまたね、派遣騎士、黒い竜に止めを!」



このまま行けば勝利は確実だ…







吹雪が止んだ…






深紅の竜が、光と共に人形態になっていく…

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