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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第三章 冒険の旅に
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装備調達

大きな通りを歩いている…


実際、本当に目的の場所にたどり着けるのだろうか…?


一応、中立都市エマのガイドマップは港で直ぐに購入出来た、メインストリートも分かったのに、何故か不安が後をたたない、理由はいくつかある…


広い通りが多い、都市と言われるだけあって極端に広い、商業区や工業区、住宅区と分かれており尚且つ富裕層の住む高級住宅街と貧民層の住む貧民街なども存在している、目印の建物を、決めておかないと方向感覚を失ってしまいそう…


それとは逆にアンナちゃんはご機嫌だ、時おり露店を見たり、お店の窓を覗いたり…


普段、物怖じしないのが彼女の良いところだ、私も見習わないと、さて本命のお店は何処だろうか?こんなにお店があるのなら、何処でも良いかもしれないな…


いや、命を預ける武器や防具を選ぶのだ、少しでも良い物を選ぶに越したことはない、確か高名な鍛冶職人が卸しているとか、いってたっけガイナス工房?ガイナスの武器屋?


「うーちゃん、あそこじゃないかな?」


アンナちゃんが、看板を指差して私のを取り速足になるとあっと言う間に、お店についた…


ガイナス工房…か…



「いらっしゃい、珍しいお客さんだ、嬢ちゃんたちも装備を買いに来たのかい…」


優しそうな、おじいさんに声かけられた、店主さんかな?


「私たち、装備を新調しようと思って来たんですよ」


アンナちゃんですら、きょとん顔だ…



「そうかいそうかい、さてどんなのを御所望かな?」


意外だ普通なら、子供の来るとこじゃねえとか、言われると思った…


「不思議かね、外見で判断するのは、下手な商売人だ、ワシも色んな人を見てきたからねえ、嬢ちゃんたちも冒険者なんだろ、うちにくる者は皆、冒険者さ」


「おじいさん、わたし短槍使ってたんだけど、何が言いと思う?」


「ほう、短槍をねえ、突いて良し、切って良し、投げて良し、優秀な中距離武器だ、うむ、問題は槍が無くなった時だ…短剣、小剣を、持っていた方が良いだろう、防具はどうするね?革鎧、鎖かたびら、金属鎧、部分鎧、魔力が付与されてる物もあるから、合ったものが良いだろ、嬢ちゃんなら革鎧に部分的に金属補強された者が良いだろう」


おじいさんが上質な革鎧を選び、各パーツに別れた装甲金属を選んで仮留めしていく。


「嬢ちゃん、どうじゃね?違和感は無いかい?」


「うわっ、なにっ?!これっ!全然動きやすいよ、うーちゃんどうかな?変じゃないかな?」


アンナちゃんが驚いている…というか私も、びっくりしている、学園で少し装備についての講義を受けたことがある…装備のフィッティングってかなり難しく合うものがあっても、違和感は必ずあると教師が言っていた…


「アンナちゃん良く似合ってるよ、全然大丈夫だよ」


「じゃ、そっちのお嬢さんはどうするかね、うーん見たところ魔法職寄りと見受けるが…杖や短杖は無いこともないが、専門店には劣るからの、短剣、小剣ぐらいか、防具は魔術衣か、厚手の冒険衣か革鎧か」



「じゃあ私も小剣と革鎧に部分補強お願いします」


「よし、まかされた!」


おじいさんが、数分観察すると装甲金属を選んで仮留めしていく…



「ちょっと、父さんなにしてんのさ」


店の奥からおじいさんの若い頃を彷彿させた男性がでてきた。


「おおガイナス、お客さんが来たから、対応しておったのじゃよ」


「無理するなよ、歳なんだから…でも嬢ちゃん達ついてるよ、父さんの仕事は間違いないから、防具の仕上がりは明日になるけど問題ないかな?お代はこんだけだけど、大丈夫かな?」


宝石袋から宝石を3つ4つ取り出すと店主に渡す、貨幣は重さがあるので、宝石にして持ち歩くのがベストである。


「これだと、けっこう余るから、小剣を真銀(ミスリル)か魔力付与の物にするかい?」




「はい、よろしくお願いします」





不思議な、おじいさんだった…

きっと名の知れた職人さんなんだと思った。


「よし、アンナちゃん宿に戻ろう」


早く帰らないと、みんなが心配してるはずだ…



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