強く成れますか…?
ウルマが言うには、かなり危険な状態だったらしい…
あの後、旅の剣士が僕達を助けてくれたみたいだ…
魔物は、とても強敵で僕達を連れて離脱するのが、やっとだったそうだ転移スクロールを使ったと聞いた、転移スクロールといえば希少価値が高い故にそうそうと使ってはいけないのだ、それを見ず知らずの人間に使うとかかんたんに出来るだけ事ではない…
なにか、理由があるはずだ
傍に座っていた剣士が、こちらに気付き声を書けてきた。
「気が付いたか」
剣士は、僕の傷の具合と体温を確認すると続けて話す。
「傷にさわる…喋らなくていい…わかっている、私の名はシアだ旅の剣士だ」
「オニキスだろ、妹のウルマから聞いたよ、集落が魔物たちに襲われたこと…」
「大人達が、逃がしてくれたこと…」
「辛かったな…」
剣士も重い空気の中、掛けて良い言葉を探しているようだった…
これが僕と師匠の最初の出会いであった…
「僕も強くなれますか…?」
傷口が痛む中僕は、剣士に聞いてみた…
剣士は苦笑いしながら応える…
「それは、わからない君しだいだよ…私だって強くないからな…世の中強い者はたくさんいるが、強くても死ぬときは死ぬしな…」
僕は言った、
「それでも…それでも、強くなりたいんです…
」
剣士は優しく頷づいた。