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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第三章 冒険の旅に
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迷宮の隠し部屋

静寂の中…微かな音が聴こえる…


何処かで聴いたことの有るような音である…


かなり深い眠りだったのか、頭がぼんやりする…


さっきより、だいぶ室温が下がっている、


外は深夜だろうか…


闘技場のような大広間の壁沿いをくるりと一周すると、はやり何処かで音がしている…

崩れた天井のせいか音の発生源を捉えにくい…


しらみつぶしに探すか…脱出方法見つけないと…


魔剣で壁や床を叩いて探すと、一部返ってくる音が違うのだ…壁に耳を当てると、やはり音が聴こえる、壁に魔剣を突き刺すと魔力を

流す。


「崩れろ…」



壁が崩れると下りの階段が現れる…



「ここから…なんの音だろ、聴いたこと有るんだけど…」


「黒うさ君、おいてけぼりは無しなのですよ」


槍を杖にプラムが歩いてくるが、よろける程の足取りだ…


「プラム駄目だよ休んでないと…」


駆け寄り支えると…プラムが恨めしそうに口を開く…


「隠し階段ですか…私も行きますよ…」


うーん、仕方ないな…


背中を差し出すと、納得したかのように背負われてくる…


「よし、行きますか」


「行くのですよ」



階段を降りる…そこそこ降りたつもりだが、まだまだ続く…

地の底まで、続いてるのかと思えるくらいだ…途中から壁画なのか、芸術なのか解らないが、様々な壁画が目に飛び込んでくる…


王を崇めているもの、怪物と戦っているもの、人と人が争っているもの…


「なにを表現してるのか、大雑把にしか解りませんね…」


「描いた人しか解らないよ…この先、遺跡でもあるんじゃないのか…んっ…音が近い…ぞっ!」


ようやく底に辿り着くと扉が待ち構えている…


「もう、嫌ですよ扉の向こうに、ヤバイやつとか…」


それは、僕も同じだ…



「鍵掛かってるのか?」

押しても引いてもびくともしない…




背中からプラムが降りると扉に近づく…

「槍が反応してるのですよ…」



扉が開くと薄暗い部屋の中央に、円柱のようなものが目に入る…


「ここは…」

異質な空間に思わず見渡す…


「一体なんなのですかね?」

プラムも驚きが隠せないみたいだ…


円柱には文字や数字が流れるように表示され消えていく…






「思い出したっ!王都で体を解析された時に聴いた音だ…何かを解析している…?」


なんの施設、装置?


敵が強かったのも、意味があったのか?



更に奥に進むと、起きたことのない状況に驚愕する…



巨大な水晶の中に眠る女性を見つけたのだ…




「なんなのですか…?」



「生きてるのか?」


プラムと顔を見合わせる…




その時、水晶の中の女性の瞼がゆっくり開かれると、水晶がひび割れ始めた…





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