白瑪瑙
王都の学園では、各種族の言語を始め、算術、武芸、魔法は、もちろんのこと、専門分野で、遺跡文字やルーン文字、調合、鍛冶
、医術、文化的なことでは、絵画や陶芸なども師事を得られる…
広い敷地を門の外から眺めると、帰宅するもの、今から町に繰り出すもの、友と何かについて語り合っているもの、様々な種族や人種が見られる…
しまった…
思ったより広い上に、人数が多いここから、ウルマちゃんを捜すのか…
幸いして、敷地内に入る門がここしかないのが何よりだ…
さてと、目と耳を、アンナちゃん共々フル稼働させる…
これは疲れるな…
いっそ校内に入って、捜すか?
いや、アンナちゃんに捜しにいってもらうか?
そんなとき、うさ耳をなびかして歩く白髪の女の子が目に映る。
ウルマちゃん…?
集落に居たときとは、雰囲気が違うのだ…
一言でいえば、あか抜けた感じだ…
都会の力なのか…
ウルマちゃんが気づいた…
手を口に当てて驚いている…
モルちゃん、アンナちゃん…
「生きてたんだ…良かった…ほんとに…」
目に涙を浮かべている…
アンナちゃんが駆け寄ると、ガシッっと手を取る。
「うーちゃん、久しぶりだねー都会の人だねー」
アンナちゃんとウルマちゃんが懐かしさに、会話を弾ませている…
そうだ、伝えないと…危なく伝え忘れるところだった。
「ウルマちゃん、急ぎの要件だ、いきなりで悪いがオニキスに危ない事が起こる…」
「えっ…!?」
んっ?
ウルマちゃんの魔力が伝わってくる…!?
「嘘、モルちゃん、これって…モルちゃんの能力…?これは、ほんとに起きうる事なの?」
驚きだ…
まだ、ボクの能力をウルマちゃんに教えていない…なのに気づかれている…
だとしたら、ウルマちゃんの能力!?
「モルちゃん驚いた?受信記録っていうの、他の人の能力受信出きるんだよ…記録もできるよ、私の知識は信じられないくらい増えたよ…」
都会であか抜けた感じと思ったが、こっちが本当の理由なのか…
納得がいく…
「で、確定の未来なの?分岐する?介入出来る?」
ウルマちゃんが以前とは違った人に見えてくる…
「介入は出来る…でも、未来を変える力をもってなくちゃいけない…」
真っ直ぐ見つめると、ウルマちゃんが瞳で応える…
大丈夫…私なら未来を変えれる…