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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第三章 冒険の旅に
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譲れない

薄暗い迷宮の通路の壁に持たれながら座ると、一気に倦怠感が襲ってくる…


擦り傷や軽い打ち身が後を経たない…

あきらかにおかしい…


本当に腕試しのレベルなのか…


確かに弱い魔物や魔獣でも命のやり取りをするが、腕試しの迷宮の走破は難しくないとシアさんはいっていた…強い魔物でオークあたりが出現するくらいだと…





しかし、最初のオーガに続いて、一つ目巨人(サイクロプス)犬頭魔獣(コボルト)の群れや小鬼(ゴブリン)の群れ…


強い魔物は一体だが、弱い魔物は群れで出現する…


「どう思う?」


バックパックから水袋と乾燥果実だして、プラムに渡すと違和感について聞いてみる…


「ふぅ…どうも、こうもじゃないのですよ、私が思うに徐々に強くなってきてるのですよ!試されてるかもしれないですけど…」


水を一口飲んだ後、警戒しながら話す…


「最初の魔方陣からは帰れないと思う…助けを呼ぶにも呼べないし、自力で何とかしないと…」



遠くの方で魔獣の鳴き声が聞こえる…



「なに、弱気になってるのですか!あたしが黒うさ君を守ってあげますよ!」


プラムが屈託のない笑顔で励ましてくれると、なんとか成りそうな気がしてくるのが、不思議だ…


「よし、なるようにしか、ならないから行きますか…」


「むむっ!スルーですか!まっいいのですよ」






「僕もプラムを守りますから…」


小さく背中で応える



         .





         .






四方八方魔物だらけだ…



飛び掛かってくる、魔犬をプラムが刺し貫くと、そのまま槍を大きく振り回し、刺し貫いた魔犬を投げ飛ばす。


僕も動きながら魔剣を振り抜いて、小鬼(ゴブリン)を二匹仕止めると、プラムにかけより背中合わせで、魔物の群れに応戦する…


「奥のあいつが、おそらくこの部屋のボスなのですよ…」


立派な鎧に身を包んだ一回り大きな小鬼(ゴブリン)が回りに指示をあたえながら向かってくる…


「ジェネラル級!」



魔剣に魔力を纏わし、打ち合う…


魔剣が弾かれ手が痺れる…


「たかだか小鬼(ゴブリン)と油断していると痛い目見ますよ!こいつは私が…」


「僕に、任せてくれないか…」



このままでは、駄目なんだ…


プラムに譲れない視線をおくる…



「わっ、わかりました、任せるのですよ!」



僕は魔剣の柄を強く握り締め、魔剣を構えなおすと、もう一度魔力を纏わす…

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