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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第三章 冒険の旅に
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弟子らしく

何度目の焚き火だろう…


最初の頃は生木を燃やして、なかなか火がつかなかったり、煙でいぶされたり…


焚き火に枯れ木を放り入れ、一人懐かしむ…

手慣れたものだ、集落を飛び出して冒険者になって。


いつの間にか王都で冒険者兼傭兵をしていたら、特務隊に誘われたり…


で、また気ままな冒険者か…


暗闇の中、焚き火を見つめているとそんな事ばかり考えてしまう…


しかし驚いたな…オニキスがこの剣に触れることが出来るとは…


盟約者のみが扱える大地の古代魔獣が封印されし魔剣…


オニキスの特異能力か…手入れしている魔剣の刀身に、焚き火の炎とオニキスが写る…



「眠れないのか…それっ!」


鞘に戻した魔剣をオニキスに、投げ渡してみる…


「わっ!ちょっとっ!」



オニキスが剣を受けとると、シアは目に魔力を込める。


オニキスの体から魔剣に魔力が流れている…常時発動しているのか…

かなり少ない量だな…ほお、限りなく抵抗がない…


普通、魔法具を使えば消費魔力の他に抵抗魔力が存在する…


例えば炎の出る魔法の杖…10の魔力を使うとしたら炎を出すのに6の魔力を使いあと4の魔力は杖の材質やその場の環境で消えてしまう…それが抵抗魔力だ…


その抵抗がオニキスには見られないのだ…


「プラムはどうだ?」


「プラムならよく眠ってますよ、シアさん魔剣鞘から抜いて見て良いですか?憧れますよね魔剣って…」


魔剣を眺めながオニキスが構えたり、軽く凪払いをしたりしている。


「ああ、構わないぞ」


魔剣の所持は冒険者の憧れだからな…


まあ、魔剣の所持者は国に報告のする義務が発生する…それだけ魔剣は危ない物なのだ。



オニキスは魔剣を鞘から抜くと、数回素振りをしてから、型に入り出し、焚き火を挟んで簡単な剣舞を踊る…



「ほお、なかなか見れるものに、なったじゃないか」



少しは弟子も成長しているのだな…




焚き火の炎が揺れるなか、いつまでもオニキスの剣舞を眺めていた…

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