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黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第二章 王国
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槍使いの少女

周囲のギャラリーが、それぞれに予想をしている…


「嬢ちゃんの強さは認めるが姉御には届かねぇなあ」


「いやいや黒い坊やとギルガメスとやった後だぞ、嬢ちゃんもしかしたら、あるかも知れねーぞ!」


「おいおい、笑わせるな!黒い坊やとギルガメスはウォーミングアップにもなってねえぜ!」




そうだよなあ、僕なんか話にならなかったし、ギルガメスさん相手でも、後半しか見てないけど、涼しい顔で、にこにこしながら打ち合ってたしなぁ…




「どうだ!お前ら、嬢ちゃんが何合まで打ち合えるか賭けるか一律10Gだ!俺は、そうだな10合だ!」



「12合!」「8合!」「40合!」「20合!」



プラムは槍を構えながら、ギャラリーをチラ見する。


「むむっ!ギャラリーがうるさいですね。」



シアが先制の横切りを繰り出す、槍を相手にするには縦切りより、横切りや突きが有効なのだ、今シアが持っている広刃の剣(ブロードソード)は突きに向いておらず、お手本のような攻めを見せる。




「よそ見する余裕はないぞ!ギャラリーがいるほうが燃えるではないか!」




プラムはシアの横切りを槍の柄を縦て受ける、縦て受けることで、どうしても構え直すタイムロスが発生する。



「はっはっはっ!お前ら、わかってねぇなあー俺は嬢ちゃんの勝ちに賭けるぜ!!」


むくりと倒れた姿勢から上半身をお越したギルガメスが大きな声で笑いながら言う。



「これは無様を晒すわけにはいかないのですよっ!」



縦て受けた槍を後ろ回しに回転させ地面を槍の反対側の石突き部分で抉り飛ばす!



シアは飛んできた地面の泥、砂、小石達を広刃の剣(ブロードソード)で打ち払うと距離を縮め、今度は上段からの縦切りを繰り出す!



槍を頭上に両手で受けると、空いた脇に右中段回し蹴りを繰り出す…


「そういうのは、黒い子とギルさんとので予測してましたよっ!」


プラムはシアの左の軸足を左足で蹴り抜く…



シアの右中段回し蹴りがプラムの体に届く前にシアは軸足を捌かれて横転しかけるが左手を着いて、一回転すると臨戦体勢に戻る。




シアは目に魔力を流し細めながら言う…

「ほう、なるほどなぁ、良いものを持っているな…よーしこれを受けきれたら、プラムお前の勝ちだ!」




シアは魔力を体に流すと上段に構え、一足一刀に振りかぶる。





「くっぅぅぅぅ!」


プラムも魔力を体に流し、振り下ろされる刃目掛けて渾身の突きを放つ!





刃引きされた刃と丸先の先端が点と点で衝突すると瞬時に双方の武器が爆散する…




プラムが肩で息をしていると、シアが近づき頭に手を置きマッシュボブをわしゃわしゃ撫でる…




「良く受けれたなお前の勝ちだ!」






周囲のギャラリーが静まりかえり、一人勝ちのギルガメスの大笑いが練兵所に響き渡った。




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