表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒い兎の冒険譚 勇者の存在しない…この世界で…  作者: 黒うさモフル
第一章 旅の始まり…
11/117

一つの決着

魔力を(おび)た剣の、ひと振りで周辺の草木が弾る(はぜる)




魔白虎は動じず低い姿勢で、シアに対し威嚇の咆哮を放つ!

ガァルウゥゥッー!



剣撃と咆哮とがぶつかり、一拍置いてから破壊の力が周囲の地面を抉る。


大量の砂埃が舞い視界が悪くなるなか、魔力を全身に流し一足一刀の間合いで、左足を深く踏み込み袈裟斬りからの回転斬りを放つ!


魔白虎の前足を傷つけるも、ダメージには至らない……




ガァァァッー!



魔白虎が遠吠えをあげると、呼応するかのよう五頭の魔犬が駆けつけ遠吠えを上げて馬車を標的に駆け出していく……




「行かせるかっ!」



剣を地面に差し魔力を流す



剣の地震(ソードクエイク)





地面が揺れ、亀裂が魔犬を追いかける!





ガッ!?



五頭の内、最後尾を走っていた二頭が亀裂に飲まれかけあがいている…



シアは、そのまま剣から手を離すとベルトに差していた投合用の短剣を2本、左右の手で投合し魔犬に止めをさす!


 



「ちぃっ!」

思わず舌打ちする…




「急がないとな…」





地面から剣を引き抜き、魔白虎に相対する…!



魔白虎が、左右前足の鋭利な爪で切りつけてくるのを剣で受け流がす、頭上からの牙の一撃を半身をずらしてかわすと同時に、胴体に横凪ぎの一撃をいれる…



確かに手応えは、あったはずだ…!




魔白虎の腹が真一文字に切れ、どす黒い血液が噴き出す……




ガァァ!

魔白虎が吠える!




シュゥゥゥ……



出血が止まり傷口が塞がっていく



「再生持ちかよ……」



魔白虎が今までにない速度で爪を振い、質量を任せの体当たりを繰り出す!



シアはとっさに剣の刃の平に片手を添えて腰を落とし防御体勢をとる…



「くっ!」



体当たりを受けたシアの体が5メートルほど、飛ばされ地面に叩かれる!



さらに追い討ちをかけるかの如く鋭利な牙を

剥き出し飛び掛かってくる!




地面を転がりながら避け、起き上がり体勢を

立て直す。






ならば……!





全身に魔力を流し、身体強化を施す!




倍の速度で魔白虎の頭に一撃を叩き込むが、

獰猛な牙で受け止められる…





シアはベルトに装備していた、短杖(ワンド)2本を片手に持ち、魔力を流す!


炎の槍(フレイムランス)


氷の槍(アイシクルランス)


私の奥の手のひとつだ、剣激からのゼロ距離魔法攻撃……



魔白虎の牙を剣でつばぜり合い、僅かな隙に短杖(ワンド)を魔白虎に押し当てて、魔法を発動した……


炎の槍(フレイムランス)氷の槍(アイシクルランス)がクロスするように、魔白虎の体の内側から貫通する。





魔白虎が口から血を流しゆっくりと倒れる………




ここまで、消耗した戦いは久々だった……






一本のスクロールを取り出し魔力を込める


(わが)魔力に応えよ、転移!」




白魔虎から魔白虎に変更しました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ