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【二章】魔法ってなんだろー、へええわっかんねぇ


正直、説明回なので読み飛ばして問題なし。




爺から生活魔法のなんたるかを教わってから1週間が経った。

基礎である魔力について理解を深めた後は、実践あるのみと魔力コントロールと魔法の習得に時間を割いた。



もともと、魔力は空気中に満ちており、人体の心臓部分に魔力を溜める器官が備わっているそうだ。器官自体が実際にある訳では無いものの、魔力はそこに溜められていく。

目に見えないこの器官を魔臓官(まぞうかん)と呼び、ここが魔力を魔法へと転じる機能を持つ。

肺から酸素が血液へ巡るように、食べた物が自身の血肉となるように、魔力は人間に力を与えるのだという。故に、人体外の魔力をそのまま魔法へ転じることは出来ない。

必ず、魔臓官を通じなければならないのだ。

国の研究者によると、魔臓官を通して身体に魔力を馴染ませ、調整しているからではないかということだった。

つまり、魔臓官の大きさ(魔力を貯蔵できる量)によって使える魔法も制限される。

この制限により、実は生活魔法と魔法の区別がされている。

生活魔法はそもそも日常生活補助程度の魔法であり、多くの魔力を必要としない。

例えば、「指先程度の火を出す」、「コップ1杯分の水を出す」等は生活魔法の1つといえる。

この程度の生活魔法の魔力量は、だいたい5%程度であり、これ以上の魔力を超えるとそれは生活魔法とは別の魔法となる(攻撃魔法や治癒魔法等がこれにあたる)。

因みに、国民全員が生活魔法を使えても、平均的に魔力量50%程度しか魔臓官に溜めることが出来ない。魔臓官が小さいからなのかは分からないが(目に見えないので)、魔力量50%だと生活魔法が1日に10~12回使える程度である。



と、ここまで聞いて「あれ?俺水球(ウォーターボール)1日に何回も使ってるけど・・・」と疑問が生じた。


先日の爺による、「説明よりも先に実感しろ~死ぬ直前まで追い討ち~」事件では、1度に何個もの水球(ウォーターボール)を発現させている。

どう考えても5%の魔力量を超えていた。

まあ、死の危険が迫っていたので火事場の糞力(馬鹿力ではない、この場合は糞力なのだ。俺的に)であることは否めないが。

その事を爺に問うと、「そもそも、お前は生活魔法を使ったことが無いのだろう」と言われた。

意味が分からず頭にクエスチョンマークを浮かばせていると、爺から詳しい説明が始まる。

人間は保有する魔力量を超えて魔法を発動させると、魔力枯渇により意識消失、魔力がある程度溜まるまで昏睡状態となる。

このことから、人間には魔力が必要不可欠であり、酸素や血液のように生命維持活動を行う上で切っても切り離せない関係といえる。

意識消失は元より身体が【限界】を迎えている状態と判断できる。

【限界】(すなは)ち、命の危険であり、人は無意識下で力にリミッターをかける。そのリミッターにより、50%程度の魔力保有だけでは、生活魔法以上の魔力を魔法へ転じることができない。

関連して、リミッターにより生活魔法だけしか使えない者は、魔力コントロールが無意識下でなされている。だから、同い年の子供でも生活魔法が俺より扱いが上手かったわけだ。

そして、俺の場合は保有魔力量が平均と比べて多いらしい。

ということは、生活魔法の上位である魔法を発動することができる。俺がずっと生活魔法と思い込んでいた水球(ウォーターボール)は、上位魔法の1つであったようだ。つまり、リミッターがかかるまでの基準値が高く、その為、魔力コントロールも()()()で訓練しなければ身につかない、と爺は語った。

生活魔法レベルでしか使えないと考えていたが、その上位魔法も使えると聞いて驚いた。

使えるというか、そもそも院長による雑な説明と気合いと行き当たりばったりの実地訓練によって手に入れた水球(ウォーターボール)は、生活魔法の域を飛び越えてその上位魔法だったわけだ。

爺に師事しなければ一生気付かなったであろう事実である。


ありがとう爺ーー・・・感謝しているフリだけしておこう。


因みに、あの事件以来俺は、心の中でウル爺のことを爺と呼び捨てにしている。

殺されかけた恨みは深いのだ。



爺め・・・禿げろ・・・。






・・・・・・なんてったって、突っ込みどころ満載な説明回だからね、読み飛ばしてほしいよね。

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