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小山家の人々  作者: 小山淳志
8/12

卒業〜別れを最初から約束された日に〜

今までに守ることができた約束の数と

今までに守ることができなかった約束の数を差し引いてみる

あの時の約束は果たせたのか

6年越しの約束


あの時の君は

自分の植えた朝顔の芽が まだ出ないと気にしていたんだね

朝顔の芽を見ぬまま君は逝ってしまった

あれから6年

君には約束もできないまま

この日を迎えてる

未来への夢も抱けぬまま

逝ってしまった君に そっと誓った

心の様を表すこともできなかった君のために


今を生きるみんなは今日旅立つ

残されたみんなは本当によくやったよ

僕にその手伝いができたのかどうか


君がいなくなった教室で生や死について語ったよ

自分自身を大事にできなかった君のために

フィリピン スモーキーマウンテンのゴミ捨て場に生きる子供たちのことを


君がいなくなった教室で生や死について語ったよ

自分の心の様を大切にできない誰かのために

カンボジア プノンペン郊外の地雷原に生きる人々のことを


君がいなくなった教室で生や死について語ったよ

自分の心をどう表せば良いのか分からない誰かのために

イーハトーブ 「やまなし」を描いた宮沢賢治の一生を


君がいなくなった教室で生や死について語ったよ

自分の心をどう扱えば良いかわからない誰かのために

ガラパゴス 人々に支えられて生きるゾウガメのことを


6年前の約束があったからかな

君はうなずくことも無かったけど

ひとりぼっちの僕の約束

誰も知らない僕の約束

自分一人だけの約束


持てるだけの花束を託そう

そこにあるはずだった君の希望のために

そこにあるはずだった君の未来のために


約束は果たされたのだろうか

約束は守られたのだろうか

知っているのは残されたみんながもっている未来だけ


子供を亡くした

大きなところだったから直接知らない子たちだったけど

二人も子供を亡くした

学校が学校で無くなった日々を過ごした

突然のことだった


そして22年後また子供を亡くした

知ってる子だった

深く関わっていた訳では無いけれど

目の前で失った

どうして度々こんなことが起きるのか

16年前に作った詩を改めて読み直してみた

そこには22年前の思いが溢れていた

16年前の想いが溢れていた

O157も交通事故も嫌いだ

誰も彼もを不幸にしてしまう




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