猫の発覚
「ふにゃ!」
元に戻ったか。まあいい。
しばらくは帰らない方がいいな。バカ猫とボンボンが帰って来るまではな。
「さて、ガールハントでも——⁉」
「みい~つけ~た~‼」
「ふにゃあ⁉」
来たか! チャラ男め!
「捕まるか~死ぬか? どっちだ!」
「ふにゃあ!」
ふざけるな!
俺はサイコキネシスを使い、近くにあった石で叩き殺そうとした。が、
「「⁉」」
銃声がして石が弾き飛ばされた。
「あれ~?」
「ふ、ふにゃあ!」
「後ろ、ガラ空きやで」
石を弾き飛ばした奴を見ると、銃を持った南蛮かぶれだ。
「こうやって、儂を殺そうとしたのか?」
「ふ、ふにゃあ?」
「しらばっくれても無駄や。儂は見たんや。猫さん達が薬売りに攫われた時に、単独で行動していた猫さんの猫が奇妙な力で重石を浮かし、桶を開けていた所をや!」
「……⁉」
「戸の隙間から、こっそり覗き見した時は驚いたわ。何もせんで桶が勝手に開いたからや!」
「⁉」
「で、何でか知らんが、儂を殺そうとした。そうやろ?」
「……」
まずいな。ばれていたか。
「それはやっかいだね~。どうするの?」
こうなったら、サイコキネシスを使い、南蛮かぶれを操って、あのチャラ男を殺すか。
そう思ってサイコキネシスを使った。
「? 腕が……」
南蛮かぶれのフランベルクを抜かせ、構えさせた。
「へえ~。あの猫、殺すの?」
チャラ男は南蛮かぶれに対して、構えている。
「……ちゃいます。体が勝手に動くようや」
後はこのまま……。