18話
( ・´ω・`)獣人の国に出発したいよ、絡んでくんなよぉ
ビスクドールがカロイトを喰らい終えた直後破綻との纏う空気がいつもの陽気な感じに変わる。
「熱い人でしたね、僕の苦手な人でしたよ」
破綻はそういいながら笑う、第9騎士たちは怒りが全身を支配する。
そして破綻に向け剣を抜き放つ、自らが尊敬する団長をあざ笑い、さらには生きたまま喰わせるという人道を外れた行為に、憤慨し憎悪を破綻に向けている。
「第9騎士の方々は僕が許せないみたいですね、何も間違ってないんですけどねぇルール的には」
そういいながら破綻はセグレムを見る、セグレムは第9騎士たちを落ち着かせ剣をしまわせる。
「別に僕は良いんですよ?その時点で第9騎士はビスクドールの胃袋に入ってもらいますがね?」
そういいながら笑う、その時輝く剣が1本飛んでくる、破綻はそれを無造作に掴み握り砕き、飛んできたほうを見るそこには勇者様が立っていた。
「教育係を殺されたのが、そんなに悲しいですか?」
「私の周りの大切な人たちがどんどんお前に殺されていく・・・ダメだダメだダメだ!もう殺させない!これ以上殺させない!!!」
勇者様は数多の輝く剣を破綻を囲むように作り出しそしてそのまま破綻に向け剣が動き出す、その刹那ビスクドールが大剣を使い向かってくる輝く剣を全て切り落とす。
「主様・・・傷つけさせない・・・」
ビスクドールは、たどたどしくも破綻を守る意思を口にする。
「ありがとうね、君にも名をあげよう、君はグラムだ」
「名を頂戴します・・・我グラム・・・主様達を・・・守護します」
そういってビスクドール、もといグラムは跪き忠誠を誓う。
「さて、勇者様威勢がいいのはよろしいのですが、僕らはアドルヴァに行く準備をしたいのですが」
「ふざけるな!カロイトさんを殺しておいて、獣人の国に遊びに行くだと!」
「僕らはこの世界において僕らのしたいことを最優先にするんですよ?」
そんなはなしをしていると第9騎士の1人が声を上げる。
「キサマァァ!貴様のようなクズに団長は殺されたのかぁぁっぁぁ!!」
「あはははッハハハハハ」
破綻は笑い、終は怒りが満ちた目を向けている。
「何が可笑しい!!」
騎士がそういって破綻に切りかかったがグラムが防ぎそのまま大剣で縦に真っ二つに切り裂いた。
その場に居たほかの騎士団の者達は戦慄する、鎧を着込んだ人間を1振りで真っ二つにする力とこれから、破綻と敵対関係になるのではという思いがあったからだ。
「第9騎士団の皆さんは死にたいのですね」
破綻は重力魔術を発動し、第9騎士団だけを拘束する。
「敵対は死ぬといいましたよね」
その言葉に第9騎士団の騎士達は気づく、手を出してはいけない人物に手を出してしまった事を、後悔が押し寄せてくるがもう遅かった。
「あなた方には・・・圧死していただきましょう」
破綻は重力魔術の力をかなり強める、すると騎士達の身体が悲鳴を上げる。
メギッ!ギギッ!ミシッ!ミシッ!ゴシャッ!!
「いやだぁぁぁ!!こんな所で死にたくない!!」
騎士達は仲間が1人ずつ鎧ごと重力によって肉塊になっていくのを目の当たりにする。
それは精神をガリガリと削り、次は自分かもしれないという恐怖に支配されていく。
そしてどんどんとつぶれた肉塊になって行き最後の騎士がつぶれた。
「さて、第9騎士は、いなくなりました、次はどこの騎士団が敵対するのでしょうか?」
訓練場には数千の肉塊が無造作に放置されている、その光景を見ながら破綻は笑っていた。
「では僕らは、失礼しますね?」
破綻は終とグラムを引きつれ訓練場から、立ち去った。
勇者は動けなかった、怒りに任せて使った力を片手間程度で防がれた事、破綻の使った魔術の桁外れな事、終が連れていた純白のビスクドールも桁外れの力を感じさせていた。
そんな桁違いな力によって、勇者は動けず、無慈悲な殺戮を見ているしか出来なかったのだった。
( ・´ω・`)今日も1話しか更新できませぬ明日が早いのでうす申し訳ない