17話
( ・´ω・`)遅れて申し訳ない、明日は2話更新できるかも
戦争と会談が終わり数日が経ったころ、破綻は当初の目的である獣人の国アドルヴァに向かう準備をしていた。
「獣人の国、アドルヴァかたのしみだなぁ」
「そうですね、兄さん久々にあれが食べられるのですね」
「アドルヴァには多種多様のフルーツが、あるみたいだからね」
「楽しみです」
破綻と終がそんな話をしていると、1人の騎士が部屋に入ってくる。
「ヒトガミハタン!私と試合をしろ!」
「なんですか?貴方は誰ですか?」
「私は!王国第9騎士団団長カロイト・エヴェメンスだ!今勇者様の教育係をさせていただいている!」
「その教育係さんが何のようですか?僕らは今アドルヴァに行くための準備中なんです、邪魔しないでください」
「勇者様に話は聞いた!お前達の悪逆非道を!私がお前達を矯正してくれる!!」
「正義の味方ですか貴方は、そんな物僕らには必要ありません、悪逆非道結構じゃないですか、なんせ僕は破綻した人間ですからね、壊れて壊れて壊れて壊れきって、もう修復できないんですよ」
破綻はそういって笑い始め、終は少し悲しそうな顔をしている。
「壊れた人間などいないんだよ!君は壊れていない!私に話して見なさい!君の過去を!」
カロイトがそう言った時、破綻の纏う陽気な空気が消え冷たく残酷なものに変わる、終も同じように空気を変える
「過去?生ゴミと一緒に捨てましたよ、そんな物、さて・・・少しイラッとしたので、試合受けますよ」
「そうか、受けてくれるか!剣で語り合おうじゃないか!」
「ですが、試合ではなく、死合いですがいいですか?」
「死と隣りあわせで語り合うのか!いいじゃないか!」
こうしてカロイトと破綻の死合いが互いの合意のもと訓練場で行われる事になった。
この話はすぐさま城中に知れ渡り、訓練所には他の騎士団長達も集まり、勇者様も見にくる事となった、これはいつでも破綻がカロルトを殺すのを止めるためでもある。
「さぁ!語り合おうぞ!ハタンよ!」
「ははは、アッハハハッハハハ!久々に殺る気がでてきましたよ」
破綻と終の纏う空気がいつもと違う事に皆気づき警戒のレベルを上げる。
「それでは審判を勤めさせていただくセグレムだ、今回は死合いということだが、相手が気絶するか、死ぬかで死合いが終る事とする、両者良いか?」
「良いぞ!!」
「いいですよ・・・」
「では、はじめ!!」
死合いが始まりすぐさまカロイトの全身を炎が包む、そして、その炎はよろい形に変化する。
「ふはっはは!これが私の魔術換装!ボルケイノメイルだ!!」
「おいで、ビスクドール」
破綻が呟いた瞬間に1体のドールが現れるだがそのドールはフルプレートを身につけ、身の丈ほどの大剣を持っていた。
「自身で戦わないとは、だらしないにもほどがある!!」
その言葉に何人もの人物が、違うとこれは、破綻が手加減してくれているのだと心の中で言う。
「貴方のような燃えるゴミはこのビスクドールで十分です、本気でやっていいよ」
破綻の言葉と同時にビスクドールが動く、疾風のごとき速さでカロイトの懐に入り込み大剣を振るう、その速さに驚愕するがカロイトは持っていた剣で大剣の剣筋をそらし事なきを得る。
「全く、なんと言う速さよ!やるではないか」
そういいながらカロイトは剣を振り炎の刃を飛ばす、ビスクドールはその刃を避けようとせずそのまま喰らい、自身のものとする。
そしてビスクドールが大剣を振るう、黒い炎の刃が現れカロイトに向かって飛んでゆく、カロルトは寸前のところで避けるが、黒い炎に身を焼かれ苦痛に呻く。
「ぐぅあぁぁっ!ぐふぅ!私に炎は効かないはずだ!」
「ビスクドールは属性で言うと闇ですよ、炎ではなく闇なんですよ」
ビスクドールは呻いていたカロイトに近づき纏っている炎を喰らう、そして少しはなれた所で聞き取れない声を発する。
そして闇ではなく本当の水を纏うそしてその水を鎧の形に変化させる。
「なッ、ボルケイノメイルを喰らい解析し変化させただとぉ!」
「ビスクドール、待たせて悪かったね、喰らえ」
破綻がそういうとビスクドールのヘルムの開くところが開き口だけが現れるそしてガチガチガチと歯をかみ鳴らしている。
「喰らえだと?そんなことできるわけが無い!私は負けないからな!」
そういってカロイトはビスクドールに突っ込んでいき、剣を振り下ろす、だが剣はビスクドールには届かなかった。
なぜなら剣は腕ごと切断され、地面に落ちていたからだった、ビスクドールは地面に落ちたカロイトの腕を持ち上げ齧る、喰っているのだ。
「なっ何をする!!!」
ガリッ!ゴリッ!ボリッ!グシュッ!
骨や肉を噛み潰しながらカロイトの腕をビスクドールは喰いつくし、動く先ほどとは比較にならない速さでカロルトの懐に飛び込み自身の纏っている水でカロイトをボルケイノメイルごと縛る。
「う、動かん!こんな水ごときで私を縛れると思うなぁ!」
そういってボルケイノメイルの温度を上げるが拘束は解かれなかった、そしてビスクドールは縛られたカロルトに近づいて行きカロイトを活きたまま少しずつ喰らっていく。
ガシュッ!ガジュッ!ベキッ!ゴリッ!ゴシャッ!
「グェ!グァ!イダァァァイ!ガァァァ!ヤベデェェェ!」
どんどんと小さくなって行くカロイト、その行為を止めようと見ていた者が行動を起こそうとするが、終によって阻止される。
終は純白のビスクドールを作り出し威嚇している、そのため誰も動けず小さくなっていくカロイトを見ているしか出来なかった。
そしてビスクドールは手足をなくし上半身しか残っていないカロイトの頭に口を向ける。
「ヤ、ヤ、ヤメデェェ!!」
その願いは聞き届けられなかったビスクドールはカロイトの頭を噛み砕きその中にあるピンク色のうにのような物をすすり、再び噛み砕いていく。
ガリッゴリッゴシャッゴシュッグチャッグジュッ
肉、骨、内臓などを噛み潰し噛み砕き咀嚼する音が鳴り響く、そしてカロイトは無くなってしまったのだった、喰らい終えたビスクドールはとても満足そうだった。
( ・´ω・`)ビスクドールたんマジビスクドール、いやぁ長くなっちゃったw
カロイトがカロルトになってたので修正しました