15話
( ・´ω・`)とりあえず帰還のお話です。
破綻と終が戦闘、虐殺をしている様を王国騎士たちは眺めていた、その有様は自分達の常識を粉々に砕いた。
純白の巨人が現れ光の柱を降らせ敵を焼き尽くす。
それが終ったかと思うと黒き龍が姿を現し残った敵を一飲みする巨竜を呼び出す、彼らはそんな力がこちらに向かないことを祈るしかなかった。
そんな彼らの元に破綻と終が帰ってきた。
「おつかれさま、終」
「兄さんもお疲れ様です」
互いをねぎらう2人にセグレムが話しかける。
「御二人ともご苦労様でした」
「セグレムさん、勝手な行動をしてすいませんでした」
「いえ、我らの被害は無かったですし、王国に対する脅威も払っていただけたので」
「そう言って貰えると助かります、これからどうなるんですかね」
「帝国と王国で会談され王国から帝国に色々と条件付の和平がなされるでしょう」
「なかなか楽しそうじゃないですか、当事者である僕らも参加できますかね」
「ハタン殿の頼みごとなら断れないかと」
その言葉を聞き破綻は嬉しそうに笑う、その姿を見てもう一波乱起こりそうだと思うセグレムだった。
「じゃぁ、戻りましょうか」
破綻は終とシロナに跨る。
「では先に戻ってます、また後で」
「では、お気をつけて」
シロナは走り出す、一瞬でトップスピードに達しすぐに見えなくなってしまったその後を追うように騎士団たちも王城へと歩みを進めるのだった。
2人はシロナに乗ったまま亀裂の中に入りそして城の中庭に現れる、そこにはクラスメイト達が訓練をしていたようで驚いた様子でこちらを見ていた。
「皆さん、お邪魔してすいませんね、引き続きがんばってくださいね」
破綻はそう言うとシロナから降り城内へと歩いていく、その後を終とシロナは付いていく。
クラスメイト達の中で伊藤奈央はずっと破綻を睨み続けていた。
「いい感じに、怨んでくれてますね、また何か仕掛けるとしましょう」
破綻は勇者の憎しみを引き出すためのちょっかいを考える、その顔は邪悪そのものだった。
「ハ、ハタン様?」
怯えながらアリシュが話しかけてくる。
「あぁ、すいませんね王女様少し考え事をしていたもので」
「そうでしたか、それで戦争のほうはどうなりましたか?」
「終りましたよ?」
「え?まだ始まって1時間ほどしか経っておりませんが?」
破綻は今までのことを話すその話を聞いてアリシュは驚愕する、聞いたこと全てが御伽噺のようで全く信じられなかったのだ。
「信じれないですか?仕方ないですよね、まぁ騎士団が帰ってきたら話しましょう」
そういいながら破綻は笑う、そして終とシロナと供に自身の部屋に帰っていくのだった。
その後姿を見ながら王女は、これからのことを考える帝国との交渉やいろいろな事を考える、だがうまく考えがまとまらないのだった。
( ・´ω・`)勇者、奈央ちゃんはどんどん狂人化していきますねぇ、憎しみって怖い!次回は交渉回ですねぇ