10話
( ・´ω・`)ちょい短いです、今日もできれば2話更新するます
伝令からアルフェイル帝国が攻めてくるという報告を受け謁見の間は、騒然としていた、王は考え込み貴族達は自分達の保身のことを考えていた。
そして王は何かを決心したように口を開く。
「ハタン殿、力を貸していただきたい・・・」
その言葉に破綻はどす黒い笑みを作る。
「あはははは、良いですよ?ですがあの条件覚えてますよね?」
「あぁ・・・」
「今回はそこの貴族の命をください」
そう指差されたのは先ほど騒ぎ立てた1人の貴族だった。
「なっ・・・ポル伯爵だけにとどまらず、私の命までも奪うというのか!!」
「見せしめですね、ぎゃあぎゃあと煩く喚く貴族様方を黙らせるためのね?」
王はその言葉を聴き考え始め、そして口を開く。
「ハタン殿、我らは何も見ていない、何も知らない、そしてそこのエリック男爵は人知れず姿をくらました」
王のその言葉はエリック男爵を生贄にするという事に他ならない、エリック男爵は呆然としていたが、怒りがこみ上げ王に罵声を浴びせる。
「なぜ私を助けない!この愚王がぁぁぁぁっぁ!この愚図な者が王だから帝国に攻められるのだぁぁぁ!」
「ショゴス、この煩いのを黙らせて」
破綻がそう呟くとショゴスの触手が男爵に伸び巻き付いていく。
「フガッ!ガフガッ!」
ショゴスは男爵を自身の元に持ってくると液状の体を変化させ人間の口を形作り、男爵を口に放り込み咀嚼する。
ゴリッ!ゴキャッ!バリッ!ボリッ!グチャッ!ゴシャッ!
そんな何かがつぶされる音をさせる、そして満足したように飲み込む。
その光景は貴族達には衝撃的だったようで顔を真っ青にしていた。
破綻は平然と王の方に振向く。
「お疲れ様ショゴス、では王様貴方がたのお願いを1つ聞きましょう?」
「ハタン殿、今回は帝国軍を撃退していただきたい」
「撃退ですか、撃滅でも良いんですよ?」
「それには及ばない、今帝国が衰退してしまうと保たれている均衡が崩れてしまい、人類同士の戦の時代になってしまうのだ、それでは魔族と戦う事などできぬ、なればこそ撃退でいいのだ」
「魔族ね、甘いですねー王様が良いなら良いですが、あぁ、やり過ぎたらすいませんね?」
破綻は無邪気に微笑み、王は冷汗をかきながら頷くのだった。
「しかし、なぜ今このタイミングで進軍してくるのだ・・・」
「ははは、そんなの分かりきっているじゃないですか、帝国は異世界人で人体実験しているんでしょう?、ならモルモットが他の国に呼ばれたのなら奪いに行こうってなるじゃないですか」
「だが、他国には召喚したとは言っておらぬのだぞ?」
「あぁ、それは多分・・・」
破綻は今日ギルドであった事を説明した。
「その場に間者でも居たんでしょうね」
王は呆れたようにため息をつく、破綻はその姿を見て笑っている。
「もう起こってしまった事を何も言うまい、それにそなた達2人は自由なのだからな」
「兄さんは間違っていません、正当防衛なんですから」
終は言い切る。
「まぁ、騎士様方のお力になれるように、僕らもがんばりますよ」
破綻は今から起こる事に思いをはせながら笑みを作っていた。
( ・´ω・`)貴族は犠牲になったのだ犠牲の犠牲にナ!
次話のとうこうは少し遅くなるかもです