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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第6章 ハーレムな冒険
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セメレ

 カクさんにまとわりつかれても、マリオットちゃんは別段嫌がりもせず無邪気に笑った。


「ケプラー22bに犬や猫はいないの?」

 

 スケさんが車内に戻ったシュレムに訊いてみる。

 

「家の中に普通にいるけど野良はいないわね。外では生きていけないの」

 

 彼女は大きな妹を、ふざけて膝の上に乗せた。本当に仲の良い姉妹なんだろう。

 あんまり似ていないな……。


「……今、似ていないと思ったでしょう」


「ええ?」


 シュレムに心が見透かされた。彼女やっぱり勘が鋭い。


「私達、異父姉妹なの。理由は分かるよね」


「う~ん」



『おい、オカダ君……聞こえますか』


 コンタクト・ドライブシステムを通じた脳内通話(テレコミュ)がカクさんから入った。


「今はよせ、隣にシュレムが……」


「え? 何? 私がどうしたって?」


「い、いやあ……何でもないんだよ」



『シュレム精子とマリオット精子から誕生した二人だ。おそらく苗字だぜ』


 ということは姓で呼び合っているのか。名が他にあると。


『それよりマリオットちゃんのパンツはピンク色で、学生っぽい可愛らしいデザインだったぜ』


「うわわ! お前まったく反省の色が見えないな」


「え? 何で私が反省しなくちゃならないのよ。理由は?」


 シュレムがカチンときて睨んできた。


「わわわ。い、いや君の事を言ってるんじゃないんだじょー」  


 僕は動揺して本をなくした二宮金次郎のように挙動不審となり、姉妹の目が点になっていくのを感じる。


『マリオットちゃんは、ばっちり処女だぜ。匂いですぐに分かった』


「そりゃそうだろう! ていうかお前いい加減にしろ!」


「いい加減にするのはオカダ君よ! 一体誰と喋ってるの?」


「面白ーい! 何か新しい芸を感じる……地球のギャグはやっぱ高度ね」


 シュレムとマリオットちゃんは半ば呆れて顔を見合わせる。

 スケさんは全てを悟ったのか、深く長いため息をついたのだ。


「やれやれ、またですか……」


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