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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第5章 デュアン総督
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ニオベ

 総督は軍帽にベージュの高級士官服とタイトスカート。コスプレ感もなく、至極まっとうな偉い人間にも見える。


「我が名はデュアン……デュアン総督だ。現ケプラー22b総督を務めさせてもらっている。市長から報告を受けたよ、オカダ査察官」


 前代未聞。お互い車に乗ったままの話し合いが始まった。

 簡単な自己紹介の後にデュアン総督が放った言葉。


「査察官殿のシャトルは、我がコロニー都市に接収させてもらうよ」


 あくまで高圧的な総督の態度に辟易とする。見た目通り、噂通りの振る舞いに少しゲンナリ……。

 

「何ですって? 我々査察団は国際連合の名の下に、あらゆる不当な干渉を拒絶できる権利と独立性を有しています」


「それは地球人が勝手に決めたルール……査察官殿は、どうあがいても地球には戻れないのだろう。当方とのパワーバランスを保つためだが、宇宙船は解体して物資はすべて没収する事にしよう」


「無礼な振る舞いをしたのであれば謝罪しますが、あまりに強権的過ぎやしませんか? 衛星軌道上に母船が存在しているので、仮に奪われたとしても無駄ですよ」


「中継役のシャトルなしでは何もできまい……他の男達と同様、我が隷属下に入る事になろう」

 

 僕とシュレムと二頭は、数を増す軍勢の前にも一歩も引かず睨み合った。


「オカダ君、コンタクト・ドライブシステムを使って宇宙のインディペンデンス号から“電神”を呼び寄せようぜ。」


 カクさんが密かに提案した。


「いや、我々は国連の使命を帯びた植民惑星査察官ということを忘れるな。つまり戦争をしに来たんじゃない」


「でもこのままだと奴隷にされるか、殺されるのを待つだけよ」


 スケさんも、あくまで争う構えだ。


「市長も話していたじゃないか。ただでさえ植民惑星に住む開拓移民の人口は減少傾向なんだ。争えば必ず死傷者が出る……それだけは何としてでも避けたい」


 僕はそう答えた後に隣のシュレムを見た。

 この惑星の絶対的権力者デュアン総督を前にして、さすがに恐れをなして青ざめている。また無関係な彼女を巻き込んでしまいそうだな。


「さて、どうするか……」


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