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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第1章 査察団の到着
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ヴェスタ

「まもなくケプラー22bの衛星軌道に乗る最終調整を行います。右手に見えますのが、かの惑星が持つ二つの衛星、ソドムとゴモラです」

 

 スケさんによる抑揚の効いたバスガイド風のアナウンスがあった。その説明する方向をモニター越しに見ると、月によく似たクレーターだらけの衛星が大小2個、暗黒の虚空に物憂げに浮かんでいる。

 白黒グレートーンの月と違ってこちらの衛星は赤に青とカラフルだ。一つの惑星に二つの衛星か……まるで僕とスケさん、カクさんの関係みたいだな。


「ケプラー22bは、いわゆるスーパーアースで直径は地球の約1.5倍、公転周期は290日、90%以上が海に覆われた海洋型惑星で、ほんのわずかな陸地の平均気温は20℃以上とされています。なかなか住みやすそうな気候のようね」


「うほ! データ通り海だらけだ。ハワイのような楽園だったらいいのにな。ビキニ姿のお姉さんたちが大量に海辺に寝そべって日光浴! いや、よく見ると皆トップレスじゃないか! めっちゃスタイルええやん! ここはヌーディストビーチですか? ……サンオイルを塗ってさしあげましょう、お嬢さん。キャーッ! イヤーッ! モフモフで可愛い動物! ナデナデさせて! よせよ、オイルで自慢の毛皮がヌルヌルしちまうじゃないか! むげっ! 胸の谷間で鼻先を挟むのは、ちょっとカンベンしてよ~!」


「想像力豊かなカクさんは能天気でうらやましいよ……」

 

 白雲に覆われた美しい緑色の惑星を見ていると、まるで地球に帰還したかのような不思議な錯覚を引き起こす。

 

 死の世界である宇宙空間に浮かぶ天体は、砂漠に点在するオアシスのように一人と二頭を慈悲深く迎え入れてくれるのだろうか。いや、そうじゃないと困る。なにせ今の技術じゃ、ワームホールゲートを通過したら最後、二度と地球に戻ることはできないのだから。


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