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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第4章 オーミモリヤマ市
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ムネモシュネ

 大して時間もかからず目的地には着いた。無人の時に一度来たことがあるオーミモリヤマ市役所である。別に何という事もない、至って普通の建物だ。 

 地球人の男が来るという情報が通達されているためか、役所内でのオバ様達の好奇の視線が妙に痛く感じられる。メイクがすごく濃ゆくてステキ!(皮肉)

 二人と二頭は、案内された二階の応接室にさっさと逃げ込んだ。シュレムは白衣のままだが、良いのだろうか……まあ、ケダモノのアニマロイドが二頭もいるし、そこの所はかまわないんだろうな。

 

 ……ほどなく姿を現したオーミモリヤマ市長は、若くて美人な女性だった。 

 栗色の髪に碧眼を眼鏡の下に覗かせる。綺麗だなぁ、北欧のゲルマン系かな? 本当にケプラー人は美女ばかりだなと感心する。見た目だけの判断だが、シュレムと年齢はそう変わらないんじゃないかと勝手に推測する。ぶっきらぼうな彼女と違い、物腰が柔らかで終始笑顔を絶やさず、何だかふんわりとした大人の雰囲気を醸し出すのはいいな。

 

 友好の印に彼女と固い握手を交わした。幸いなことにマスコミ関係者は呼ばれていない。

 ミューラー市長は、知的な眼鏡美人だが、この若さで市長にまで登り詰めるとは……見かけによらず、したたかで有能なんだろう。


「……あなた方がここに来たという事は、月面に設置されたワームホールゲートが30年ぶりに稼働したという事かしら」


 さすがはミューラー市長。的確に状況を把握しておられるようだ。僕はネクタイの歪みを直した後、挨拶もそこそこに促されるままソファに座って答えた。


「おっしゃる通り専用プラントにて約30年かけて、やっと反物質が貯まったのです。巨大宇宙船をワープさせるには想像を絶する瞬間発電力が必要なのですが、月面の対消滅発電所は予定通りの出力を発揮したようです」


 スケさんも畏まって答えた。


「日々技術革新が進んでいるので予定より早かったぐらいです。ただ昔と違い予算不足で“トゥールビヨン発電所”のプラントは老朽化し、規模は縮小の一途をたどっているのが現実ですかね」


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