表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第1章 査察団の到着
5/580

ジュノー

「ところでオカダ君、最近分かったことなのですが、あなたに付けてもらった私の名前……スケさんって男の名前らしいじゃないですか!」

 

 僕が苦笑していると、ナビゲーター席のカクさんが助けてくれた。


「でもスケバンとかスケコマシとか女性を表す言葉でもあるんだぜ」

 

 カクさんは美しいオオカミの姿をした雄のアニマロイドで、見た目とは裏腹にお調子者だ。銀色の胴体から伸びる四肢の骨格も、犬とは比べ物にならないほど太く強靭。彼もスケさんと同じシリーズの新型アニマロイドで、人間以上の容量を誇る人工頭脳を備えている。 


「噂によると植民惑星の移民の間には、なぜか男の子が生まれないそうだ……数百万人の乙女たちが男も知らずに絶滅の危機に瀕しているらしいぜ! よかったね、オカダ君! 未曾有のモテ期到来だな。このスケベ野郎! それが目的だったんだろう?」


「やかましいわ!」


「うーん、受精すると女の子になるX精子は、男の子になるY精子より重く酸性に強く寿命が長いって言うけど……ケプラー22bにおける何の因子が悪影響をおよぼしているのかしら?」


「何だろう、地球と異なるもの……重力? それとも大気組成? 月経を狂わせる自転・公転周期あたりかな」


「人間の適応力は優れてはいるけど、急に進化はできないということね」


医者(ドクターでもないのに分からないよ、オカダ君。女子校状態でも俺は大歓迎!」

 

 最後に人間と会話したのは、90日以上前……月面空間固定型ワームホールゲート通過前のことになるのか。だが長期の閉鎖空間における生活においても、全く寂しさを感じさせないのは、このスケ・カクコンビのおかげとも言える。


 宇宙が舞台の過酷なミッションにおいて、二頭は欠かすことができない心強いパートナーなのだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ