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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第3章 最強スキル発動
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ダフネ

 昨日の警備嬢が地下室に現れ、Aクラス収容スペースの出入り口のロックを開放した。自由がない身分のようだが、別に鍵をかけなくても逃げ出すような者は皆無だと思えてならない。

 身支度を整えたA級奴隷達は、各々の持ち場に向かって出発してゆく。


「さようなら、アツシ。一晩だけど楽しかったわ~」


 つば広の帽子をかぶり、よそ行きの服に着替えたマコトは、やっぱり男には見えなかった。


「ああ、マコトも元気でな」


 僕らの間に割って入ったのがヒロミ。流行りのメイクも決まって、ばっちりだ。


「今度のトビエビ大移動の時、また会えるといいわね!」


「そうだな、二人は普段どこにいるんだ?」


「私はすぐそこの図書館近くの家、マコトは太平和堂の近くで奉公してるわよ」


 マコトとヒロミは旅行鞄を抱え、他のAクラスに遅れまいと付いて行く。

 突如、大声で怒鳴られた。


「そこのBクラスの男! 貴様はこっちだ」


 二人から引き離され、警備嬢達によって強引に病院の裏口まで連れていかれた。いたよ、いましたよ、男らしい男達が。

 百人近くのギラついた目が僕に集中した。まだ腫れている顔を見てギョッとしているのが分かる。皆、肉体労働者風に日焼けをして結構筋肉質だ。坊主刈りが多く、青い作業服姿で統一されていた。白いスウェット上下の僕は、彼らB級奴隷の中では浮きまくっている。 

 男勝りの看護師が、拡声器で命令してきた。美人だが、すぐにでも女子プロレスラーに転職できそうな面構えだな。


「Bクラスの者達! 久々にトビエビの大群が街を通過した。つまり本日から街の大掃除だ」

 

 鎖に繋がれてはいないが、もうほとんど強制労働だね、これは。おそらく給料も出ないんだろうな……。

 倉庫から掃除用具などを満載した強化プラスチック製のリヤカーを引き出し、市内の集合場所に向かうよう促されたのだ。

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