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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第3章 最強スキル発動
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ラエティティア

 今回のトビエビ大移動は短期間で終わったようだ。肉食性らしいが作物への影響もあまりなく、被害は最小限にとどまり、開拓移民の人々を安心させた。 

 風向きが有利に働いたのか、大群の中心はオーミモリヤマ市を大きくそれ、大陸の東側にシフトしたのだ。おかげで夜が明けるころには、台風一過のように明るく澄み渡る空が復活した。


 早朝、病院近くに停めてあるライトグレイの高機動車に女共が騒ぎ始めた。もう何十年も見たことがないはずの純地球製の最新鋭の車だ。

 車中でトビエビ禍をじっとやり過ごしていたスケさんとカクさんは、フルオートで車を移動させながら病院内に入った僕の動向を偵察しているのだ。


「コンタクト・ドライブシステムを通じての脳内通信(テレコミュはまだ入らないわね」


 病院のマッピングを完成させたスケさんは、突入準備を着々と進めている。


「もう12時間以上連絡なしか……圏外の地下施設に行っている可能性が高いと思うぜ」


 カクさんは尻尾の先をコネクターに繋ぎ、コンピュータから操縦を替わった。


「見物人が集まってきたけど、オカダ君は無事なのかしら」


 スケさんはシステムの通信感度を最大限に引き上げて、僕が生きて移動している事は確認している。

 カクさんはフロントウインドの装甲シャッターを閉めながら言った。


「どうする、強引な手段になるが、病院内に突っ込むか」


「乱暴な事をして敵対するのは、止めておいた方が賢明だわ。もう少し彼からの通信を待ちましょうよ」


「そうだな、俺はタフなオカダ君がそう簡単にやられるとは思ってないし」

 

 スケさんとカクさんは、非常食のソーセージを葉巻のようにくわえながら車内での篭城戦を決めこんだ。


「おっ……あの女医さん、モロ俺の好みのタイプだな。知的セクシー眼鏡ドクターは……ノーブラ……」


「照準器は病院の窓を覗くためにあるんじゃないのよ。真面目にやりなさいって!」


 スケさんが後ろから頭突きすると、カクさんの両目の周りは照準器の型が付き、パンダのように黒くなった。

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