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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第23章 マリオット・ミヱリ
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ドレスダ

  第二十三章 マリオット・ミヱリ


 それから大したお咎めもなく警察署の留置場からビエリ奴隷訓練所に移された僕は、再び奴隷生活と地味なレジスタンス活動の日々を送っていた。


 ゴールドマン教授とチトマスは、あの場からうまく逃亡できたらしい。さすがというか、オーミモリヤマ市に長く住んでいるので土地勘が違う。自転車の後ろに婦警のチトマスを乗せていたので、端末からパトロール情報を得ていたという説もある。


 僕らだけが警察に捕まったのは理不尽だ。今度奴隷規則に従わなかったら、地球人だろうが容赦なく永久追放だと念を押された。何とか犯罪者の腕に焼き付けられるIDバーコードは回避することができたのだが、位置特定用の発信機を耳にピアスされた。これで不審な動きは警察、引いては総督府のデュアン側に察知される事になる。ピアスは簡単に外せるからあまり意味ないと思うが、まあ……脅しの一種なんだろう。


 シュレムの方はというと釈放された後、ペナルティのためか看護師の仕事をしばらく休職しているらしい。妹のマリオットちゃんはすでに成人(ケプラー22bでは14歳で成人)しているとはいえ、まだ学生。学費を払えなくなったら学校にも通えなくなり、生活も困窮してしまうだろう。同居人にブリュッケちゃんが加わったので、非常にまずい状況といえるかも。ピンチとはいえブリュッケちゃんの父、ヒコヤンの遺産に早々と手を付けるのは気が引けてしまうしな。

 幸いなことにアディーとチトマスという味方が警察内部に存在するので、ある程度の酌量はできるだろうが、どこまで支援できるものか。



「大丈夫だよ、オカダ君」

 

 施設清掃名目で寮のマリオットちゃんに会うことができた。二階の部屋に引っ張り込まれ、お茶をごちそうになる。建物は老朽化しているのだが、室内は若い女の子らしく自己流にリフォームされ、手狭だが綺麗さっぱりとしている。マリオットちゃんは若干短くはなったが、相変わらず黒髪に姫カット。赤いリボン付きシャツにブレザー、グレーのスカート、黒ソックスの鹿命館中学校の制服のままだ。学校から帰ってきたばかりなのかな?


 白いビニール張りのソファに座り、かわいい調度品を眺めているとマリオットちゃんは「ちょっと失礼」と、自分の部屋に着替えに行った。調理師を目指す彼女は、技術科に在籍し成績トップで優秀らしい。地球の同学年の女の子よりよっぽど実践的・現実的で有意義な勉強をしているのではないか。



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