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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第21章 新人革命家
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アウグスタ

「オカダ君、早くここから逃げた方がいいぞ!」

 

 教授があわてて灰皿を転がした。目でチトマスに合図を送る。


「オカダさん、私の服を着て女装して下さい」


「へっ? 突然そんな事を言われても……」


「迷っている暇はありません! 早くこっちへ来て」

 

 チトマスに急かされて無理やり浴衣を脱がされた。脱衣所のロッカーに畳んであった彼女の私服を渡される。ベージュのワンピースなんて勘弁してくれ……そもそもサイズが自分に合うわけがないだろ……って着れた! スミレ色のブラジャーとショーツだけはやめて!


「ふふふ、なかなか似合っていますよ」

 

 チトマスがそう言いながらヘアピースを被せ、口紅を引く。オカダ君ならぬオカマ君の完成だ。新たな世界に目覚めてしまいそう……周りの野郎共は僕を一目見るなり……若干引いていると言うよりは、嫌悪感から悲鳴を上げているようだが。自信をなくしてしまった……どうしてくれるのよ!

 二人で廊下を走り抜け、露天風呂方面から逃げ出すことにする。だが、すんでの所で白衣のアマゾネスに通せんぼされた。


「ちょっと待ちなさいってば! よく見て、オカダ君……私よ、シュレムよ! 」

 

 教授を伴って現れたのは、看護師のシュレムに間違いなかった。しばらく会わない間に、ずいぶんと美人度が増したような感じがするのは気のせいなのか。久々の再会に何だか感無量となる。それはつまり涙が出そうになるってこと。もうシチュエーション的にお互い抱き合ってもよいのではなかろうか?


「……ぶふっ! 何その格好」

 

 予想通りと言うか、シュレムに笑われた。ぴちぴちのワンピースを着ていたからか……いや、それだけではないだろう。すぐ本人とばれるようでは変装の意味がないような。


「良かった、シュレムだったのか。反乱分子狩りの秘密警察かと思って焦ってしまったぜ」


「女装するなら、もっとましな風にできないの?!」

 

 我々が親しげに会話していると、チトマスがみるみると不機嫌になってきた。


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