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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第20章 奴隷生活
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アドラステア

 教授から意外な言葉が発せられた。彼は僕と同じ目的を持つ同志じゃないか! この歳になるまで大人しく計画を練っていたのだろうか。僕がこの惑星にたどり着いたのは彼にとって、この上ない絶好のチャンスなのだろう。

 ここからは全ての会話が筆談となった。A4の紙の上にペンを走らせる。


「数十年の間、総督の支配体制を倒すため、革命の同志を男女問わず集めている。無論そのための武器も用意している」


「なぜ今まで息をひそめ、大人しくしていた?」


「一度失敗して仲間が処刑された。反逆者と特殊技能や知識を持たない地球人は、利用価値ナシと判断され、私への見せしめとして処分されたのだ」


「俺のような地球人が後から来るのを、ずっと待ち続けていたのか」


「YES! 私が生きている内に間に合って本当に良かった」


 老人の節くれ立った手は興奮のためか、細かく白蝋病のように震え、自らの文字を歪めるのだ。

 僕は大事な事を思い出して大声を出してしまった。


「そうだ! 女子高生のスケさんとアニマロイドのカクさんはどうなったんだ? ゴールドマン教授、あなたが保護していると婦警から聞いたぜ? もう俺がB級奴隷になってから2週間以上も会ってないぞ!」


 教授はペンをしまい紙をライターで燃やすと、その炎でクシャクシャの煙草に火を付けた。


「ははは、スケさんは可愛いね。君の事をずっと心配していたよ。最近やっと私にも心を開いてくれてね。ジャガーのアニマロイドボディの修理は、まだまだ時間がかかりそうだけど、もうずっと女子高生のままでいいんじゃないの?」


「可愛いって……あんたが作った人工的偽身体じゃないか!」


「そうだとも、私の初恋の女性をモデルにしたのさ。実を言うとバイオニクスを専攻したのも、これが夢だったりして」


「イイ年こいて何を言ってるんだ! そういえば教授、子供や孫が数えきれないほどいるらしいじゃないか。ひょっとして、とんでもない女たらし……?」


「いやぁ……最高の褒め言葉だな」


「勢い余って純情なスケさんにも手を出していないだろうな? 言っておくけど……彼女、教授よりかなり年上だぜ?!」


「おぉ! いいじゃないか! 16歳の外見で中身は包容力のある経験豊富な年上の姉さん……私の理想の女性そのもの。ロリータババアというニューカテゴリー、新ジャンル誕生の瞬間だな……しかもネコミミ! うわぁ! 考えれば考えるほど、とてもよいではないか! 人生の最後に何という最高傑作(マスターピース)をこの世に生み出してしまったのだ……これは大ヒットの予感……嗚呼! 神よ! 私があと10年ほど若ければ……」


「あんた、さっきから一人で何を口走っているんだ!」





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