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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第2章 ファースト・コンタクト
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フォルトゥナ

 改めてケプラー22bの大地を見渡すと、何から何まで地球そのもの。

 赤茶けた土の色や、雲がたなびく大気の状態も酷似している。ここなら人類も問題なく生きていけそうだ。ただ植生は大幅に異なり、植物に見えるものは半透明というか、透き通ったものしか見られない。どうも葉緑体による光合成は行っていないようだ。


 彼方に街のような影がおぼろげに確認できる。病院を思わせる高層建築物もある……植民惑星ケプラー22bにおいて点在するコロニー都市の内の一つ、首都“オーミモリヤマ市”に違いない。 

 スタリオン高機動車に乗って湖から街の外郭ゲートまで、恐る恐る荒れた道を移動するのに30分もかからず拍子抜けだ。残念なことに、その間に人っ子一人とも出会わなかったのである。


「シャトルが湖に着水したのは、必ず誰かに見られているはず。その割に人が集まってこないわね」


 走行による振動をものともせずに、スケさんは屋根より遠くまで見渡す。


「歓迎のパレードでも期待してたか? 招かれざる客の可能性もあるぜ!」


「菓子折りでも持ってくれば良かったわね」


「どこの国の習慣だそりゃ?」


 スケさんはジャガーなりに怪訝そうな顔で僕を見た。


「オカダ君、あなたのルーツとされる国よ」


 体も問題なく順応し、未知の世界に足を踏み入れる緊張感も薄らいできた。鉄条網とテトラポットで構成されたバリケード中央付近に開きっぱなしのゲートがある。

 錆びた金属製の青い看板に何と、カタカナで“オーミモリヤマ”と記されていた。下にはOMI MORIYAMA CITYとも併記されている。……標準語は英語なのかどうか。


 コンクリート製のゲート内側は、ひたすら続く畑や水田の田園地帯……ここは本当に地球じゃないのか?

 街に近付くにつれ、透明の植物は姿を消し、代わってお馴染みの草木……耕作地も見える。田んぼには稲、畑には小麦やキャベツそれに大根が栽培されている。 


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