表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第17章 パークス商会
208/580

ヘルシリア

『……オカダ君、私なんだけど大規模メンテナンスのために脳をいじられて、アイデンティティーを亡くしちゃうかもしれないの……』


『スケさん、大丈夫だよ。俺が細かく確認した限り、オーミ姉妹社とランドルト、それにゴールドマン教授は信用できる人間だ』


『ええ、それは私もチェック済みだけど……この世に絶対という物は存在しないわ。あと数分で私が私じゃなくなるかもしれないのよ。だとしたら……』


『姿は変わってもスケさんはスケさんだよ。100年の経験を活かして無事に戻ってきてくれ』


『そっか、オカダ君ありがとう。ごめんね、弱音を吐いて……私らしくなかったかな。でもオカダ君と話す事で、だいぶ落ち付いたわ』


『そうだよ、これからも頼りにしてるぜ。姉御!』


『ふふ、ちなみにカクさんはハチマン掘近くのパークス商会・ハチマン公園営業所に監禁されているわ』


『インディペンデンス号の監視カメラで追跡済みですか。よし、すぐに行ってみる』


 僕はスタリオンのナビゲーション画面を操作してカクさん救出に向かった。オーミハチマン市は商人の街らしく経済的にも豊かそうだ。メインストリートには高級車が走り、街並みも歴史的な趣がある割には、活気があるように感じられた。





「……ええ、こいつはどんな調教師でも手に負えませんよ。ゴールドマンの所に持っていっても大人しく脳改造できるかどうかも怪しいです。悪い事は言いません、すぐにでも堀に沈めて処分するか、いつものように装甲殻類(カルキノス)のエサにでもした方が賢明です」


 受話器を置いて好物の羊羹を頬張ると、フレネルは営業所の倉庫に行って檻の中にへたばるカクさんの様子を見た。


「おい、そこのマシュマロ巨乳タヌキ姉ちゃん」


「うわ! もう麻酔から目覚めたの!? タヌキって誰の事よ!」


「あんた、まだノーパンなのかい?」


「うるさい! お前が破いたから新しいのと、はき替え済みよ!」


「トイレの後は……よく拭いた方がいいぜ!」


「……! 殺してやる!」


 フレネルはカクさんの檻に椅子をぶつけた後、水道の蛇口をひねり、ホースで大量の冷たい水を浴びせ続けた。


「うわ! 止めてくれよ! ぷぷぷ!」


「ハハハ! 犬の分際で私を馬鹿にするんじゃないよ! ケダモノのくせに!」


 檻の中をコマネズミのように逃げ回るカクさんは、急に変なポーズを取ると肛門から屁を放出した。


「キャッ! 何これ!? くっさ!!」


 狭い倉庫内に一瞬のうちに充満した、この世の物とは思えない悪臭。フレネルはモロに吸い込んでしまった。すると急に気分が悪くなって座り込み、さっき食べた羊羹を床に嘔吐してしまった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ