表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第16章 運河都市
200/580

アンペラ

「ゴールドマン教授? ええ、知っていますとも」


 パークスは、ちょっと不思議そうな顔をした後、笑顔で答えた。


「やった。今日の俺は、とてもツイているようだ。どうか彼に会わせて欲しい」


「……同じ地球人同士なのに、まだ顔を合わせていないのですか?」

 

 パークスは、秘書のフレネルを車から呼び出した。パークスと同じパンツスーツ着用だったが、スレンダーなパークスとは真逆で背が低く、ぽっちゃりとした豊満なボディが特徴だ。ショルダーバッグのような肩掛け式の携帯端末を持っており、逐一何かの数字を気にしてチェックを入れていた。

 丸顔に四角い眼鏡のフレネルは挨拶の後、こう言った。


「ゴールドマン教授と言えば、数少ないS級奴隷ですね。私も常日頃から彼に、ビジネス目的のアプローチを積極的に試みております」


「前に一度だけ、オーミモリヤマ市でお見かけした事がある。ゆっくり話はできなかったが、この時計を貰ったよ」


 僕はゴールドマン教授から渡された腕時計のケースを胸ポケットから取り出すと、彼女らに見せた。


「おや、まあ! すごい貴少価値のある品……欲しい」


 さすがに商売人だな。金目の物に目を輝かせるように感じるのは、僕の先入観なのか。時計を見せている間にシュレムやアディーの方も見たが、何だかキョトンとしていた。

 パークスはフレネルに何か伝えて、ゴールドマン教授の居場所の検索を開始したようだ。


「教授は我々の商売上の注目株ですから、以前より何度も商談はさせてもらっております」


「ふ~ん。それで教授は、どちらにお住まいなんだ?」


 パークスとフレネルは顔を見合わせて、微笑んだのだ。


「我々は、日々の商取引にいそしみ、ビジネスを生業としています。当然、有用な情報も商品の一つなのですよ」


「何だ、タダでは教えられないという事か?」


 無論、パークスは否定も肯定もしなかった。


「早速ですが、取引に移りますか?」


「いいだろう……何が望みだ。言っておくが地球人の俺は、あまり金を持ってないぜ」


 だんだん言葉使いが荒くなってきたような……まあいいか。


「あちらのしゃべる犬が私の望みですわ」


 パークスの示す方向にはカクさんがいた。フレネルも彼を指差して眼鏡の下で、にっこりとしたのだ。

 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ