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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第2章 ファースト・コンタクト
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メルポメネ

「しょっぱなからこんなだと、これから先が思いやられるわね」


 スケさんは残った殻を片付けながら、ため息をついた。バナナザリガニの事を言っているのか、それともカクさんの事なのか……。

 

 ベンチャースター号からクレーンで高機動車を降ろすと一路、オーミモリヤマ市に向かうことにした。

 軍用車両をベースに軽量化した車体はカーボン製で、惑星探査用にとことん改造されている。インホイールモーターの4輪駆動、探査用機材を満載した6人乗りの電動万能ビーグルだ。そいつを我々はスタリオンと名付けている。機能重視で無駄を削っていくと昔の軍用車両“ハンヴィー”と同じようなデザインになるのは、収斂進化と言えるのだろうか。


「カクさんは単独でどこまで行ったのやら。相変わらずの臆病者だな」


「私達をほったらかしにして行くとは、酷すぎるわ」

 

 カクさんは高価な軍用アニマロイドのくせに感情統制プログラムミスなのかノミの心臓、いわゆるチキン野郎で、ちょくちょく敵を目前にして逃げ出してしまう。むしろ研究用のスケさんの方が落ち着き払っている印象だ。おかげで安く宇宙探査用に払い下げられた経緯があるのだが。どうもアニマロイドにも個性があり、優秀な個体とそうでないモノが存在する気がする。


「奴め……戻ってきたら首輪を着けてやる」


「罰としてドッグフードの刑ね……」


 しかしながら、しばらく待っても、結局カクさんは戻ってこなかった。

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