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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第2章 ファースト・コンタクト
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プシケ

「やりーぃ! 俺様が一番乗りだ!」

 

 着いたのは、地球そっくりの白い渚。藻も岩もなくサラサラとした小麦粉を撒いたような砂浜に、気味が悪いほどの透明度の湖水。

 はるか遠くには、オーミモリヤマ市のビルが蜃気楼のようにかすんで見える。船外に出たカクさんが、遠吠えを一発かました後、颯爽と飛び降りて砂浜に点々と足跡を残したのだ。


「何てこった、最初の第一歩が、獣の足跡とは……」


「ええやんか! オカダ君~」


「ちょっ!! 二人共っ 後ろを見て!」

 

 スケさんが叫ぶと、沖から見たこともないバナナ色の巨大ザリガニが数匹、暗い湖底から波穏やかな砂浜にズルズルと上陸してきた。

 そいつらは胴体が軽自動車並みにボリュームがあり、ハンマーで力任せに殴っても割れそうにない、ゴツゴツとしたクルミっぽい殻を全身にまとっていた。


「おいおいおい! この星の生物のサイズは一体どうなっているんだ!」

 

 ザリガニっぽい甲殻類? は、地球の物と大きさと色彩以外はよく似ている。頭の先と尻尾が少しグリーン、本体はまばゆいばかりのイエロー。

 左に鋭角の三角定規のようなハサミ、右に万力っぽいパワフルなハサミを持つようだ。左右で形が大きく異なるハサミを振るいながら、我々を威嚇してくる。八本ある足は、それぞれ神社の鳥居の太さをゆうに超えるほどあるな……。


 ベンチャースター号を取り囲むようにザリガニは集まり、ハサミをカチカチ、パチパチと鳴らすのだった。……奴らの産卵場所のような、許されざるテリトリーに踏み込んだのだろうか。

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