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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第14章 サバクオニヤドカリ
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イドゥナ

 大切な仲間達を……アマゾネス達を救うためには、どうすればいいか……。

 今日のトール・サンダーの威力は今一つだし。


『……電神ヴィマナを投入する』


 スケさんはインディペンデンス号の搭載兵器の一つである“電神”の参戦に概ね同意した。


『大気圏外からだと、ここまで到達するのに長時間かかるわよ』


『衛星軌道上からの最短コースを計算してくれ』

 

 コンタクト・ドライブシステムで電神ヴィマナとリンクする。電神こと無人戦闘攻撃機(UCAV)と意識を一体化するのだ。

 脳が忙しすぎて頭痛がする……だが今が正念場だ。うかうかしていると仲間達がヤドカリ軍団にやられてしまう。


 はるか上空、漆黒の宇宙空間に鎮座するインディペンデンス号の貨物ブロックのコンテナが音もなく展開する。

 電磁カタパルトにより純白のエントリーカプセルが、翡翠色にかすむケプラー22bの大気圏内に向けて高速射出された。

 僕の目には宇宙空間から投下された直後、大気との摩擦熱で赤熱化する視界が見えている。しばらくは自立飛行でコントロールは不要。当然ながらエントリーカプセル内に畳まれた電神は何もできない。


「ええい! 何とか時間を稼ぐ!」

 

 僕は日本刀を振りかざすと、近くにせまって来るサバクオニヤドカリに立ち向かった。奴の巨大なハサミ攻撃を次々と刀でいなすと、徐々に刃が欠けてきてノコギリ状になってゆく。すかさず奴の背後に回り込んだ。

 死角からトゲだらけの背によじ登り目玉を狙ったが、フレキシブルに動く両眼に、すんでの所で気付かれてしまった。

 それでもジャンプして長い触角を斬り落とす事には成功する。何だかワイヤーケーブルを一刀両断した感覚だな。この攻撃パターンで何とかいけそう……。


「みんな、先に逃げてくれ。俺はデュアン総督からのミッションであるヤドカリの目玉をゲットする」


 だが飛行中の電神に気を取られ、警戒が疎かになっていた。少し油断した隙に別の中型ヤドカリに左腕を挟まれてしまう。こいつも殻から本体を外してきたのだ。重い殻から解放されると、やはり異様にすばしっこいな。


「しまった、俺としたことが!」

 

 刀をテコにしてハサミから腕を外そうとするが、今にも折れてしまいそうになる。下手すると腕の骨を粉砕されてしまうだろう。


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