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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第13章 廃墟都市
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エヴァ

 車外で見張りをしながら焚火の番をする。

 眠くてしかたない、もうだめっぽい。このまま横になると、あっという間に熟睡してしまいそうだ。火を消さなくちゃ……。

 スケさん、カクさん、後の見張りは頼むよ……と思っていた所、誰かがテントの近くまで来た。

 装甲殻類(カルキノス)研究者のパリノーさんじゃないか。一体何の用だろう……もうかなわん。


「オカダ査察官、何だか眠れないんだ。ちょっと付き合ってくれるかな」


「ああ、いいぜ」


「実は貴重なコーヒーを手に入れたんだ。でも僅かしかないから、二人だけで飲まないか」


 え~、何だ……頼むから寝かせてくれよ……と思ったが、そんな事はおくびにも出さずに笑顔でいた。

 パリノーは焚火の前にどっかりと座り、リュックの中からコーヒー豆と器具を色々出してきた。そんな重い物を普段から持ち歩いているのか。

 

 コッヘルで淹れたコーヒーは良い香りを放っていた。

 パリノーは、いつものラフな格好ではなくナイトウェアのゆったりとしたガウンを着ていた。ずいぶんと用意がいい人なんだ。

 髪もポニーテールではなく、セミロングに下ろしていて何だか新鮮……。


「今日はオカダ査察官、色々と素敵だったよ」


「そうかい? どこが?」


「まずカルキノスが巣食う怪妖洞で、冷静に状況判断して無事に生還を果たした事かな……」


「圧倒的多数の湖賊を相手にしても、一歩も引かずチームワークで倒したり……」


「しかも敵に治療を施して、食料を分け与えるほど器の大きな男は、そういないわ……」


「特に湖賊の前で、デュアン総督を倒すと宣言した時……私、本当に胸がドキドキしてシビレちゃった。車内で他の視線があったから態度に出さず、我慢して普通に振る舞っていたけど……」


 パリノーは、コーヒーを一口飲んで続けた。


「私は強い人が好きなの」


「そうですか」


「……私に全部、言わせる気なの? それが地球の男のスタイル?」


「へ? どういう事?」


「馬鹿……今なら周りに誰もいないわよ」


「??」


「鈍いわね! それとも、とぼけてるの?」


 パリノーはおもむろにガウンの帯を解き、服を脱ぎ始めた。

 アディーほどではないものの、美しい曲線を描くぷりぷりとした胸が、ピンク色のブラジャー越しにも分かったのだ。


「何だ? 今日は風呂には入れないぜ」


「あなた……そこまで意気地がないと、逆に失礼よ」


 

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