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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第13章 廃墟都市
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コロニス

 男奴隷解放宣言……実際アマゾネス達にはどう感じたのだろうか。シュレムやアディーはどちらかと言うと保守的だ。ここは新世代に訊いてみよう。


「ボクは父のヒコヤンの事を尊敬している。男女は同権であるべきだ」


 ブリュッケちゃんは、相変わらずイイ子だね~。こんな娘が欲しいよ。


「ん~……奴隷制度なんか、なくしちゃってもいいんじゃない? 何だかねぇ~、男がかわいそうだし。ていうか男も女並みにがんばってカッコよくなって欲しいよ、マジで」


 今日も制服がよく似合うマリオットちゃんは、長い黒髪をいじりながら皆の前でそう言ったのだ。


「若い世代はこう言ってるぜ! どうするビルショウスキーさん?」


 僕が湖賊のリーダーに向かってニッコリすると、彼女は小馬鹿にするように鼻で笑った。


「ふん、どうせ自分に都合がいいように無理矢理言わせてるんだろ! どうやって手なずけたんだい?」


 ……この派手女め! 色々と、ひねくれていやがるな!


 シュレムとアディーはノーコメントだったが、奴隷解放について一体どう思っているのだろうか。アディーは警官という立場から、表向きは反対の立場を取らざるを得ないと思う。シュレムは僕とのやり取りから考えて、心が揺れ動いているのは確かなのだが……。

 ちなみにパリノーには、はっきりと反対と言われてしまった。



「おい、スケさん・カクさん。あれを……」


『はは! オカダ査察官』


 僕はビルショウスキー一家に二、三日分の食料を分け与えてやった。受けた傷もできるだけ治療し、医薬品も置いて行く事にした。


 メガネと名乗る湖賊の一人は、医師免許を持っていない闇医師であった。B級奴隷として生まれたが、隠れて女以上に死ぬほど努力し、医学を独自に学んだらしい。当然デュアン総督から迫害される身となった。そして辺境にまで逃げ回り、湖賊の一員となるまでに落ちぶれたのだ。


 メガネの医学的知識と経験、治療技術の高さは看護師のシュレムでも舌を巻くレベルだった。

 スケさんに襲われた時に受けた右腕の傷も、左手で器用に自己治療した後、何と仲間の傷の治療まで始めたのだ。


「メガネさんは内科から外科まで幅広く手掛けていたみたい。ここまでデキる人は女でも中々いないと思うよ」


 シュレムはメガネの医師としての腕を高く評価した。


「いや、それほどでも。あんた達の医療器具と薬がいいんだよ」


 Dr,メガネは額の汗をハンカチで拭うと、謙遜して恥ずかしそうな表情を作る。



「ひひひ、看護師さん……アンタいい尻してるなぁ」


 チビデブオヤジは全身打撲の治療中、シュレムのお尻を撫でて更に打撲を増やしたのだ。まるでカクさん並みにスケベ野郎だ。


「ん? オカダ君、オイラに何か言ったかい?」


「いや、何でもないよ」



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